【飛火野】奈良公園周辺最大の「芝生広場」は今も昔も「鹿たちの楽園」

飛火野(奈良公園) 観光スポット・みどころ

当ページの内容を含め、奈良の観光スポットに関連する内容は原則としてコロナ禍前を中心とした状況に基づく「アーカイブ」的内容となっており、その後状況が変化している場合があります。
最新の状況については、各スポットに関する公式サイト、または観光協会などの情報発信などを別途ご確認下さい。

観光のご案内

奈良公園周辺で最も広い「芝生」の空間は春日大社創建神話ゆかり

飛火野(とびひの・とぶひの)は、奈良公園周辺では最大の名勝とも言える、春日大社の西側に位置する広大な芝生が広がる空間(春日大社の敷地に含まれる)です。いにしえの時代から現在のような美しい芝生が広がっていた飛火野は、奈良時代・平安時代の貴族たちの和歌などにも頻繁に登場し、昔も今も奈良を愛する人々の憧れとくつろぎの場所となっています。

なお、古くは春日野とも呼ばれた飛火野ですが、その「飛火」の名は、春日大社を創設する際に招かれた鹿島の神のために随伴する八代尊が口から火を噴いて明かりを灯し、その火が消えずに飛び回った伝説に由来するとも言われています。

市街地の真横とは思えない圧倒的な「自然」

春日大社の創建神話に由来する「飛火野」ですが、その広々とした芝生広場からは、若草山・春日山(御蓋山)・高円山といった山々が一望でき、人工物がほとんど視界に入らない自然あふれる風景が広がります。県庁やターミナル駅からわずか1キロ程度の場所で、ここまでの圧倒的な自然を味わうことが出来るスポットは、全国的にもこの飛火野は数少ない存在と言えます。

また、飛火野は季節ごとの風景が実に美しく、春には疲れた目を癒す新緑を、また夏には青々とした盛夏の木々を、秋にはナンキンハゼや遠くの高円山などの紅葉を、また冬にはごくまれに雪をかぶった山々、霜で覆われた芝生などといった季節ごとの色合いの変化を、行き交う鹿たちとともに一つ一つ気軽に味わうことが出来るのも飛火野の魅力となっています。

静かな風情の時も多い

なお、飛火野は奈良公園周辺きっての観光名所かつ広い場所ということで、時に「大とんど」や「鹿寄せ」など各種行事・儀式の会場としても利用され、土日祝日・観光シーズンなどは行事の有無に関わらず比較的多くの観光客が見られる場合もあります。

一方で、特段の繫忙期ではない時期、通常の平日であれば多くの日程で静かに広々とした空間を楽しんで頂くことも可能です。

飛火野の風景

飛火野の鹿と高円山
飛火野(奈良公園)

飛火野と言えば、いつでも「鹿」の群れを見ることができるスポットとして有名であり、若草山並みに広がる立派な「芝生」の野原を大勢の鹿が闊歩しています。

飛火野から若草山を望む

飛火野は季節ごとの色彩の変化が最もダイナミックに感じられる場所でもあり、紅葉の時期でも冬枯れの時期でも、その時期に応じた美しさを体感して頂けます。なお、どの季節でもあてはまることですが、「雨の翌朝」に霧や水蒸気に包まれる様子も美しくなっています。しかしながら、自然のままに開放されている以上、「ぬかるみ」が非常に多くなっていますのでその点十分ご注意ください。

早朝の飛火野

また、飛火野は特に「早朝」の風景が美しく、朝日にしっかりと照らされる芝生の輝きや、霜がキラキラときらめく姿などは写真愛好家を虜にしています。一方で、そのために早朝であっても少ないながらも人の姿が見られる場合も多くなっており、完全に「飛火野」を独り占めできるような時間帯はほとんどない状況ともなっています。

雪の飛火野に戯れる鹿と高円山
雪の飛火野から春日山を望む

滅多に見ることは出来ませんが、飛火野の雪景色は文句の付けどころのない風景を見せてくれます。しかしながら、写真のような規模の積雪は10年に1・2回あるかないかですので、「雪見」に合わせて観光に来るようなことは非常に至難となっています。

なお、飛火野は「芝生が広がるエリア」は基本的に柵などもなくどこを歩いてもよいですが、「ぬかるみ」や「鹿のフン」などありのままの「自然」が広がっていますので、足下には少しお気をつけください。

次項では、交通アクセスについてご案内致します。

アクセス(電車・バス)

近鉄・JR線各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」・「高畑町」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」行き乗車、「春日大社表参道」バス停下車すぐ

近鉄奈良駅から東に徒歩20分

JR奈良駅から東に徒歩30分

周辺のみどころ・観光スポット

一帯は奈良公園エリア、浅芽ヶ原・片岡梅林から東にすぐ、浮見堂から北東に徒歩5分、奈良国立博物館から南東に徒歩5分、春日大社本殿から西に徒歩10分、東大寺大仏殿から南に徒歩10分

飛火野周辺地図