奈良の桜

【徹底調査】奈良市内にある「桜の名所・お花見スポット」一覧【長く楽しめる】

その他の地域と比べ「長く楽しめる」ことが特徴の、奈良市内の「桜の名所」。

春の時期になれば日本中どこでも大勢の人々が心癒され、近年は外国人観光客の方にも大人気となっている「桜」。

そんな桜を、「奈良で楽しむ」。そういうとやはり「吉野山」や「三室山」を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、「観光都市」らしく奈良市内にもたくさんの桜スポットはあり、シーズンには大勢の人で常に賑わいます。

また、なんといっても奈良市内(奈良公園周辺)の桜の特徴として挙げられることは、3月下旬から5月上旬にかけて、1か月半近くに渡って様々な種類の桜を楽しんで頂ける点があります。仮に一つの種類の桜を見逃しても、他の桜が咲いているので、がっかりすることがほとんどない。そういった意味で非常に「お得」な桜の楽しみ方が出来るようになっています。

さて、そんな奈良市内の桜の名所は市内全域にいくつもありますが、その知名度は「桜の規模」ではなく、観光スポットとの近さなどで決まっている傾向があり、「隠れた桜の名所」は概ね地元住民にしか知られていないような場合も多くなっています。

この記事では、隠れた名所からメジャーなスポットまで、奈良市内の桜の名所をなるべくくまなく、魅力あるものはすべてご紹介してまいりたいと思います。まずは観光エリアである奈良公園・東大寺の桜をご紹介し、その後それ以外のエリアの名所、またあまり知られない桜の名所、お寺や神社に咲く桜についてもご紹介して参ります。

桜の名所一覧(奈良公園・東大寺エリア)

氷室神社の「枝垂桜(シダレザクラ)」

豪快な枝垂桜(氷室神社)

奈良の「一番桜」として一般の「ソメイヨシノ」より少し早く咲き、多くの年で三月下旬には必ず咲く「氷室神社の枝垂桜」

近年は樹木医らによる手入れが施されるなど、やや桜の木から元気が失われる傾向にありますが、まだまだ美しい枝垂桜を見せてくれます。東大寺方面へのアクセスルート上や国立博物館の正面に位置する枝垂桜であるということもあり、通りがかりの観光客も含めて大勢の見物人が訪れるため、奈良市内の桜の名所では一番混雑する場所の一つとなっています。

【奈良公園】奈良の一番桜と言われる「氷室神社の枝垂桜」を徹底解説!開花時期・混雑状況など

アクセス:JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」乗車、「氷室神社・国立博物館」下車、北側すぐ

春日野園地周辺の桜(お花見可能)

春日野園地の桜(若草山を望む)

奈良公園内で最も落ち着いて桜を楽しんで頂けるスポットとして挙げられるのは、東大寺南大門の東側に広がる広大な「芝生広場」である「春日野園地」

若草山などを一望する気持ちの良い空間にはその周縁を中心に数多くの桜が咲き誇っており、芝生広場であるためのんびりと「お花見」を楽しんで頂くこともできます。また、広大な広場であるため、仮に大勢の人が訪れていても、それほど混雑を感じることなくのどかな風情を味わって頂けます。

咲き誇る桜はソメイヨシノであるため、開花期間は「奈良」の桜の開花宣言・満開宣言とほぼ一致していると考えて頂いて構いません。

【奈良公園】広々とした芝生が広がる憩いの場「春日野園地・浮雲園地」ってどんなところ?【イベント開催】

アクセス:JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、北東に徒歩5分

若草山の桜(お花見可能)

「春日野園地」などと比較すると、少しアクセスしにくいエリアですが、奈良の象徴とも言える「若草山」一帯、特に山頂付近にも数多くの桜が咲き誇っています。

山頂付近は入山ゲートから150円を払って入山し、徒歩で200メートルほどの高低差を「登山」して頂くか、もしくは「ドライブウェイ」を経由して山頂付近の駐車場に直接アクセスして頂く方法がありますが、いずれにしても山頂付近ではのんびりとお花見を楽しんで頂けます。

なお、標高が高いため、山頂付近の開花期間は例年「奈良」の桜の開花宣言・満開宣言から数日程度ずれ込む場合が多いです。

【奈良】大パノラマと山焼きで有名な「若草山」徹底ガイド!みどころ・風景・歴史など【写真多数】

アクセス:JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、東に徒歩10分(入山ゲートまで)

茶山園地周辺の「奈良九重桜」

若草山麓の九重桜(茶山園地)

シートを広げてお花見。というような空間ではありませんが、散った花びらが美しい桜のじゅうたんのように光り輝く風景が楽しめるスポットとしれ挙げられるのは奈良公園内の「茶山園地」。観光客の数は比較的少なく、案内マップなどでもなじみのない名前ですが、若草山の麓にほど近い、土産物屋などの裏側に広がる斜面には、びっくりするほどの数の「奈良九重桜」が一面に咲いています。

この「九重桜」は、「奈良八重桜」とはまた違う桜の品種であり、開花期間は4月の中旬ころと、一般の桜が散った後、八重桜が本格的に咲き始めるまでの期間をつなぐように咲き誇ります。

【奈良公園】桜のじゅうたんが楽しめる「若草山麓の九重桜(茶山園地)」ってどんなところ?【穴場スポット】

アクセス:土日祝日はJR奈良駅・近鉄奈良駅から「ぐるっとバス(奈良公園ルート)」乗車、「手向山八幡宮・二月堂前」下車、南に徒歩3分、またはJR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、北東に徒歩10分

浮見堂の桜

奈良公園内で「水辺」の風景と桜のある風景を合わせて楽しんで頂ける唯一のエリアとしては、「浮見堂」周辺がおすすめです。

奈良ホテル近くの国道沿い(荒池周辺)から東側の浮見堂・鷺池周辺までのエリアは、桜並木と言うほどではありませんが、たくさんの桜の木が所々に生えており、特に夜間にライトアップされる浮見堂の周りに桜が咲き誇る姿は、幻想的な美しい風景となっています。年間を通して美しい風景が広がる浮見堂周辺ですが、紅葉シーズンと合わせ、この時期は気持ちの良い風景を味わいに大勢の観光客が訪れます。

【奈良公園】いつ来ても美しい憩いの水辺「浮見堂・鷺池」ってどんなところ?みどころを写真でご紹介!

アクセス:JR奈良駅・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」乗車、「春日大社表参道」下車、南西に徒歩3分

興福寺北円堂周辺の「奈良八重桜」

興福寺五重塔と八重桜の共演

「お花見スポット」とは言えませんが、気軽に桜の織りなす風景を楽しんで頂けるスポットとして挙げられるのは、興福寺の境内地、北円堂周辺に広がる奈良八重桜の風景。

こちらはよく見られるような桜ではなく、奈良市固有の品種で、奈良市章にも用いられている「奈良八重桜」と呼ばれるユニークな桜が咲き誇ります。奈良八重桜は濃厚なピンク色の花びらを持ち、常に「葉桜」とともに桜の花が咲くような独特の雰囲気を漂わせるものであり、開花期間も4月中旬から5月上旬ごろと一般の桜とは全く異なるスケジュールで開花するため、通常のお花見をし損ねた場合でもまだ楽しんで頂くことが出来ます。

お寺の境内地であるため、いわゆる長居しての「お花見」などはできませんが、五重塔と鮮やかな桜を一枚の写真におさめられるということもあり、開花の時期は常にスマホを持った観光客でにぎわうスポットとなっています。

【興福寺】五重塔をバックに4月末に咲き誇る「興福寺の八重桜」を写真でご紹介!【桜の名所】

アクセス:近鉄奈良駅から南東に徒歩5分

桜の名所一覧(その他エリア

佐保川の桜並木(一部で花見可能)

佐保川の桜並木(大宮橋)

観光客の方にはそれほど知られていない桜の名所ですが、地元住民、奈良市民にとっては「奈良の桜と言えばここ」。というほどの桜の名所となっているのが、奈良市内中心部を貫いて流れる「佐保川」流域の桜並木

この桜並木は奈良県最大規模、関西でも有数の規模を誇ると言ってよい存在で、近鉄奈良駅にも近い「大仏鉄道記念公園」から、なんと大和郡山市との境にある「羅生門跡」の北側近くまで総延長は5キロに及ぶ壮大なものとなっています。

桜並木では桜のシーズンになると「桜まつり」が実施されるほか、河川敷の公園では大勢の人々が花見を楽しむなど、周辺は奈良市民でごった返します。奈良公園とはまた違った「日常の奈良」を味わってみたい方は、ぜひ佐保川の桜並木に訪れてみてはいかがでしょうか。なお、花見客に対応する施設としては、新大宮駅の南東1キロほどの桜並木沿いにある「奈良県立図書情報館」が休館日にも臨時開館し、トイレの利用などが可能となるほか、食べ物を販売する屋台が設けられることもあります。

【花見】奈良市最大の桜の名所「佐保川の桜並木」ってどんなところ?みどころ・アクセスなど

アクセス:(桜並木東端の「大仏鉄道記念公園」まで)近鉄奈良駅から北西に徒歩15分、JR奈良駅から北に徒歩15分

平城宮跡一帯の桜(お花見可能)

平城宮跡の桜

お花見スポットとして、地元住民からも観光客からも愛される空間と言えば、広々とした草原が売りの「平城宮跡」。平城宮跡内ではあちこちに桜の木が生えていますが、特に「第二次大極殿跡」などの周辺、平城宮跡の東側のエリアに多くの桜が咲いています。

広々とした空間が広がっている以上、「お花見」にはもってこいのエリアとなっていますが、草地の一部はぬかるんでいることがありますので、遊び過ぎにはご注意ください。

鴻ノ池運動公園(奈良電力鴻ノ池パーク)の桜(お花見可能)

吉野山や三室山すら彷彿とさせる「鴻ノ池運動公園」の桜

地元ではよく知られる桜の名所といえば、「鴻ノ池運動公園」の陸上競技場周辺。このスポットは観光客にはまず知られていない場所ですが、正直に言って、奈良市内で最も「桜」を楽しめるスポットと言っても過言ではありません。

陸上競技場周辺には散策可能な「丘」があり、丘の周辺には吉野山や三室山に匹敵するのではないかと思いたくもなるほどの大量の桜が咲き誇ります。その風景は奈良公園内などでは見ることが出来ないほどで、人通りの少なさがどこかもったいなく感じてしまうほどです。

【奈良・佐保路】市民しか知らない桜の名所「鴻ノ池運動公園(奈良電力鴻ノ池パーク)」ってどんなところ?【桜の写真多数】

アクセス:JR、近鉄奈良駅から奈良交通バス「加茂駅」「南加茂台五丁目」「高の原駅」行き乗車、「市営球場」下車、北東に徒歩5分

秋篠川の桜並木

秋篠川の桜並木

奈良市西部、郊外住宅地が広がるエリアの地域住民に深く愛される桜の名所と言えば、「秋篠川」流域の桜並木

この桜並木は、さすがに「佐保川」のような規模はありませんが、東西1キロ以上に渡り桜並木が続く風景は圧巻で、シーズンになると大勢の散策を楽しむ方でごく普通の「郊外の一角」が突如にぎわいを見せることになります。なお、この桜並木は近年になって整備されたものであり、比較的新しい「桜の名所」となっています。

【穴場スポット】美しい桜が広がる「秋篠川の桜並木」ってどんなところ?ルートやアクセスを徹底解説!

アクセス(桜並木中央部付近まで):近鉄学園前駅から「朝日町循環」乗車、「中山町西二丁目」下車すぐ

月ヶ瀬湖畔の桜

今までご紹介してきたエリア、スポットとはまったく違うエリアの「桜の名所」ですが、広大な「奈良市」を語る上で忘れてはいけない桜の名所と言えば「月ヶ瀬湖畔」の桜

月ヶ瀬エリアは、もっぱら3月の「梅林」が有名であり、梅林の規模は全国有数を誇ることで知られていますが、実は梅林の近くの「月ヶ瀬湖(名張川)」一帯には数多くの桜も咲き誇ります。水辺に近いエリアに数キロに渡り桜が咲き誇る姿は、奈良市内では異色の存在で、奈良公園エリアなどでは考えられないようなダイナミックな風景が広がっています。

アクセス:JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「石打」行き乗車、もしくは伊賀鉄道線上野市駅から三重交通バス「桃香野口」行き乗車、「太郎橋」下車、周辺一帯(桜を楽しめるエリアは広い範囲に渡っています。)

穴場スポット・お寺や神社の「桜」

奈良町天神社

奈良町天神社周辺の「桜」

観光客はおろか、地元住民からもそれほど認知されているようには見えませんが、桜シーズンの「奈良」のまちあるきを楽しむ際、ぜひ立ち寄っておきたいスポットと言えるのが「奈良町天神社」

奈良公園や元興寺方面からのアクセスも優れた奈良ホテル近くの高台にある神社の境内周辺には、ソメイヨシノや枝垂桜など複数の桜が神社を包み込むように咲き誇ります。桜のシーズンでも人通りはそれほど多くない場所となっていますが、奈良町エリアを望む高台のすっきりとした雰囲気と「桜」を合わせて味わうという贅沢な体験を楽しんで頂けます。

【ならまち】桜と眺めが美しい「奈良町天神社」ってどんなところ?歴史・みどころ徹底解説

アクセス:JR、近鉄奈良駅からバス「天理駅」「下山」「窪之庄」行き乗車、「奈良ホテル」下車、東に徒歩3分

元興寺塔跡

元興寺塔跡

自然がそれほど多くない「ならまちエリア」の町並みの中にある「桜の名所」として挙げられるのは、まず第一には「元興寺塔跡」。町並みをすりぬけてかつては巨大な七重塔があった「裏庭」のようなエリアに入ると、たくさんの桜とは言えませんが、立派なソメイヨシノの巨木が「チューリップ」とともにきらびやかに咲き誇ります。

このスポットは観光案内に大きく掲載されているような場所ではないにも関わらず比較的人気となっており、桜の時期にはまちあるきを楽しみながら桜の美しさを味わう観光客の方でにぎわいを見せます。

【ならまち】隠れた桜の名所「元興寺塔跡」ってどんなところ?歴史・みどころ徹底解説

アクセス:近鉄奈良駅から南に徒歩15分・JR奈良駅から東に徒歩20分、またはJR、近鉄奈良駅から奈良交通バス「天理駅」「下山」「窪之庄」行き乗車、「福智院町」(元興寺東口)バス停下車、西に徒歩5分、JR、近鉄奈良駅から「市内循環(内回り)」乗車、田中町(ならまち南口)バス停下車、北に徒歩5分

元興寺小塔院跡

元興寺小塔院跡(西側入り口)

「元興寺塔跡」に並ぶならまちエリアの桜の名所として挙げられるのは、「元興寺小塔院」

この施設も「お寺」というよりは、傾斜地に広がるやはり「裏庭」のような風情のある独特の空間であり、数本のソメイヨシノがその「庭」を覆い尽くすように咲き誇ります。桜の真下では昼間でも薄暗いほどで、歴史的な町並みに囲まれた独特の空間はどこか幻想的な気分すら感じさせます。

【ならまち】桜が美しい穴場スポット「元興寺小塔院跡」ってどんなところ?【裏庭】

アクセス:近鉄奈良駅から徒歩15分・JR奈良駅から徒歩20分、または近鉄、JR奈良駅から奈良交通バス「市内循環内回り」乗車、「北京終町」下車、北に徒歩5分

帯解寺

奈良駅周辺からは少し離れた「桜の名所」として隠れた人気を集めるのが、安産祈願で有名な「帯解寺」の桜

桜の本数が多い訳ではありませんが、市街地から離れた「昔ながらの奈良」の雰囲気を味わえる町並みに囲まれた歴史ある寺院の雰囲気には「桜の美しさ」が良く似合い、多くの人々を惹きつける存在となっています。

アクセス:JR帯解駅から北に徒歩3分、またはJR、近鉄奈良駅からバス「天理駅」「下山」「窪之庄」行き乗車、「下山」下車、北西に徒歩9分

奈良県護国神社

桜に包まれた奈良県護国神社

奈良市内の「神社」で、最も多くの桜が咲き誇るスポットとして地元住民を中心に知られているスポットと言えば「奈良県護国神社」

ここは桜以上に「椿」の名所として知られており、春先には「椿祭り」が行われたりすることで有名ですが、負けず劣らず「桜」の美しさも際立っており、長い神社の石段沿いに咲き誇る桜の織りなす風景は、特に夕方には驚くほどの輝きを放ちます。護国神社という性質上、「花見」だけに訪れるようなスポットではないかもしれませんが、桜の美しさは奈良市内でも有数の存在となっています。

【花の名所】椿と桜が実に美しい「奈良県護国神社」ってどんなところ?【写真多数】

アクセス:JR、近鉄奈良駅から奈良交通バス「山村町」「藤原台」「鹿野園町」「奈良佐保短期大学」行き乗車、「護国神社」下車、東に徒歩2分

まとめ

以上、奈良市内の「桜の名所」を、有名どころからかなりの「穴場」までなるべく数多くご紹介して参りました。

桜の名所と言うものには、どのスポットにもそれぞれの「桜」の味わいがあり、一概にその「本数」「規模」などで優劣が付けられるものではありません。また、ここでご紹介したもの以外にも、一本だけ生える美しい桜などを含めれば、市内のあちこちに「地元」の方のみが知る「桜の名所」はいくつもあるかもしれません。

「枝垂桜」「ソメイヨシノ」「奈良九重桜」「奈良八重桜」それぞれの美しさ、そしてそれぞれが咲き誇るシーズンがある「奈良」の贅沢な桜シーズン。

ソメイヨシノだけが咲くまちと比べると、様々な桜の魅力を見つけるチャンスに恵まれているとも言える奈良のまち。

ぜひ、穴場スポットも含め、皆さまの足でそれぞれの「桜」の持つ魅力を一つ一つ確認して頂いて、皆さんの「お気に入り」を増やしていってくださいね。