奈良の路線バス(奈良交通)を使いこなすための情報まとめ

奈良の路線バスの特徴

奈良市内の観光はバスが便利!

京都でも、奈良でも観光地を巡る際に気になるのは「交通手段」の問題。京都のまちは「バス」が数多く運行され観光に効果的に使えることで知られていますが、奈良を観光する際にも奈良交通の「路線バス」は非常に便利な存在となっています。

JR・近鉄奈良駅を発着するバスの本数は地方のこじんまりとした都市としてはかなり多い部類となっており、数多くの観光地にアクセス可能な市内循環バスは概ね8~10分間隔(奈良駅~奈良公園周辺は臨時便などを含めると1時間に15~20本程度の場合も)で運行、また平城宮跡方面や唐招提寺・薬師寺方面へのアクセスも30分おきには確保されているなど使い勝手がよくなっています。

【観光に便利】奈良交通『市内循環』バスのご案内【主要バス停一覧】

県内主要観光地へのアクセスもバスが便利!

奈良交通の路線バスは、奈良市街地周辺やその他奈良盆地エリアのニュータウンエリアを除く農村部・山間部では路線が充実しているとは言えませんが、中南部も含めて「主要観光スポット」へのバスアクセスは概ね充実しています。

例えば、明日香村では周遊バスが運行されているほか、有名な大神神社、また山奥の室生寺へも直通バスが走っているほか、天川村の洞川温泉、大台ヶ原といった「辺境」とも言える地域にもしっかりと路線バスが運行されています。これらの路線の中には観光シーズンには臨時便も随時運行されるものもあり、不便さはあまり感じさせません。

また、奈良交通の路線ではなくても、桜井市内であればコミュニティバスが「談山神社」や「安倍文殊院」方面へのバスを運行しているなど、多少本数は少なくなりますが、概ねほぼ主要な観光地はバスによるアクセスが確保されています。

郊外・山間部の運賃はやや割高?

奈良のバスは、奈良市内の「均一運賃」区間の場合は運賃210円となっており、日本各地のバスと変わらない料金でご利用いただけますが、郊外・山間部など「整理券」を取って乗るような区間(運賃が変わる区間)については、全国でも最も高い運賃水準を持つことで知られています。

例えば、奈良駅周辺から剣豪の里として知られる市内の柳生エリアはまでは運賃950円、梅で知られる月ヶ瀬地区までは運賃1400円程度となっているなど、同じ市内でも比較的割高感のある運賃となっています。

1時間ほど乗れば1000円を超えるというバスの運賃は、運賃が割安なことで知られる鹿児島・長崎など九州各地にお住まいの方や、均一運賃区間が広大な首都圏の方などからすると、少し高いと感じられるかもしれません。

京都ほどの「遅れ」に見舞われることはまずありません

路線バスと言えば気になるのはバスの「遅れ」。京都のバスを使われた方はその「遅れ」の多さに驚かれる方もおられるようですが、奈良のバスは少なくとも京都ほどの遅延には見舞われません。

奈良市内でも、お正月や春の観光シーズンの土日祝日、秋の観光シーズン(正倉院展の時期)の土日祝日になると主要道路が混雑し、10分~20分程度の遅れが発生する場合はありますが、年間を通して見ると、ほぼ定刻通りにバスが動いていることの方が多くなっています。少なくとも、1時間単位で遅れが発生することはほとんどありません。

今後は、渋滞の原因である他県からの「観光バス」の専用施設(駐車場・ターミナル)も整備されるほか、観光にマイカーで訪れる方は減少傾向にあり、奈良の人口そのものも減ってきていますので、バスの遅れは現在以上に少なくなっていくものと思われます。

「ぐるっとバス(100円バス)」は運行日限定

奈良交通の一般路線バスのみならず、奈良公園エリア、平城宮跡エリアには奈良観光に便利な「バス」として「ぐるっとバス」も走っています。このバスは通常の運賃が100円であることから遠回りでも「ぐるっとバス」を利用する方もいらっしゃり、「奈良公園ルート」はかなりの混雑が見られる場合もあります。

しかし、この「ぐるっとバス」は、土日祝日及び一部の観光シーズンのみの運行であり、平日は基本的にご乗車頂けないほか、多くの方がご利用になるバスの「フリー乗車券(乗り放題)」では奈良交通の路線バス・ぐるっとバスのどちらもご利用いただけるため、運賃100円というメリットはフリー乗車券をお持ちでない方が直接運賃を払う場合のみとなっています。

使い方によっては便利な「ぐるっとバス」ですが、毎日運行されている奈良交通の路線バスも利便性は確保されていますので、目的地や時間帯に応じて上手に使い分けることがスムーズな観光のコツとなっています。

ぐるっとバスについての詳細は、以下の記事で詳しく解説していますのでそちらもご覧ください。

奈良公園周辺・平城宮跡エリアの観光に便利な「ぐるっとバス」の使い方まとめ

バスの乗り方・運賃の払い方

様々な乗車方法がある奈良のバス

奈良のバスは基本的に便利な存在ですが、唯一厄介な点としては、奈良市内では複数の乗り方が混在しているという点が挙げられます。近鉄奈良駅~東大寺周辺を結ぶバス路線でも、循環バスは運賃を先に払う「先払い」であるのに対し、郊外から乗り入れるバスの場合「後払い」となっているなど、同じ区間を走るバスでも、先払い・後払いが混在しており、このようなシステムは全国でもかなり珍しい部類となっています。

また、秋篠寺や霊山寺といった郊外の観光地へアクセスする場合、同じ路線でも行きは後払いで帰りは先払い(申告乗車方式)といったこちらも珍しい乗車システムとなっている場合もあります。

乗り方の詳細については以下の記事で解説していますのでそちらもご覧ください。

【先払い?】奈良交通バスのちょっとややこしい「乗り方」まとめ【後払い?】

使用可能なICカード・乗車券類について

奈良交通の路線バスでは、全ての路線で奈良交通のICカード(CI-CA)のほか、ICOCA・SUICAをはじめとする全国共通の交通系ICカードがご使用になれます。また、奈良交通が委託を受ける各自治体(桜井・天理・広陵)のコミュニティバスでも同じくICカードがご利用になれます。

後述する奈良交通のフリー乗車券類、鉄道とバスが乗り放題になる奈良・斑鳩1dayチケットといった乗車券類などについては、運転手の方に見せる形でご乗車頂く形となります。

お得な乗車券・乗り放題きっぷ

奈良をバスで巡るために、奈良交通バスでは便利でお得な乗り放題のフリー乗車券を発売しています。

500円で発売の「奈良公園・西の京 世界遺産 1-Day Pass」では奈良市内の観光地などを巡って頂けるほか、1000円の「奈良公園・西の京・法隆寺 世界遺産 1-Day Pass Wide」では法隆寺のある斑鳩エリアにも足を伸ばして頂けるようになっています。
また2日有効で1500円(1日当たり750円)の「奈良・大和路 2-Day Pass」では飛鳥エリアなどにも乗り放題区間が広がり、奈良のあちこちをバスで巡ることが出来るようになっています。

また、関西の各私鉄が発売している「奈良・斑鳩1dayチケット」も奈良市内の路線バスの多くが乗り放題となっているほか、近鉄電車が発売している「奈良世界遺産フリーきっぷ」もバスが乗り放題となる特典が付いています。

奈良交通のフリー乗車券類については以下の記事で解説しています。

【格安】奈良交通バスフリー(一日)乗車券の値段・範囲・特典一覧【奈良を観光する】

観光には「定期観光バス」も

路線バスとは全く異なる存在ですが、観光都市である奈良では「定期観光バス」の運行も行われています。定期観光バスは、毎日運行されている定番コースから、期間限定のコースまで多数用意されており、東大寺・春日大社・興福寺、法隆寺や飛鳥エリア、室生寺や長谷寺といった有名観光地のみならず、正暦寺・弘仁寺といった穴場かつ公共交通でアクセスしにくいお寺を巡るコースもあるなど、「奈良」を深く味わいたい方にはおすすめとなっています。

料金は所要時間・コースによって2000円台から7000円台まで様々ですが、もちろん寺社仏閣の拝観料や交通費込みであり、プロのガイドさんによる丁寧な解説や混雑時の優先的な拝観といったメリットを考えると非常にお得な存在となっていますので、ぜひご利用になってみてはいかがでしょうか。

奈良観光に便利な「定期観光バス」についてまとめてみた

奈良市内の主要バス乗り場・乗車券売り場について

奈良市内の主要駅・観光地のバス乗り場、フリー乗車券類の発売窓口一覧については以下の記事をご覧ください。

奈良市内の主要「バス乗り場」一覧・行き先のご案内

まとめ

以上、奈良を走る奈良交通路線バスのご利用に便利な情報をまとめてきました。奈良のまちは京都ほどの広さを持つわけではありませんが、バスを利用することで効率的に観光を楽しむことが出来るようになっています。また、フリー乗車券類の活用によって非常にリーズナブルにご利用頂けるようにもなっていますので、ぜひバスをフル活用して「奈良観光」をしてみてください。