北関東は雪が多い場所?少ない場所?雪事情を知る

自然・気候

関東地方というと、東京や横浜に対するイメージから、冬に余り雪が降らないというイメージを持たれる方が多いように思われます。

一方で、関東地方の中でも「北関東」、すなわち栃木県・群馬県・茨城県に区切って見た場合、その「雪」のイメージは人によって違うかもしれませんし、むしろ「よくわからない」という方も多いかもしれません。

こちらでは「北関東」と「雪」というテーマについて、主に雪が多いのか?少ないのか?という点などから、その「雪事情」を解説していきたいと思います。

地域差が非常に大きい北関東の「雪」

北関東3県について、雪の量や頻度など、基本的な状況を簡単にまとめると下記のような形となります。

栃木県群馬県茨城県
雪の量・北部の一部で1m前後などかなり多い
・平野部は概ね少ない
・北部の一部で1~2m台などかなり多い
・平野部は概ね少ない
・全域で概ね少ない
・30cm以上の積雪はほぼ見られない
雪の頻度・北部の一部は毎日のように降る
・平野部ではまれ
・北部の一部はかなり頻繁に降る
・平野部ではまれ、但し風に乗った雪が舞うことも
・全域でまれ
雪の期間・山間部は概ね11月~4月
・平地では主に1月~2月
・山間部は概ね11月~4月
・平地では主に1月~2月
・主に1月~2月
・山地では12月、3月の雪も一般的

また、基本的な気象データで見ると下記のような形となります。

順位地点年間平年降雪量
(cm)
1位藤原(群馬県)1152
2位みなかみ(群馬県)906
3位草津(群馬県)644
4位土呂部(栃木県)365
5位那須高原(栃木県)296
6位奥日光(栃木県)227
7位前橋(群馬県)19
8位宇都宮(栃木県)18
9位つくば(茨城県)13
10位水戸(茨城県)12
気象庁の平年データによる
順位地点年間平年最深積雪
(cm)
1位藤原(群馬県)207
2位みなかみ(群馬県)105
3位草津(群馬県)99
4位土呂部(栃木県)74
5位那須高原(栃木県)41
6位奥日光(栃木県)40
7位前橋(群馬県)11
8位宇都宮(栃木県)9
9位水戸(茨城県)7
10位つくば(茨城県)7
気象庁の平年データによる

大まかに見ると、北関東といっても、栃木県と群馬県のグループと茨城県、また栃木県と群馬県は県内の南北で雪の状況に大きな違いがあることが分かります。

平均して雪が最も少ないのは茨城県であり、こちらは標高1,000m以上の山地などがなく、日本海からの雪雲も入らない地域ということで、基本的に「全域」で雪は少な目となっています(山地で雪は見られるものの、それほど多いということはない)。

また、栃木県と群馬県については、標高1,000m以上の山地も多く、県の北部には日本海側の気候的特徴を持つ地域も多いため、場所によってはかなり雪が多い環境となっています。一方で、こちらも平地は雪が少なく、宇都宮・前橋・高崎などで雪が見られることは珍しい状況です。

北関東に「豪雪地帯」はあるの?

雪が非常に多い群馬県・栃木県北部を有する北関東には、国により「豪雪地帯・特別豪雪地帯」の指定を受けている地域も見られます。

指定地域は以下の通りです。

特別豪雪地帯豪雪地帯
栃木県なし日光市(旧日光市・旧栗山村・旧藤原町)・那須塩原市(旧黒磯市・旧塩原町)・那須町
群馬県片品村高崎市(旧倉渕村・旧箕郷町・旧榛名町)・沼田市(旧沼田市・旧利根村)・渋川市(旧渋川市・旧伊香保町・旧子持村・旧小野上村)・榛東村・吉岡町・中之条町・東吾妻町・長野原町・嬬恋村・草津町・高山村・川場村・みなかみ町

区分は昭和の頃に定められた枠組みを概ね現在まで使う形となっており、同じ自治体でも合併する前の区分で豪雪地帯が分けられているため、市内・町内で豪雪地帯指定を受ける場所とそうでない場所に分かれている場合も多く見られます。

なお、これらの位置づけは行政上のものであり、実際の雪の多さとは完全には一致していない場合があります。例えば、雪が極端に多い「群馬県みなかみ町」が特別豪雪地帯になっていない点や、はっきり言えば「平地は雪が少ない」地域である「群馬県吉岡町・榛東村・渋川市」が豪雪地帯指定を受けている点など、100%実態に即したものとは言い切れない点もあります。

茨城県については、全域で雪が少な目であるため、指定を受けている自治体はありません。

北関東で大雪となる要因は?

北関東で大雪となる要因は、地域に応じて2つあります。

要因影響を受ける地域大雪の際の降雪量(1日)
南岸低気圧・茨城県の一部沿岸部を除く平野部などの全域・概ね10~30cm程度
・極めてまれに50cm前後など
冬型の気圧配置・群馬県、栃木県北部の一部地域(山間部)・一部地域では50cm以上も一般的
・過去には1日で1m程度の豪雪記録も

最も一般的なものは、東京や横浜など首都圏にも雪をもたらすことがある「南岸低気圧」による大雪で、この場合は茨城県内南部の雪がほぼ降らない一部沿岸部を除き、北関東のほぼ全域でまれに大雪となるケースがあります。

南岸低気圧で大雪となる場合は、2014年の豪雪のようにごくまれに50cm前後の雪が一気に降るケースも見られますが、通常言うような「大雪」は10~30cm程度のケースが大半です。

また、豪雪地帯である群馬県・栃木県の北部山間部では、南岸低気圧よりも「冬型の気圧配置」で日本海側から次々に流れ込む雪雲によって大雪となりやすく、過去には群馬県みなかみ町藤原で1日で1m程度の降雪量を記録したこともあり、その「ドカ雪」ぶりは南岸低気圧を越えるものとなっています。

まとめ

  • 北関東の雪は、地域差がとにかく大きい傾向
  • 茨城県は全体的に少な目で、栃木県・群馬県は北部の一部で極めて雪が多い
  • 栃木県・群馬県は一部地域が国による豪雪地帯指定を受ける
  • 大雪の要因=豪雪地は「冬型の気圧配置」の影響大・平野部などは「南岸低気圧」

北関東3県それぞれの「雪事情」については、上記の記事で別途解説しております。