【近鉄電車】奈良観光に便利な「お得なきっぷ」まとめ【バスも乗り放題】

基礎知識・お役立ち情報

奈良盆地のあちこちに走っており、奈良市内にしても飛鳥・吉野方面にしても、そのアクセスには欠かせない存在と言えば「近鉄電車」

JR線も法隆寺などへ行くのにはもちろん便利ですが、あまり走っているエリアが広くないため、奈良県はほとんど「近鉄王国」のような状況になっています。

観光が盛んで大阪のベッドタウンであるとは言え、簡単に言えば「田舎」・「地方」の県に過ぎない奈良県ですが、近鉄電車はありがたいことに色々な所へ運行してくれますので、大抵の観光スポットに電車を使ってアクセスすることが可能です。

そんな近鉄電車は、観光客のために様々なお得なきっぷを発売しています。近鉄電車がご利用頂ける「お得なきっぷ」は、出発地(大阪・京都・神戸・名古屋など)や、奈良で巡りたいエリアにより、それぞれ様々なきっぷがあります。

こちらでは、近鉄電車のお得なきっぷのうち、路線バスも含め「奈良市内」が利用エリアに入っているきっぷについてまとめてご紹介致します。

近鉄沿線(難波・京都・伊勢志摩・名古屋など)から奈良へ「奈良世界遺産フリーきっぷ」

きっぷの特徴

近鉄電車が発売しているお得なきっぷのうち、最も定番の存在として挙げられるものは「奈良世界遺産フリーきっぷ」

これは、大阪・京都・伊勢・名古屋方面といった近鉄電車の各駅から、奈良方面へアクセスする「往復乗車券」と、奈良市周辺などで近鉄電車や奈良交通バスが「乗り放題」となるきっぷがセットになったものです。

きっぷには「奈良・斑鳩コース」と、エリアが広い「奈良・斑鳩・吉野コース」の2種類があり、「奈良・斑鳩コース」は1日だけ有効なものと2日間用、「吉野」を含んだ場合は有効期間は3日間となっています。

基本的に、このきっぷを利用した場合、近鉄で普通に運賃を払った上で、「奈良交通」の1dayパスなどといった一日乗車券を別途購入するよりも、相当程度お安くなります。

あらかじめバスを使った観光をしたりすることを予定しており、なおかつ「近鉄電車」を使って行く場合は、このきっぷは大変お得なものです。

なお、「近鉄特急」を使ってアクセスした場合は、このきっぷは「運賃」の分だけしか有効ではありませんので、「特急券」を別途購入していただく必要があります。

購入場所・きっぷの使い方

このきっぷは、「近鉄電車」か「奈良交通」以外は乗れません。そのため発売されている駅は基本的に近鉄電車の特急券を発売している「主要駅」のみとなります(西ノ京駅では発売していません)。

そのため、大阪や京都・名古屋で「近鉄電車が通っていないエリア」からアクセスしたい場合、近鉄の大阪難波・京都・名古屋駅などに別途アクセスして頂いて、近鉄の駅できっぷを購入して頂くことになります。

なお、きっぷ自体は旅行会社などでも購入できますが、手数料がかかる場合もありますし、あまり一般的な方法とは言えません。

きっぷの使い方は、渡される券ごとに異なります。きっぷは計3枚あります。

◇1枚目のきっぷ
・最初に使う大阪難波や京都と言った「出発駅」から「乗り放題区間のいずれかの駅」までのきっぷは、最初に出発駅から改札を通し、奈良エリアのいずれかの駅で降りるともう使うことはありません。

◇2枚目のきっぷ
・奈良エリアに到着後は「乗り放題区間」に何度も乗れて、その上帰りの終着駅までも乗車できるきっぷをひたすら使います。このきっぷは何度も使わなくてはなりませんので、1度改札に入れて、それでおしまい。ではありません。

◇3枚目のきっぷ
奈良交通バスが乗り放題となるきっぷはこれ以外に別途渡されます。これは、奈良交通バスを使うときに、運転手さんに「スッ」と手で呈示する、見せるだけで構いません。

3枚のきっぷを使い分けますので、少しややこしいですが、基本的に奈良に着いたら電車のきっぷとバスのきっぷを2枚使うだけなので、それほど大変なことはありません。

料金・利用範囲・特典など

奈良・斑鳩コース

料金
発着駅1日コース(大人)1日コース(子供)2日コース(大人)2日コース(子供)
大阪難波・日本橋・大阪上本町・鶴橋・京都駅発着1,530円770円2,030円1,020円
近鉄名古屋駅発着4,610円2,310円
桑名駅発着4,200円2,100円
近鉄四日市駅発着4,020円2,010円
白子駅発着3,610円1,810円
津駅発着3,410円1,710円
伊勢中川駅発着3,100円1,550円
松阪駅発着3,230円1,620円
伊勢市・宇治山田駅発着3,610円1,810円
鳥羽駅発着4,080円2,040円
鵜方駅発着4,490円2,250円

※大阪難波駅・日本橋駅・大阪上本町駅・鶴橋駅・京都駅発着のきっぷについては、大阪難波発で帰りは京都着。のように各駅同士で行き帰りの駅を変えて頂くことができます。
※1日用については、大阪難波駅・日本橋駅・大阪上本町駅・鶴橋駅・京都駅発着の場合に限り発売しています。

利用エリア・特典

近鉄奈良線学園前~近鉄奈良・近鉄京都線・橿原線平城~筒井が乗り放題
奈良交通バス指定エリア(奈良市内主要エリア・郡山・斑鳩方面)が乗り放題

奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩(1日・2日)コース|奈良のお得なきっぷ|観光・おでかけ|近畿日本鉄道
「奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩(1日・2日)コース」は、近鉄電車往復乗車券と、フリー区間の近鉄電車と奈良交通バスの乗り放題がセットになった、お得なきっぷです。奈良・斑鳩地域の世界遺産を巡っていただけます。

・特典については、春日大社国宝殿や元興寺、またレンタサイクルなどの料金が割引になる特典が付いています。

奈良・斑鳩・吉野コース

料金

※有効期間は3日です。

発着駅大人子供
大阪難波駅・日本橋駅・大阪上本町駅・鶴橋駅発着
大阪阿部野橋駅発着
京都駅発着
3,050円1,530円
近鉄名古屋駅発着5,060円2,530円
桑名駅発着4,650円2,330円
近鉄四日市駅発着4,520円2,260円
白子駅発着4,190円2,100円
津駅発着4,030円2,020円
伊勢中川駅発着3,830円1,920円
松阪駅発着3,960円1,980円
伊勢市・宇治山田駅発着4,270円2,140円
鳥羽駅発着4,560円2,280円
鵜方駅発着4,880円2,440円

※大阪難波駅・日本橋駅・大阪上本町駅・鶴橋駅・大阪阿部野橋駅・京都駅発着のきっぷについては、大阪難波発で帰りは京都着。のように各駅同士で行き帰りの駅を変えて頂くことができます。

利用エリア・特典

近鉄線指定エリア全線が乗り放題(近鉄奈良線学園前~近鉄奈良、近鉄京都・橿原線平城~橿原神宮前、近鉄天理線平端~天理、近鉄大阪線大和八木~室生口大野、近鉄南大阪・吉野線当麻寺~吉野、近鉄御所線)
奈良交通バス奈良市内主要エリア、郡山・斑鳩・明日香・山辺の道・室生寺方面が乗り放題

・元興寺、長谷寺、室生寺、談山神社など多数の寺社仏閣、またレンタサイクルなどの料金が割引になる特典が付いています。

奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩・吉野コース|奈良のお得なきっぷ|観光・おでかけ|近畿日本鉄道
「奈良世界遺産フリーきっぷ 奈良・斑鳩・吉野コース」は、近鉄電車往復乗車券と、フリー区間の近鉄電車と奈良交通バスの乗り放題がセットになった、お得なきっぷです。奈良の3つの地域の世界遺産をすべてお楽しみいただけます。

知名度が非常に高いきっぷとは言えませんが、普通にきっぷを買うよりかなりお得となっており、特に関西以外から奈良へ訪れる場合、新幹線の駅がある大阪・京都・名古屋からご利用頂けるため非常におすすめ出来るきっぷとなっています。

続いては、関西の他私鉄沿線や地下鉄沿線から奈良へのおでかけに便利な「奈良・斑鳩1dayチケット」についてご紹介していきます。

関西の私鉄沿線から奈良へ「奈良・斑鳩1dayチケット」

きっぷの特徴

近鉄沿線からのみならず、関西の広い範囲を走る「阪急・阪神・京阪・南海」などの各私鉄沿線や地下鉄線沿線から奈良へアクセスしたい時に便利なきっぷ。それが「奈良・斑鳩1dayチケット」です。

このきっぷは、各私鉄・地下鉄・経由する近鉄線などが全て乗り放題になるほか、奈良交通バスの乗り放題も付いてきます。

近鉄電車の乗り放題区間は「大阪難波」から「奈良」そして「京都」を含む区間が付いていますので、奈良に行ったついでに大阪に行く。とか京都に行く。という使い方も出来てしまいます。

また、南海電車のチケットを使えば和歌山からでも、山陽電車電車のチケットを使えば姫路・加古川・明石といった遠いエリアからも、1枚のきっぷで全てのアクセスが出来てしまいます。

お値段はかなりリーズナブルで、奈良交通バスが使えることを合わせて考えれば、使い方次第では通常の運賃を払う場合と比べ、半額近くに支出を抑えることもできるでしょう。

なお、注意点としては子供用の設定はありません。また、大阪メトロの発売する1dayチケットの場合は「大阪シティバス」に乗れますが、神戸・京都の交通局の発売する1dayチケットの場合、市バスは使えず市営地下鉄しか乗れませんのでご留意が必要です。

購入場所・きっぷの使い方

きっぷはとってもシンプルで、利用する当日のみ、1日有効のきっぷとなっており、基本的に改札機を通すか奈良交通バスでは運転手さんに券を見せるだけで乗ることが出来ます。

先に述べた世界遺産フリーきっぷとは違って、近鉄電車・奈良交通バス・他の私鉄や地下鉄も、全ての乗車が「1枚」でできてしまうので、とっても便利なきっぷとなっています。

発売箇所は、基本的に各鉄道会社・交通局の主要駅の窓口・案内カウンター・駅長室・定期券発売所などで発売されています。

大阪メトロのように全ての駅で発売されている場合もありますが、多くの駅を持つ阪急電車・山陽電車・南海電車など大抵の場合は、「大きな駅」でしか発売されていませんので、小さな駅からご利用の方は注意が必要です。

料金・利用範囲・特典など

◇料金・利用エリア

全てのチケットに「近鉄電車:大阪難波~近鉄奈良・京都~大和西大寺~筒井・長田~生駒・生駒ケーブル全線」乗り放題「奈良交通バス奈良市周辺・斑鳩エリア」乗り放題が付いてきます。

阪急電鉄沿線から2,100円阪急電車・大阪メトロ+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
阪神電鉄沿線から1,900円阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
神戸高速鉄道沿線から2,100円神戸高速・阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
大阪メトロ・大阪シティバス沿線から1,700円大阪メトロ・大阪シティバス+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
南海電鉄・泉北高速鉄道沿線から2,100円南海電車(関西空港・高野山駅除く)・泉北高速+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
※南海・泉北線版は2021年3月をもって廃止となりました。
京都市営地下鉄沿線から1,700円京都市営地下鉄(バスは使えません)+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
京阪電鉄沿線から1,800円京阪電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
北大阪急行沿線から1,870円北大阪急行・大阪メトロ+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
大阪モノレール沿線から2,430円大阪モノレール・北大阪急行・大阪メトロ+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
神戸市営地下鉄沿線から2,500円神戸市営地下鉄(北神線を除く・バスは使えません)・阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
神戸電鉄沿線から2,700円神戸電鉄・神戸高速・阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
能勢電鉄沿線から2,400円能勢電鉄・阪急電車・大阪メトロ+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
山陽電鉄(明石以東・垂水周辺)沿線から2,600円山陽電車(明石~西代)・神戸高速・阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題
山陽電鉄(全線)の沿線から2,900円山陽電車全線・神戸高速・阪神電車+近鉄電車・奈良交通フリー区間が1日乗り放題

◇特典

元興寺・唐招提寺・薬師寺など、30か所以上の寺社仏閣・お店で割引などの特典があります。

近畿日本鉄道|奈良・斑鳩1dayチケット エリア&施設のご案内

拝観料が安くなる場合もありますので、ぜひ活用してみてください。

まとめ

以上、近鉄電車のお得なきっぷのうち奈良市内がバスも含めて利用可能なきっぷである「奈良世界遺産フリーきっぷ」「奈良・斑鳩1dayチケット」の2種類について解説してきました。

近鉄電車でアクセスして奈良市内を巡る場合(奈良交通バスも利用)の「お得なきっぷ」は、通常この2種類しかありません。これ以外のお得なきっぷは、電車またはバスのみが乗り放題のもの・他エリアを対象としたきっぷに限られます。

「奈良世界遺産フリーきっぷ」・「奈良・斑鳩1dayチケット」はいずれも大変お得であり、色々なスポットを巡っていれば、通常運賃の半額程度で観光地を巡る事が出来る非常に「使える存在」となっています。

「奈良世界遺産フリーきっぷ」は、近鉄沿線から奈良方面への観光に大変便利なきっぷで、種類によっては有効期限が3日あるため、滞在型の観光にも便利です。

関西のほぼ全ての私鉄・地下鉄沿線から使える「奈良・斑鳩1dayチケット」は、大阪・京都に限らず神戸・姫路・和歌山周辺からも1枚で全てのアクセスが出来てしまう上、奈良市内以外でも乗り放題区間が付いていますので、色々な「寄り道」にも使いやすいきっぷとなっています。

近鉄の駅からスタートする場合や、奈良市内に加え明日香・吉野も巡りたい場合は「世界遺産フリーきっぷ」、他私鉄・地下鉄沿線の発着で奈良市内を中心とした観光を楽しみたい場合は「奈良・斑鳩1dayチケット」のご利用がおすすめです。

それぞれの観光のご予定によってきっぷを使い分けながら、お得でスムーズな奈良観光を楽しんでください。