東大寺南大門

【東大寺南大門】阿吽の「金剛力士像」で大変有名な日本最大規模の山門

観光のご案内

場所・概要

東大寺南大門は、多くの観光客が訪れる「東大寺大仏殿」へと向かう参道の途中に位置し、大仏殿に行く際には必ず通過するといってもよい、高さが25メートルにも及ぶ日本国内で最大規模の実に巨大な山門(国宝)です。

圧倒的な存在感を放つ門の規模は遠くからも目立つほど大変大きく堂々としたものである一方、鎌倉時代の建築様式を反映させた「繊細さ」を感じさせるものでもあり、門自体も奈良を代表する観光スポット・東大寺の主要な見どころの一つとなっています。

歴史

東大寺境内の重要なランドマークとも言える「南大門」ですが、その歴史は大仏殿等と同じく「奈良時代」にまで遡ります。但し奈良時代から建設されていた門は平安時代中期の応和2年(962年)8月に台風の被害を受け倒壊し、200年以上経過してから鎌倉時代の正治元年(1199年)に東大寺中興の祖として現在も広く知られる「重源」が指揮を取る中で復興されたものが現在の南大門となっています。


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建築様式

門の高さが25メートル、門を支える巨大な柱の長さは21メートルにも及ぶ、日本最大の「門」である南大門建築様式「大仏様(だいぶつよう)」(※天竺様(てんじくよう)とも呼ばれる)と呼ばれるものを取り入れています。

これは鎌倉時代に東大寺を復興した僧侶の一人であるである「重源」上人が当時の中国にあった「宋」出身の技術者である陳和卿(ちんなけい)とともに東大寺復興で活用した建築技術であると言われており、大仏様を採用した南大門は多くの円柱や貫と呼ばれる柱が張り巡らされ、建物の内部は天井がなく吹き抜けのようにすっきりとした構造になっています。このような中国由来の建築技法を取り入れることで、見た目の上ではシンプルに、また実用的な観点からは大変丈夫な地震に比較的強い建築として現在までその立派な姿を残してきたのです。

「金剛力士像」などの見どころ

南大門に関しては、上述したような「建築」のみどころのみならず、最大の名物としては門の左右に「金剛力士像(仁王像)」が設置されていることでも大変有名です。

正面から見て門の左側には阿形像右側には吽形像が安置されていますが、これらは鎌倉時代の天才的仏師(仏像を造る職人)である運慶が指揮をとり、快慶らとともに彫り上げたもので、門が完成した後、建仁3年(1203年)にわずか69日間の製作期間で造り上げられたと言われています。なお、夜間には阿吽も含め周辺がライトアップされ、運慶らの「才能」をひときわダイナミックに鑑賞して頂けます。

ちなみに、「金剛力士像」とは、この南大門の最大級の「仁王像」のみならず小さなものも含めると全国各地にみられるもので、「阿吽」は、それぞれ「宇宙のはじまり・終わり」を表した存在であると言われています。

その他には、余り気づかれない内容としては、南大門の裏手にユニークな「狛犬(石獅子)」がひっそりと佇んでいます。この狛犬は制作時期が判明しているものとしては日本最古のものにあたり、作者は中国の職人であるとされています。阿吽をご覧になった後は、是非狛犬もご確認下さい。

混雑状況

様々な見どころがある「南大門」ですが、南大門は奈良随一の観光スポットである東大寺の主要な動線上にあり、年間を通して京都の観光地と同じくらい大変なにぎわいを見せています。そのため、昼間時間帯は静かな風情を楽しんで頂くことは限りなく難しい状況です。東大寺に広がるひっそりとした風情と、阿吽などの凄みをじっくりと味わいたい方は、スケジュールを立てられるならば「夜間もしくは早朝時間帯」にご訪問されることを強くお勧めします。早朝や夜間の時間帯でもJR・近鉄奈良駅からはバスでスムーズなアクセスが可能となっています。


◇東大寺境内の各観光スポットのご案内

大仏殿 東大寺ミュージアム 二月堂 三月堂(法華堂) 戒壇堂 正倉院 鐘楼

転害門 中門 四月堂 開山堂 勧進所 指図堂 俊乗堂 行基堂 念佛堂 知足院 大湯屋 不動堂 本坊 山手観音堂 法華堂経庫 御髪塔 塔頭群

鏡池 大仏池 東塔院跡 講堂跡 二月堂裏参道 二月堂供田 西大門跡 焼門跡 西塔跡 食堂跡

遠敷神社 飯道神社 興成神社 辛国神社 子安神社 五百立神社 厳島神社 弁才天神社


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東大寺南大門のみどころ・風景

正面から望む

東大寺南大門を正面から望む

東大寺南大門周辺は、日中は年間を通して多くの観光客でごった返しており、この写真のように夜間でない時間帯に静かな風景が見られるのは、早朝時間帯のみとなっています。

東大寺南大門から大仏殿を望む

正面から望むと、堂々とした門の後ろには大仏殿も望むことが可能で、まさに「東大寺」を象徴するダイナミックな風景となっています。

裏手から望む

東大寺南大門を北側から望む

金剛力士像

東大寺南大門金剛力士像「阿行(あぎょう)像」

左右に設けられた「金剛力士像」のうち、こちらは左側(西側)の「阿形」像。一般的な金剛力士像の傾向と同じく、「阿形」のほうは怒りの表情が強く表れていることが特徴になっています。

東大寺南大門金剛力士像「吽行(うんぎょう)像」

そしてこちらは右側(東側)にある「吽形」像。こちらは口を閉じており、怒りを内に秘めたような比較的スマートなお姿をしておられます。

狛犬

東大寺南大門の狛犬

阿吽のスケールに圧倒されて見落としてしまいがちですが、門の北側には日本最古の巨大な「狛犬(石獅子)」が堂々とした姿で門をお守りしています。

アクセス(電車・バス)