【東大寺】「大仏さま」で有名な奈良最大の規模と知名度を誇るお寺

東大寺とは?

概要

東大寺(とうだいじ)は、自然あふれる奈良公園エリアに囲まれた奈良では最大かつ最も有名な寺院であり、「古都奈良の世界遺産」にも含まれる存在として常に大勢の観光客が押し寄せる世界的観光スポットになっています。

奈良時代に成立した東大寺は、「奈良の大仏さま」として有名な「廬舎那仏(るしゃなぶつ)坐像」「大仏殿」というお寺の象徴とともに長い歴史を歩んできた存在であり、途中荒廃は戦災で大きな被害を受けつつもその都度復興し、現在に至るまで非常に大きな境内地を有するお寺であり続けています。

また、大仏さまに限らず「二月堂」や「法華堂(三月堂)」など多数のみどころを有するほか、興福寺や春日大社と同様、多数の国宝・重要文化財を有する文化財の「宝庫」のような存在として多数の貴重な仏像がご覧いただけるようになっており、近年には「東大寺ミュージアム」という博物館を自ら設立するなど文化財の保護にも務めています。

歴史

「東大寺」というお寺の歴史は、「東大寺」という名称が用いられ始める前から始まります。当初この地には奈良時代の前半から既に「金鐘寺(こんしゅじ・きんしゅうじ)」と呼ばれるお寺があり、そのお寺は聖武天皇の勅命によって各地に「国分寺・国分尼寺」が整備されることが決定される中で、「大和金光明寺(国分寺)」として重要な位置づけを与えられます。

そして、聖武天皇は国家安泰を願い「大仏」を造立することも決定し、奈良時代を代表する僧侶である行基菩薩が広く一般庶民にも働きかける中で天平17年(745年)にはこの地で大仏の造立作業が開始され、天平勝宝4年(752年)には開眼供養、その後大仏殿も建立されることになり、名実ともに巨大寺院としての「東大寺」の枠組みが完成します。

奈良時代の東大寺には、大仏殿のみならず現在は存在しない東西の巨大な七重塔、また講堂があったほか、現在も存在する「戒壇堂」なども当時から整備され、奈良を代表する「南都七大寺」の中でもとりわけ巨大なお寺として大いに繁栄することになりました。

平安時代になると一定の衰退傾向も見られますが、荘園などを多数有するお寺として確固たる地位を築いた東大寺は一定の勢力を維持し、奈良では「興福寺」と並び立つ大寺院として「強さ」を見せ付けることになりますが、奈良のその他寺院と同様に治承4年(1181年)には平重衡による南都焼討によって大仏殿をはじめ多数の建築が焼け落ちる大被害を受け、最大級の苦難を味わうことになります。

しかしながら、この時は復興も早く、重源上人と呼ばれる「名僧」によって中国(宋)の技術なども導入したり、勧進活動により多数の寄付を集めることで迅速な再建が実現され、文治元年(1185年)大仏本体の復興が、また大仏殿も建久元年(1190年)には完成し、13世紀に入るころにはほぼ全ての「復興」が成し遂げられました。この功績もあり、重源上人は中興の祖として現在の東大寺でも深い敬愛を集める存在となっています。

その後の東大寺は、戦国の乱世の永禄10年(1567年)には武将松永久秀なども関わる「東大寺大仏殿の戦い」と呼ばれる戦火によって再び大被害を受け、この時は復興は著しく遅れ、現在の大仏殿と同じ建物が宝永5年(1708年)に復興されるまで「野ざらしの大仏さま」である時期もあったなど、苦しい時代を迎えます。しかし復興後の江戸時代は徳川家の保護もあり一定の勢力を守り続け、明治に入ってからの廃仏毀釈のダメージもその他のお寺と比べると少なかったため、近代以降は「観光寺院」として文化財保護も率先して行っていき、現在は世界的観光名所として大勢の拝観者を集めるまでに再び成長しています。

主な仏像・文化財

東大寺には、国宝・重要文化財指定を受ける仏像が法華堂(三月堂)や大仏殿、東大寺ミュージアムなどを中心に多数安置されています。ここでは国宝の仏像についてその一部のみをご案内します。

国宝廬舎那仏坐像(大仏殿)

東大寺はおろか、奈良、関西、日本で最も有名な仏像と言っても過言ではない存在である「奈良の大仏さま」高さは約15メートルにも及ぶ像は正式には廬舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)と呼ばれますが、聖武天皇があらゆる存在が共に栄えて暮らしていく願いなどを込め、庶民も含めて一致団結してつくらせた歴史を物語る圧倒的なスケールを感じられるようになっています。なお、像自体は奈良時代の創建期から残る部分もある一方で、鎌倉・室町・江戸時代に補われた部分も多くなっています。

国宝金剛力士立像(南大門)

阿吽の「仁王像」として親しまれる国宝金剛力士像は、建仁3年(1203年)に鎌倉時代に活躍した仏師(仏像を造る職人)の中でも最も有名な「運慶」・「快慶」らにより造られた日本最大級の木彫像であり、その筋骨隆々とした迫力ある姿は傑作中の傑作として多くの人々を魅了してきた存在となっています。なお、南大門の左右に配置されている金剛力士像は拝観料不要で365日いつでもご覧いただけるようになっており、日本一「オープンな国宝」とも言える存在にもなっています。

国宝不空羂索観音立像(法華堂)

法華堂(三月堂)のご本尊である国宝不空羂索観音立像は、奈良時代の大仏さまが造られた時期に造立されたと考えられる像高3.6メートルの大きな仏像であり、奈良時代の作であるにも関わらず金色の輝きを現在も残し続けているという大変保存状態の良い美麗な像となっています。佇まいとしては3つの目・8本の腕をお持ちの「三目八臂」のお姿となっているほか、宝石に取り囲まれた「化仏」を有する「宝冠」などの意匠は非常に繊細なものであり、奈良時代を代表する仏像と呼ぶにふさわしい存在となっています。

国宝四天王立像(戒壇堂)

戒壇堂に安置されている国宝四天王立像は、奈良時代に造立されたとされる像高1.6メートルほどの塑像です。四天王のうち持国天・増長天は目を見開いた怒りの表情を見せる一方、多聞天と広目天は目を細めつつ厳しい表情を浮かべており、憤怒の表情が「誇張」ではなくリアリティによって生み出されており、天平時代の美意識を感じさせる像として名高い存在となっています。なお、四天王が身に着ける鎧の部分が動物の顔となっていたり、下部にはユニークな表情を浮かべる邪鬼がみられるなど、四天王の表情とは異なる部分もみどころとなっています。

国宝日光・月光菩薩立像(東大寺ミュージアム)

東大寺ミュージアムに安置されている国宝日光・月光菩薩立像は、奈良時代に造立された像高約2メートルほどの像であり、その深い静寂とひたむきな祈りを感じさせる姿は、奈良時代を代表する仏像として高い評価を受けて来た存在となっています。なお、日光・月光菩薩ではなく、梵天・帝釈天像であった可能性も推定されており、戒壇堂の四天王像との関係性も指摘される存在となっています。

境内の自然も魅力です

東大寺境内は、いわゆる「奈良公園」エリアと一体的な空間となっています。すなわち、美しい自然が広がる空間がお寺になっているようなものなので、春の桜、秋の紅葉といった季節ごとの美しい風景は境内各所で味わうことが可能になっています。

とりわけ美しいスポットとしては、大仏殿などを背景に美しい水辺が広がる「大仏池」・「鏡池」、また秋に巨大なイチョウの木が圧巻の風景を生み出す「東塔跡」・「講堂跡」・「西大門跡」が写真撮影にも適した場所となっているほか、お寺の「田んぼ」として知られる「二月堂供田」も美しい風景となっており、大仏殿周辺、二月堂周辺、大湯屋周辺は「桜」の美しさも味わえるようになっています。

境内・みどころのご案内

大仏殿

建立年代

奈良時代の天平宝字2年(758年)に建立・鎌倉時代の建久元年(1190年)再建(2代目)・江戸時代の宝永5年(1708年)再建(3代目・現在の建物)

規模

高さ49.1メートル・東西幅57.5メートル・奥行き50.5メートル

ご本尊・収蔵文化財

本尊盧舎那仏坐像(大仏さま・国宝)・虚空蔵菩薩坐像(重要文化財)・如意輪観音坐像(重要文化財)・広目天立像・多聞天立像・賓頭盧尊者像・持国天像頭部・増長天像頭部

拝観情報

◇拝観時間

4~10月:7時30分~17時 11月~3月:8時~17時

◇拝観料

一般(中学生以上)600円・小学生300円

東大寺ミュージアムとのセット券:一般(中学生以上)1000円・小学生400円

◇無料拝観可能な日程

・元日午前0時~8時の間

・8月13日、14日の19時~21時(燈花会期間の夜間参拝)

概要

東大寺「大仏殿(だいぶつでん)」は、東大寺はおろか「奈良の象徴」として名高い高さ50メートルにも及ぶ世界有数の巨大木造建築(国宝)です。内部にはこちらも日本で最も有名な仏像のひとつである「大仏さま(廬舎那仏坐像)」が安置されており、年間を通して大勢の観光客で常ににぎわいを見せる空間になっています。

奈良時代の初代大仏殿の後、鎌倉時代・江戸時代に再建され現在に至る大仏殿は、その建築様式としては江戸時代に再建されたものも、鎌倉時代の「大仏様(だいぶつよう)」と呼ばれる中国由来の建築様式の影響が比較的強くなっており、軒を支える巨大な「組物」の姿や建物を支える「柱」・「梁」・「貫」が組み合わさる圧巻の風景はここでしか見られないものとなっています。

なお、拝観は通年拝観可能となっていますが、昼間は混雑することもあり、静かにお参りしたい場合は早い時間帯に訪れるのがベストとなっています。また夜間は通常時は拝観不可ながらもライトアップがなされる際には幻想的な風景を生み出すことで知られており、「燈花会」期間の最後には夜間参拝も可能になるなど、一味違う大仏殿を味わうことも可能となっています。

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二月堂

建立年代

奈良時代中期頃・天平勝宝四年(752年)とも

ご本尊・収蔵文化財

本尊十一面観音像(大観音・小観音) ※絶対秘仏のためご覧いただくことは一切できません。

拝観情報

二月堂は内陣への立ち入りは出来ませんが、「舞台」と呼ばれる眺めの良い空間や外周部分などは「修二会」期間を除いては365日・24時間自由に参拝、拝観可能となっています。

概要

東大寺「二月堂(にがつどう)」は、東大寺境内の東側(上院エリア)の山麓部分の傾斜地に建つ巨大なお堂(国宝)であり、東大寺で最も有名な年中行事「修二会(お水取り)」が行われる空間となっています。

二月堂は大仏殿とは異なる「落ち着いた風情」が人気を集めるスポットであり、その「懸造」と呼ばれる建築様式「清水寺」や「長谷寺」とも共通し、「舞台」と呼ばれるせり出した眺めの良い空間があることでも知られており、奈良市街地をはじめ大仏殿や平城宮跡、生駒山などを一望する眺めを味わって頂けるようになっています。なお、「修二会」においては舞台上を駆け回る童子らが持つ「お松明」から火の粉が振りまかれ、舞台の下では無病息災のご利益がある火の粉を受けようと大勢の観光客が集まる風景が見られます(入場制限なども実施されます)。

仏像については本尊が絶対秘仏のためご覧いただくことは出来ませんが、その代わり拝観料などは一切不要かつ夜間も含めて通年開放された空間となっていますので、東大寺へ訪れた際には独特の「雰囲気」を味わうべく必ず訪れておきたいスポットとなっています。

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三月堂(法華堂)

建立年代

奈良時代前半・天平5年(733年)とも

ご本尊・収蔵文化財

本尊不空羂索観音菩薩立像(国宝)、梵天・帝釈天立像(国宝)、金剛力士立像(国宝)、執金剛神像(国宝)、四天王立像(国宝)、天蓋(重要文化財)

拝観情報

◇拝観時間

4~10月:7時30分~17時 11月~3月:8時~17時

◇拝観料

一般(中学生以上)600円・小学生300円

概要

東大寺「法華堂(ほっけどう・三月堂)」は、二月堂などと同じく境内東側の山麓部に広がる「上院」エリアに位置するお堂(国宝)です。法華堂の建物は、そのルーツは東大寺の前身寺院である「金鐘寺」時代に創建されたお堂にさかのぼるとされており、鎌倉時代に2つに分かれていた建物を統合するなど大幅な改修が加えられているものの、部材や一部の構造においては東大寺の仏堂としては唯一奈良時代のものをそのまま残している大変貴重な存在となっています。

また法華堂は、東大寺ミュージアムに一部の仏像が移転された現在も「国宝の宝庫」としても知られており、本尊の不空羂索観音をはじめ5躰の国宝に指定されている仏像を安置しており、東大寺の誇る仏教美術をご覧いただけるようになっています。なお、建物も仏像も非常に貴重な存在ではありますが、大仏殿などと比較すると混雑することはほとんどないスポットにもなっていますので、静かに拝観して頂きやすい環境にもなっています。

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南大門

建立年代

奈良時代(初代)・現在の門は鎌倉時代の正治元年(1199年)建立

規模

高さ約25メートル

仏像・文化財

金剛力士立像(国宝)・狛犬(石獅子)

拝観情報

あくまでも「山門」ですので、365日24時間自由に拝観(見学)して頂けるようになっています。

概要

東大寺「南大門(なんだいもん)」は、東大寺大仏殿の南側に建つ巨大な門(国宝)であり、鎌倉時代に東大寺の復興に尽力した重源上人が指揮を執る形で建立(再建)されたものとなっています。重源上人は中国(宋)の技術を取り入れた「大仏様(だいぶつよう)」と呼ばれる建築様式を生み出しましたが、この南大門はその大仏様建築の典型例となっており、貫と呼ばれる横方向の柱なども多用し耐久性の強い建築として現在に至るまでほぼそのまま残され続けています。

また南大門は、建築の魅力のみならず門の下の左右にそれぞれ安置されている阿吽の「金剛力士像(国宝)」が非常に有名であり、有名な「運慶・快慶」の代表作として実にたくましいその佇まいをいつでもご覧いただけるようになっています。なお、南大門は、東大寺を訪れる観光客のほとんどが通るスポットのため日中は常ににぎわいを見せていますが、早朝などは静かな環境が広がっていますので、少し早起きして「金剛力士像」をご覧いただくのもよいかもしれません。

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正倉院

創建・建立年代

奈良時代中頃・天平勝宝八歳(756年)頃とも

規模

高さ約14メートル・間口約33メートル・奥行約9.4メートル・床下約2.7メートル

拝観情報

正倉院正倉は、その外観のみ少し離れた場所からご覧いただけるようになっています。

公開日時:月曜日~金曜日(平日)の10時~15時

非公開となる日程:土日祝日・12月28日~1月4日・その他行事などの開催時

概要

正倉院(しょうそういん)は、「正倉院展」で有名な多数の「宝物」を厳重に保管してきた空間(国宝)であり、現在は西宝庫・東宝庫と呼ばれる近代的な保管庫が設けられていますが、長らく「正倉(しょうそう)」と呼ばれる奈良時代に建てられた「校倉造(あぜくらづくり)」の建築で宝物が保存されてきた歴史を持っています。

奈良時代の日本の宝物、シルクロードを通り世界から持ち込まれた宝物も含め長らく保管して来た「正倉」は、外観のみを平日に公開しており、奈良市内に複数残される「校倉造」の建物の中でも最も大きく南北に長細いその佇まいをご覧いただけるようになっています。

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戒壇堂

建立年代

天平勝宝7年(755年)創建・江戸時代の享保17年(1732年)再建

収蔵文化財

四天王立像(国宝)・多宝塔・釈迦如来坐像・多宝如来坐像

拝観情報

◇拝観時間

4~10月:7時30分~17時 11月~3月:8時~17時

◇拝観料

一般(中学生以上)600円・小学生300円

概要

東大寺戒壇堂(かいだんどう)は、大仏殿の西側、「きたまち」の町並みからも近い位置にある小さなお堂であり、奈良時代に中国(唐)からの渡来僧である鑑真和上が日本に正しい仏教の「戒律制度」を伝える過程で創建された歴史ある空間となっています。現在の戒壇堂は当初のものではなく、仏像についても他所から持ち込まれたものなどとなっているため創建期の面影はありませんが、日本有数の仏像としての評価も名高い国宝四天王立像は奈良時代における仏教美術の水準の高さを伺える存在となっており、大勢の仏像ファンが訪れるスポットにもなっています。

なお、戒壇堂に付属する形で重要文化財に指定されている仏像などを納める「千手堂」と呼ばれるお堂もありますが、戒壇堂本体以外は原則拝観することができません。

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東大寺ミュージアム

収蔵文化財

千手観音菩薩立像(重要文化財)・伝日光・月光菩薩立像(国宝)・持国天立像・多聞天立像(重要文化財)・伎楽面(重要文化財)など多数

拝観情報

◇拝観時間

4~10月:7時30分~17時 11月~3月:8時~17時

◇拝観料

一般(中学生以上)600円・小学生300円

東大寺ミュージアムとのセット券:一般(中学生以上)1000円・小学生400円

概要

東大寺ミュージアムは、東大寺南大門の北西側すぐの位置にある「東大寺総合文化センター」の内部にある展示空間であり、東大寺の各お堂などから集められた仏像・工芸品などの貴重な文化財をご覧いただけるようになっています。平成30年9月からは新しい展示も開始されるため、東大寺の歴史の流れと豊富な文化財を一層充実した展示で体感して頂けるようになっています。

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鐘楼

建立年代

梵鐘は奈良時代、天平勝宝4年(752年)頃鋳造と推定・初代鐘楼は奈良時代に創建と推定、現在の鐘楼は鎌倉時代初期に再建

規模

梵鐘は高さ4メートル・重さ26トン

概要

東大寺「鐘楼(しょうろう)」は、東大寺大仏殿から法華堂・二月堂方面へとのぼる途中の高台に位置する巨大な鐘楼(鐘楼・梵鐘共に国宝)であり、吊り下げられている鐘(梵鐘)はその別名を「奈良太郎」とも呼び、「日本三大名鐘」のうちの一つとして数えられる存在となっています。禅師である栄西が鎌倉時代に再建したとも言われる現在の鐘楼の建物は貫と呼ばれる横方向に建物を補強する部材や反りあがった軒など、鎌倉時代に中国の技術を取り入れる形で生み出された「大仏様(だいぶつよう)」と呼ばれる建築様式と「禅宗様」と呼ばれる建築様式双方の特徴を持つものとなっています。

なお、この鐘楼では「除夜の鐘」を一般の方も鳴らすことが出来るようになっており、大晦日の深夜には鐘をつくための整理券が配布されます。

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転害門

建立年代

奈良時代の天平宝字6年(762年)

概要

東大寺「転害門(てがいもん)」は、東大寺境内の西端部、「きたまち」エリアのレトロ感あふれる町並みが広がる「京街道」沿いに設けられている東大寺の門の一つです。

この門は、その他の門が焼け落ちたり再建されるなどして建立当初の姿を留めていないのに対し、一部修理されているとは言え、奈良時代に建てられた時の姿のまま残されているという大変貴重な存在となっており、国宝にも指定されています。エリアとしては観光客の動線からは外れているため人通り自体は多くありませんが、東大寺のかつての歴史を伝える手向山八幡宮の例祭「転害会」ではその儀式を行う場所の一つとなっているなど、境内と外部を分け隔てる「門」ならではの様々な歴史や伝説が残される空間にもなっています。。

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中門

建立年代

江戸時代の享保元年(1716年)頃

文化財

兜跋毘沙門天・持国天像(門の両脇に設置)

概要

東大寺「中門(ちゅうもん)」は、江戸時代に建立された大仏殿の真正面に建つ立派な楼門です。現在、門から入ることは無料拝観日を除いては出来ませんが、柵越しに大仏殿の姿を一望して頂けるスポットとなっています。また知名度は低い存在ですが、門の両脇には兜跋毘沙門天・持国天像が安置されており、とりわけ兜跋毘沙門天の姿は特徴的なものであり、ぜひ見ておきたい仏像となっています。

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四月堂(三昧堂)

建立年代

平安時代の1021年(治安3年)もしくは1067年(治暦3年)頃に建立、江戸時代の1681年(延宝9年)頃に改築とも

ご本尊・収蔵文化財

十一面観音菩薩立像・普賢菩薩立像

拝観情報

無料で拝観可能です。東大寺による公式な拝観時間の案内などはありませんので、日程によっては拝観できない可能性があるほか、開いている場合でも夕方の遅い時間に訪れた場合拝観できない可能性があります。

概要

東大寺「四月堂(しがつどう・三昧堂)」は、東大寺法華堂(三月堂)の間近にある小さなお堂であり、長らく法華三昧会という法要が行われることから「三昧堂(さんまいどう)」と呼ばれてきた歴史を持っています。

仏像はかつては千手観音菩薩様をお祀りしていましたが、東大寺ミュージアムへ移転されたため、現在はご本尊として二月堂から移された十一面観音菩薩さまをお祀りしています。

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開山堂

創建・建立年代

平安時代の寛仁3年(1019年)頃建立・鎌倉時代の正治2年(1200年)頃改築・建長2年(1251年)頃現在地に移築

文化財

良弁僧正坐像(国宝)

拝観情報

毎年12月16日「良弁忌」当日のみ拝観可能・拝観時間10時~16時頃・拝観料金は500円

概要

東大寺「開山堂(かいざんどう)」は、法華堂・二月堂に近い「上院」エリアに位置する小さなお堂です。建物は鎌倉時代の「大仏様」建築様式に即した見ごたえのある建築となっており、堂内には平安時代に造立されたリアリティ溢れる「良弁僧正坐像(東大寺初代別当)」をお祀りしており、毎年12月16日の「良弁忌」当日のみ拝観が可能となっています。

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勧進所

文化財

僧形八幡神坐像(国宝・八幡殿)・五刧思惟阿弥陀如来像(重文・阿弥陀堂)・公慶上人坐像(重文・公慶堂)

拝観情報

◇公開日程

・毎年10月5日:国宝「僧形八幡神坐像」(八幡殿)・重要文化財「五刧思惟阿弥陀如来像」(阿弥陀堂)・重要文化財「公慶上人坐像」(公慶堂)

・毎年4月12日:重要文化財「公慶上人坐像」(公慶堂)

◇拝観時間 10時~16時頃

◇拝観料 中学生以上500円(小学生以下無料)

概要

東大寺「勧進所(かんじんしょ)」は境内西側、戒壇堂や指図堂に挟まれるような位置に広がる空間であり、江戸時代に東大寺の復興に尽力した公慶上人がその活動拠点とした空間となっています。勧進所には複数の建物が設けられており、そのうち「八幡殿」と「阿弥陀堂」、「公慶堂」ではそれぞれ貴重な神像・仏像をご覧いただけるようになっています。とりわけ八幡神の姿が「僧侶」の佇まいで表された僧形八幡神坐像はかつての東大寺鎮守神である手向山八幡宮にご神体として祀られていた像であり、神仏習合の歴史を反映したものとなっています。

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指図堂

東大寺「指図堂」

建立年代

平安時代末頃

ご本尊・収蔵文化財

本尊法然上人絵図・阿弥陀三尊像・阿弥陀如来坐像・賓頭盧尊者像

拝観情報

公式な拝観情報は東大寺により示されていませんが、土日には扉が開いており拝観できる場合もあります。また平日にも東大寺に電話で事前予約(TEL0742-22-5511)を行うことで拝観可能な場合があります。

概要

東大寺「指図堂(さしずどう)」は、大仏殿の西側にある重厚感のあるお堂であり、平安末期の南都焼討で大きな被害を受けた東大寺を復興するための計画図を保管する場所として建てられたというルーツを持ちつつ、復興後は浄土宗の開祖である「法然上人」ゆかりの霊場として信仰を集めたという東大寺では異色の歴史を持つ空間となっています。現在は知名度の低い静かなスポットではありますが、法然上人を描いた絵図がご本尊となっているほか、「びんずるさん」として親しまれる「賓頭盧尊者像」なども安置されています。

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俊乗堂

創建・建立年代

江戸時代(元禄期)

文化財

俊乗房重源上人坐像(国宝)・阿弥陀如来立像(重文)

拝観情報

毎年7月5日「俊乗忌」と、12月16日「良弁忌」に当日限り特別公開されます。

拝観時間:11時~16時頃 拝観料:500円

概要

東大寺「俊乗堂(しゅんじょうどう)」は、鐘楼のすぐそばにある小さなお堂であり、鎌倉時代に東大寺の復興に大いに尽力した「重源上人」の功績を讃えるために江戸時代に造られたお堂となっています。堂内にはその「重源上人」のお姿を象った国宝俊乗房重源上人坐像があり、その痩せこけた風貌はリアリティの極み、存在の凄みを感じさせるものであり、仏像ファンには良く知られた存在となっています。なお、公開は1年で2日間のみとなっていますのでその点はご留意ください。

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念佛堂

建立年代

鎌倉時代に建立・江戸時代に改修

文化財

地蔵菩薩坐像(重文)

拝観情報

隣接する御朱印授与所に申告して頂くことで、基本的に拝観可能となっています。

概要

東大寺念佛堂(ねんぶつどう)は、鐘楼・俊乗堂・行基堂のそばにあるお堂で、朱色が目立つ美麗なお堂となっています。鎌倉時代に建立された空間には、巨大な地蔵菩薩さまのみが祀られており、元は地蔵堂と呼ばれていた歴史も有しています。

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行基堂

建立年代

江戸時代初期

文化財

行基菩薩坐像

拝観情報

通常時は閉扉されていますが、格子の一部が開いている場合、内部を外側からご覧いただけるようになっています。

概要

東大寺行基堂(ぎょうきどう)は、俊乗堂・鐘楼などの近くに位置するごく小さなお堂であり、その名の通りお堂は大仏建立にあたり社会全体の協力を得るために尽力した「行基菩薩」を祀る空間となっており、行基菩薩坐像が安置されています。

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知足院

建立年代

平安中期の寛平2年(890年)・現在の建物は文久3年(1863年)再建

文化財

木造地蔵菩薩立像

拝観情報

毎年7月24日の「地蔵会」当日は午前8時頃から法要が実施され、法要終了後などのわずかな時間(午前10時頃までが無難)に拝観して頂けるようになっています。

概要

東大寺「知足院(ちそくいん)」は、東大寺境内の最北端、若草山頂へと伸びるドライブウェイ沿いにある塔頭寺院の一つです。創建は古く、平安時代の創建当初はどちらかと言えば興福寺の法相教学の研究拠点としての役割を果たしていたともされています。現在は南都焼討をめぐるエピソードで知られる木造地蔵菩薩立像(文使い地蔵)で知られる空間となっていますが、境内拝観は自由ながら、地蔵菩薩・本堂内部の拝観は上述のように非常に限られた機会のみとなっています。

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大湯屋

建立年代

奈良時代創建・現在の建物は鎌倉時代に再建

文化財

鉄湯船(重要文化財)

拝観情報

原則非公開ですが、JR西日本のキャンペーンに合わせ平成29年(2017年)夏に公開されたことがあります。

概要

東大寺「大湯屋(おおゆや)」は大仏殿の北東側、二月堂裏参道沿いにある建物であり、いわゆる「仏堂」ではなく、僧侶らが身を清める「お寺のお風呂」として機能して来た空間となっています。唐破風が付いた浴室や重文「鉄湯船」は珍しいものであり、意匠の面でも興味深い存在となっています。

【東大寺大湯屋】かつて僧侶らが身を清めるために使用した「お寺のお風呂」

本坊・天皇殿

東大寺「本坊」は、南大門の東側に広がる空間であり、いわゆる「仏堂」ではありませんが、様々な展示企画なども催される大広間のほか、奈良時代に建てられた校倉造の「経庫」が残されているほか、聖武天皇を祀る「天皇殿」など重要な建物が設けられています。拝観は5月2日の聖武天皇祭当日のほか、時折不定期に立ち入ることが出来る機会がありますが、通年拝観可能な空間ではありません。

【東大寺本坊】5月2日のみ拝観可能な空間には「天皇殿」や奈良時代の「経庫」も

不動堂

東大寺「不動堂」は、法華堂(三月堂)の裏手、東大寺境内では標高が高い場所に位置する小さなお堂です。不動堂は「護摩法要」が行われる空間として知られており、内部に安置されている不動明王像はススで真っ黒になった姿となっています。なお、小さなお堂ながら隣接する位置には御朱印所があり、御朱印を頂くことが可能となっています。

【東大寺不動堂】護摩法要で知られる三月堂裏手の小さなお堂

山手観音堂

東大寺「山手観音堂」は、二月堂の北東側、鎮守社「遠敷神社」から更に石段をのぼった先にある小さなお堂です。内部には如意輪観音がお祀りされていますが、閉扉されているために基本的には内部に入って拝観することは出来ません。

【東大寺山手観音堂】二月堂・遠敷神社の裏手に位置する小さなお堂

法華堂経庫

法華堂経庫は、法華堂(三月堂)の南西側にある奈良時代に建てられたいわゆる「校倉造り」の倉庫であり、正倉院に匹敵する歴史を有する存在となっています。なお、ほぼ隣接する形で同様の「手向山八幡宮宝庫」も並んでいます。

【東大寺法華堂経庫】奈良時代からの貴重な校倉造の建築を間近に望む

御髪塔

東大寺「御髪塔(おはつとう)」は、法華堂経庫の真横に建つ十三重石塔(欠損があるため現在は十二重)であり、女性の髪の毛を埋めた場所であるというものや、聖武天皇が剃った髪の毛を埋納したといった伝説が残される空間となっています。

【東大寺御髪塔】「髪」にまつわる少し奇妙な伝説が残された石塔

鏡池

鏡池は、大仏殿のすぐ南側に広がる比較的大きな池であり、池のほとりから大仏殿及びその正面の中門一帯を望む風景を味わえるようになっています。池は各種行事でも活用されることがあり、聖武天皇祭においては池に設けられた舞台で舞楽の奉納も行われます。

【鏡池(東大寺)】水面に映る「大仏殿」をご覧いただける美しい水辺

大仏池

大仏池は、大仏殿の北西側、正倉院や転害門に近い位置に広がる水辺であり、新緑や紅葉など季節折々の美しい風景を「大仏殿」とともに味わって頂ける「絶景スポット」となっています。

【大仏池】大仏殿を背景にした紅葉・新緑が特に美しい「東大寺境内の絶景スポット」

二月堂裏参道

二月堂裏参道は、「焼門跡」付近から二月堂へと向けて伸びる道であり、大仏殿の裏手を通る静かな環境となっています。二月堂近くの区間は石畳の坂道が続き、二月堂を望む趣ある風景は「絵手紙」の題材として多用されたりするなど、奈良の落ち着いた風情をじっくりと味わえる贅沢な空間にもなっています。

【二月堂裏参道】土塀に囲まれた美しく静かな「石畳」の道

二月堂供田

二月堂供田(にがつどうくでん)は、裏参道沿い、「大湯屋」に隣接する位置にあるお寺では珍しい「田んぼ」であり、行事や儀式で使用される「もち米」を実際に栽培しています。

【二月堂供田(東大寺)】お水取り行事などに用いられるお米を栽培するお寺の「田んぼ」

講堂跡

東大寺「講堂跡」は、大仏殿の裏手(北側)に広がるかつての仏教研究の拠点であった「講堂」と呼ばれる建物の遺跡であり、現在は礎石のみがその歴史を伝える存在となっています。なお、一帯はイチョウ、百日紅(サルスベリ)や桜などが美しく咲き誇る静かな自然あふれる空間として知られています。

【東大寺講堂跡】大仏殿の裏手にある自然あふれる静かな「遺跡」

西大門跡

東大寺「西大門跡」は、きたまちエリアの町並みにもほど近い「京街道」沿い、奈良公園内「みとりい池園地」の北側にあるかつての巨大な門の跡地です。現在は一部の礎石のみがその面影を伝える空間は、イチョウや新緑、八重桜などが美しい場所としても知られています。

【東大寺西大門跡】かつての巨大な門の跡は「イチョウ」や「桜」が美しい憩いの空間

東塔跡

東塔跡は、大仏殿の南東側に位置するかつての「七重塔(東塔)」の遺跡であり、現在でも巨大な「土檀」がその面影を伝えています。なお、秋には「イチョウの名所」としても人気を集める空間となっています。

【東大寺東塔院跡】イチョウが美しい空間にはかつて巨大な「七重塔」があった

西塔跡

西塔跡は、大仏殿の南西側、人通りの少ない静かなエリアにあるかつての七重塔(西塔)の遺跡です。遺跡として整備されている訳ではなく、小路沿いからご覧いただく程度ではありますが、シダなどが生い茂る自然の中に土檀の姿が現在でも確認できるようになっています。

【東大寺西塔跡】世界的観光地の真横に広がる圧倒的な「静寂」

焼門(中門)跡

焼門跡(やけもん・中門跡)は、転害門と西大門跡の間の京街道沿いにある門の跡で、かつて江戸時代初頭の慶長11年(1606年)に焼け落ちるまでは立派な「中門」があった場所となっています。現在も礎石などは残されており、その姿から比較的大きな門であったことが推定できます。

【東大寺焼門・中門跡】巨大な複数の礎石が往時の雰囲気を今に伝える

食堂跡

食堂跡は、境内北部、二月堂裏参道沿いから更に北に進んだ塔頭寺院が複数あるエリアにあるかつての「食堂」の跡地です。現在は小さな礎石が残されるのみとなっています。

【東大寺食堂跡】人通りの少ない空間には天平時代の礎石が一つだけ残される

その他塔頭

知足院のほかにも、境内北側一帯、食堂跡周辺には複数の塔頭寺院があります。なお、拝観などは一切できませんので、道路沿いから外観をご覧いただくのみとなっています。

宝厳院

龍蔵院

持宝院

龍松院

相輪及びアショカ・ピラー

大仏殿のすぐ東側には、かつて大阪万博時に東大寺七重塔が復元された際、その上部に設けられていた「相輪」のみが保存されているほか、インドの仏教聖地に設けられた石塔「アショカ・ピラー」を模したものも設置されており、東大寺境内では異色の空間となっています。

【七重塔相輪・アショカ・ピラー(東大寺)】大仏殿の真横にある不思議空間

二月堂鎮守神

「二月堂」の鎮守社としては、「お水取り」儀式ゆかりの若狭国の遠敷明神を祀る「遠敷神社(おにゅうじんじゃ)」、また東大寺創建期の「木材」調達などの縁から甲賀国から勧請した「飯道神社(はんどうじんじゃ・いいみちじんじゃ)」、また「お水取り」儀式の舞台である閼伽井屋にある神聖な井戸「若狭井」から「鵜」が現れた伝説に由来する「興成神社(おきなりじんじゃ)」があり、いずれも二月堂のすぐそばに小さな社殿を構えています。

【遠敷神社(東大寺)】「お水取り」の由緒に深い関わりを持つ若狭国ゆかりの神社

【飯道神社(東大寺)】眺めの良さも魅力の「甲賀国」ゆかりの二月堂鎮守社

【興成神社】「良弁杉」のすぐ近くにある二月堂鎮守神の一つ

辛国神社

辛国神社(からくにじんじゃ)は、大仏殿から鐘楼・法華堂方面へと抜ける坂道の途中にある小さな神社です。かつては「天狗社」とも呼ばれていたこの神社は、初代別当良弁僧正が天狗を「改心」させたという伝説が残されている一方、現在の「からくに」の名からも推定できるように、大仏建立などにおいては朝鮮半島からの技術者が多数活躍したことから渡来人を祀る神社であるともされ、そのルーツを巡っては少し謎の多い神社となっています。

【辛国神社】東大寺境内にある神社は「天狗伝説」や「渡来人」由来とも言われる

子安神社

子安神社は、大仏殿の西側すぐに位置する小さな神社であり、その名の通り安産祈願などにご利益のある神様として信仰を集めて来た歴史を持っています。なお、この地は東大寺初代別当の良弁僧正の母親の住居跡とも言われています。

【子安神社】「良弁」僧正の母親を祀ったとも言われる東大寺境内の神社

五百立神社

五百立神社(いおだてじんじゃ・いおたちじんじゃ)は、南大門と大仏殿の間の参道沿いにひっそりと佇む神社であり、大仏建立に尽力した五百人ほどの工匠が「五百羅漢」となって天に昇って行ったという奇妙な伝説に関わる神社となっています。

【五百立神社】大仏殿の建設に関わった工匠ゆかりの小さな神社

厳島神社

厳島神社は、大仏殿近くの「鏡池」中央部の小島に鎮座する神社であり、市杵島姫命を祀るため「鏡池の弁天さん」とも呼ばれています。

【厳島神社(東大寺)】大仏殿正面の「鏡池」に浮かぶ小さな神社

弁才天神社

弁才天神社は、法華堂の裏手に位置する小さな神社であり、市杵島姫命をお祀りしています。

【弁才天神社(東大寺)】三月堂近くの美しい池のほとりに鎮座する神社

主要年中行事

1月1日:午前0時~8時 大仏殿「無料拝観」時間

・元日は大仏殿の「桟唐戸」の開扉も行われます。

【元日】お正月の奈良観光のコツと初詣スケジュール【イベント・特別公開など】

1月3日・5日:10時~(法要)・11時~13時半頃(雑煮会) 「大般若法要・雑煮会」

会場:二月堂(雑煮会は二月堂北側の「北の茶所」)

・内容は1月3日、5日とも同様になっており、正月三が日に万灯明料(1500円)とお鏡料(2000円)の受付に申し込みを行った人は法要終了後にお雑煮を頂ける行事となっています。

1月7日:13時~14時40分 「修正会」

会場:大仏殿

・その他のお寺では元日周辺に行われることもある法要「修正会」は、東大寺は正月7日行われ、お昼間の大仏殿に読経を行う声が響き渡ります。

毎年節分の日:10時~ 「還宮(げんぐう)」

会場:二月堂鎮守飯道神社付近

・「還宮」は古くなったお札などを焚きあげる「大とんど」のような儀式であり、前日までに二月堂の受付にお持ちいただくと当日焚き上げて頂けるようになっています。

毎年節分の日:14時~ 「節分豆まき」

会場:二月堂前広場

・二月堂の舞台から鈴の縁起物とともに豆をまく「豆まき」は、修二会ほどではありませんが大勢の人々でにぎわいを見せます。

【豆まき】奈良市内の寺社で行われる「節分行事」一覧【冬の観光】

毎年節分の日:18時~ 「星供養」

・豆まきの後は、ほのかな万灯明の灯りのもとで静かに「除災与楽」を祈願する法要である「星供養」も行われます。

3月1日~14日:「修二会本行」

会場:二月堂(二月堂下の広場周辺から見学)

※お松明の時間は3月12日以外は19時から約20分程度

・2月から既に開始されている準備期間を終え、3月1日からは東大寺最大の行事である「修二会(いわゆる「お水取り」)」が始まります。期間中は毎日二月堂の「舞台」から火の粉が舞い上がる「お松明」を見ることが出来るため、大勢の観光客が訪れます。なお、3月12日の夜から3月13日未明にかけてが修二会のクライマックスとなっており、「お水取り」儀式本体が実施されるほか、とりわけダイナミックなお松明を見ることができるようになっています。

【東大寺】二月堂「お水取り(修二会)」完全ガイド―日程・開催場所・儀式の流れなど【観光】

3月12日:19時30分~20時15分頃 「お松明」のクライマックス

会場:東大寺二月堂(二月堂下の広場周辺から見学)

・3月1日から毎日実施されている二月堂の「お松明」。3月13日未明に行われる「お水取り」儀式本体を前にして、この日はとりわけダイナミックな「お松明」が行われる日となっており、わずかな時間に数万人規模の観客が二月堂周辺に押し寄せることになります。なお、当日は順路が設定され、警察などの指示に従いながらの見学となっています。

3月13日:午前1時30分~ 「お水取り」

会場:東大寺「閼伽井屋」から二月堂にかけての一帯

・修二会のクライマックスである「お水取り」の儀式そのものは、3月13日の未明、選ばれた僧侶以外は一切立ち入ることも見ることも出来ない「若狭井」と呼ばれる井戸からお供え用の水を汲み上げるという形で行われます。一般の参加者は井戸を見ることは出来ませんが、僧侶らが厳粛な雰囲気で水を運ぶ様子を離れた場所からご覧いただくことができます。

4月8日:8時~15時頃 「仏生会」

会場:東大寺大仏殿

・お釈迦様の誕生日であるとされる4月8日に東大寺で行われる「仏生会」では、朝8時から1時間ほどの法要が行われるのみならず、15時頃までの時間帯に「甘茶かけ」として「花御堂」と呼ばれる美しい花で彩られた誕生仏の頭上から甘茶を注ぐ儀式を一般の参加者も行う事ができます。なお、その「甘茶」は「かける」のみならず実際に頂くこともできます。

4月26日(日曜の場合5月26日):11時30分~15時30分頃 「仏法興隆 花まつり千僧法要」

会場:東大寺大仏殿周辺

・全国各地から集まった僧侶により盛大に執り行われる「仏法興隆 花まつり千僧法要」。法要は大仏殿のみならず、大仏殿の東側にある「アショカ・ピラー」と呼ばれるモニュメント周辺でも行われ、当日は観光客も多い中で多数の僧侶たちが大仏殿周辺を行列する姿が見られます。

5月2日:8時~11時30分(最勝十講)・13時~(稚児たちによる練り行列・御忌法要・舞楽等奉納) 「聖武天皇祭」

会場:最勝十講は東大寺「天皇殿」・行列は浮雲園地・南大門周辺から大仏殿にかけてのエリア・御忌法要は東大寺大仏殿・舞楽等は「鏡池」一帯

・聖武天皇の忌日である5月2日に行われる「聖武天皇祭」は、午前中は日頃は立ち入ることが出来ない東大寺「天皇殿」において最勝十講と呼ばれる法要が、また午後からは稚児らによる行列の後、大仏殿においても法要や献茶、献花、また鏡池一帯では舞楽と慶讃能の奉納が執り行われます。

5月3日:8時30分~(山陵祭)・11時~14時頃(献茶式・お茶が無くなり次第終了) 「山陵祭・献茶式」

会場:山陵祭は東大寺大仏殿を出発し転害門を通り聖武天皇陵に参拝、献茶式は東大寺大仏殿

・前日の「聖武天皇祭」に引き続き東大寺の僧侶が今度は聖武天皇陵に実際に出向いて参拝を行います。またその後は大仏殿の内部で裏千家による「献茶式」が執り行われ、4000人分ものお抹茶が振る舞われます。

7月28日:8時~ 「解除会」

会場:東大寺大仏殿

・夏を無事に過ごすことができるようにお祈りする法要が行われる「解除会」。当日は直径2メートルほどの茅の輪を僧侶らがくぐって大仏殿に入るのみならず、法要後は一般の参拝者も茅の輪をくぐって頂くことが出来るようになっています。

8月7日:7時30分~9時 「お身拭い」

会場:東大寺大仏殿

・大仏殿におられる巨大な「大仏様」の「拭き掃除」を行う行事である「お身拭い」。僧侶らがローブで造られた「箱」に乗って掃除を行う姿は大変ユニークな風景となっており、混雑というほどではありませんが、朝早い時間ながら多くの見物客が訪れます。

【奈良・東大寺】「大仏様」の「お身拭い」ってどんな行事?内容やその見学方法など【拭き掃除】

8月9日:8時~19時頃 二月堂「功徳日」

会場:東大寺二月堂

・「功徳日」と呼ばれる8月9日は、この日に二月堂をお参りすると、「46000回」お参りしたのと同じご利益にあずかれるという特別な日となっており、当日は美しい灯火で二月堂が幻想的な雰囲気に包まれる「万灯明」も行われ、日中にはその「万灯明料」として500円を納めると何らかの賞品がもらえる「福引」も行って頂けるようになっています。

8月15日:19時~22時 「万灯供養会」

会場:東大寺大仏殿前庭

・先祖供養を行うために設けられた多数の灯籠に点火し、大仏殿一帯がほのかな光に包まれる「万灯供養会」。その風景は「燈花会」の灯籠のスケールをより大きくしたようなダイナミックなものとなっており、春日大社の「中元万燈籠」や高円山の「大文字送り火」と同様奈良の「お盆」になくてはならない行事となっています。

10月5日:10時~ 「転害会」

会場:東大寺転害門・手向山八幡宮

・かつては東大寺鎮守社であった「手向山八幡宮」における最大の祭事である「転害会」は、東大寺との関係が深かった時代の古式にのっとり、現在も東大寺「転害門」を主たる会場として実施されます。当日は東大寺勧進所において国宝である「僧形八幡神坐像」も特別開扉されます。

10月15日:10時~(法要・献茶式)・13時~(鏡池舞楽台「慶讃能」) 東大寺「大仏さま秋のまつり」

会場:法要及び献茶式などは東大寺大仏殿・「慶讃能」は鏡池周辺の特設会場

・聖武天皇により大仏建立の詔が発せられた日にちなんで行われる「大仏さま秋のまつり」。当日は聖武天皇の想いを偲ぶ法要が実施されるほか、表千家による献茶式が行われ、午後からは鏡池周辺に設けられた会場で能楽の披露も行われます。

12月14日:8時30分~12時 「仏名会」

会場:東大寺二月堂

・その年に犯した罪を仏名をひたすら唱え続けることにより懺悔する法会である「仏名会」は、二月堂正面の格子越しに五体を打ち付ける過酷な礼拝をおこなう若い僧侶らの姿を見ることが出来るようになっています。

12月31日:22時30分~(整理券配布) 「除夜の鐘」

会場:鐘楼

・「奈良太郎」との別名を持つ巨大な鐘楼の鐘を一般の方も含めてついて頂ける貴重な機会である「除夜の鐘」。当日は整理券の配布を受けた人は順番に鐘をついて頂けるようになっており、奈良市内に鐘の音が響き渡ります。

特別公開日程

勧進所

◇公開日程

・毎年10月5日:国宝「僧形八幡神坐像」(八幡殿)・重要文化財「五刧思惟阿弥陀如来像」(阿弥陀堂)・重要文化財「公慶上人坐像」(公慶堂)

・毎年4月12日:重要文化財「公慶上人坐像」(公慶堂)

拝観時間10時~16時頃・拝観料500円

開山堂

◇毎年12月16日「良弁忌」当日のみ

拝観時間10時~16時頃・拝観料500円

俊乗堂

◇毎年7月5日(俊乗忌)・12月16日

拝観時間11時~16時頃・拝観料500円

本坊(天皇殿)

◇毎年5月2日(聖武天皇祭)

拝観時間8時~14時頃(外観のみ)・拝観料無料

大仏殿の無料拝観

・元日午前0時~8時の間

・8月13日、14日の19時~21時(燈花会期間の夜間参拝)

拝観料・拝観時間

東大寺の拝観料は、「大仏殿」・「法華堂(三月堂)」・「戒壇堂」・「東大寺ミュージアム」についてそれぞれ同じ料金が設定されており、「大仏殿と東大寺ミュージアム」のケースを除いては複数拝観する場合もそれぞれの拝観料金が必要となっています。

◇拝観時間

4~10月:7時30分~17時 11月~3月:8時~17時

◇各拝観料

一般(中学生以上)600円・小学生300円

◇大仏殿と東大寺ミュージアムとのセット券:一般(中学生以上)1000円・小学生400円

※団体(30名以上)の場合大学生以上550円・高校生500円・中学生400円・小学生200円

※障害者の方は、手帳の提示で半額となります。障害者施設・学校の特別団体割引は、大学生以上275円・高校生250円・中学生200円・小学生100円となります。

※奈良市ななまるカードをお持ちの方は手帳呈示で無料となります。

◇無料拝観可能な日程(大仏殿のみ)

・元日午前0時~8時の間

・8月13日、14日の19時~21時(燈花会期間の夜間参拝)

御朱印・縁起物の授与について

東大寺の御朱印は、東大寺大仏殿の堂内南東側の授与所二月堂の南側にある授与所法華堂(三月堂)・四月堂(三昧堂)・戒壇堂・不動堂・鐘楼・念佛堂脇(俊乗堂・行基堂の分も)にある授与所では基本的に通年御朱印を頂くことができます。

また、指図堂では土日祝日に頂ける(それ以外は本坊)ようになっているほか、真言堂も対応可能な場合には御朱印を頂けるようになっています。

なお、受付時間については通年授与して頂ける場所でも時間が明示されていない場所が多く、大仏殿や法華堂など拝観時間がはっきりとしている場所以外は基本的には余裕を見て10時~15時半頃の間に伺うのが無難と言えるでしょう。

混雑状況

東大寺は、春日大社や興福寺と同じく奈良を象徴する観光スポットとなっています。そのため訪れる観光客は多くなっていますが、大きな混雑が見られるのは市内循環バスの「東大寺大仏殿・春日大社前」バス停から東大寺南大門を抜けて大仏殿へアクセスするルート沿い、そして大仏殿の敷地内のみとなっており、「二月堂」や「法華堂(三月堂)」一帯は人混みが見られるようなことは「お水取り」行事の際などを除き基本的にはありません。また、講堂跡といった境内北側は紅葉シーズンなどを除きほぼ通年「風景を独り占め」している気分を味わえるほど静かなエリアであり、同じ境内地でも一部に観光客が集中している状況となっています。

なお、大仏殿についても拝観時間のうち午前8時などの比較的朝早い時間帯に訪れることで、静かな雰囲気の中でお参り頂けるようになっています。一方、昼間の大仏殿は、荒天時などを除きほぼ通年に渡り大勢の参拝者でにぎわいを見せており、必ずしも落ち着いて拝観できるという状況ではありません。しかしながら、満員電車のような窮屈な事態になることは大仏殿の広さからしてもまずあり得ませんので、写真撮影にこだわりのある場合などを除いては、昼間に訪れても問題ないと言えるでしょう。

東大寺への交通アクセス

境内へは、JR・近鉄奈良駅からバスを利用するアクセスが便利となっています。バスは訪れるスポットによって最寄りのバス停が異なりますが、基本的には「市内循環バス」などを利用して東大寺南大門・東大寺大仏殿周辺を観光するルートが一般的となっています。

※東大寺の個々の観光スポットへの詳細なアクセス情報は、各スポットごとの記事をご参照ください。

バスによるアクセス

◇東大寺大仏殿・南大門周辺へ

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」バス停下車

・JR、近鉄奈良駅から「春日大社本殿」行き乗車、「東大寺大仏殿」バス停下車

いずれも下車して頂き、北側が大仏殿方面への参道となっています。

◇戒壇堂・正倉院・転害門方面へ

奈良交通バス

・JR奈良駅西口、近鉄奈良駅から「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「押上町」・「今小路」・「手貝町」バス停下車

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「高畑町」行き乗車、「県庁東」バス停下車

戒壇堂へは「押上町」・「県庁東」バス停の下車、正倉院・転害門へは「手貝町」バス停下車、二月堂裏参道・講堂跡・大仏池方面へは「今小路」バス停下車が便利となっています。

※東大寺の個々の観光スポットへの詳細なアクセス情報は、各スポットごとの記事をご参照ください。

東大寺周辺のバス停案内図

徒歩によるアクセス

東大寺方面へは奈良公園エリアを通って徒歩でアクセスすることも可能です。

境内は広く、駅に近いエリアも遠いエリアもありますが、概ね駅から境内各所へは

近鉄奈良駅から北東に徒歩約15分~30分程度

JR奈良駅から東に徒歩約30分~50分程度

でアクセス可能となっています。比較的長い時間歩くルートですので、とりわけ夏季などはバス・タクシーで境内の近くまでアクセスされることをおすすめします。

タクシーによるアクセス

タクシーの場合、渋滞状況などによって運賃は変わりますが、近鉄奈良駅前のタクシー乗り場からは1000円程度、JR奈良駅東口のタクシー乗り場からの場合も1000円程度~1500円以下でアクセスできる場合が多くなっています。

東大寺境内の場合、タクシーの場合はバスでアクセスできないエリアまで直接アクセス可能となっており、車両通行禁止のため大仏殿の真正面などに行くことは出来ませんが、境内の各スポットへは目の前までか、もしきくは徒歩2~3分でアクセス可能な最寄り地点まで辿り付くことが出来ますので、歩く距離を少なくしたい方、もしくは効率的に観光したい方にはタクシーがおすすめとなっています。

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