「冬日」とは何か?その基本を知る【最低気温0℃未満】

自然・気候

ある日の「気温」の高さ・低さを示す「用語」には猛暑日・真夏日・冬日・真冬日など様々なものがあります。

こちらはその中で「寒い」日を示す用語の1つである「冬日」について、その基本を解説していきます。目次

最低気温0℃「未満」の日数

冬日は、1日の最低気温が「0℃」を下回った日を指します。

0℃未満ということで、最低気温が「0.0℃ちょうど」は冬日には含まれません。

真冬日:1日中0℃未満であった日
冬日:一瞬でも0℃未満となった日

最高気温ではなく「最低気温」ですので、1日のうちで一瞬でも0℃を下回る(氷点下)の時間があれば、冬日を観測したということになります。

例えば、内陸部で昼間と朝晩の気温差が大きい場所では、最高気温が15℃以上でも、最低気温は氷点下の冬日を観測することがあります。冬日となる上では、最高気温の数字自体は直接関係ありません。

また、気象状況・地域によっては春や秋にも0℃未満の気温が観測されることがあるため、冬だけが「冬日」のシーズンとは限らない場合があります。

冬日はどのくらい寒い?

冬日は、真冬日とは異なり主に朝晩に観測される「最低気温」を基準としたものです。

そのため、一瞬でも0℃未満となれば冬日に当てはまりますので、日本国内では広い範囲で見られる存在と言えます。

冬日となる場合の寒さは、0℃からどの程度下がるかによって差がありますが、例えば0℃を少し下回る程度の場合、以下のような状況となる場合があります。

朝晩に霜や氷が一般的に見られる
雨の翌日や雪が解けた翌日などを中心に、路面凍結が見られる
・布団から出たくない感覚が特に強まる

最低気温が-0.5℃でも、-5℃でも、-20℃未満でも区分は「冬日」です。どの程度冷え込むかによって、同じ冬日でも寒さの程度はかなり差がありますので、冬日の寒さは〜。と一概には言えません。

冬日日数を見る

都市平年冬日日数
札幌121.8日
仙台65.1日
新潟38.9日
東京15.2日
金沢22.8日
名古屋23.8日
大阪3.9日
広島12.8日
福岡2.5日
気象庁の平年データ(2020年までの30年間)による

冬日の日数は、北日本ほど非常に多く、西日本方面ほど少ない傾向がはっきり見られます。

最高気温ではなく最低気温が基準ですので、温暖な太平洋側の地域でもまれに冷え込む場合は見られる存在で、東京・名古屋・大阪・福岡でも冬日となる場合があります。

温暖化に伴い冬日日数は全国的に減少の傾向が強まっているほか、都市化による「ヒートアイランド現象」の影響により、大都市ほど減少の度合いが大きい特徴もあります。

冬日が観測されやすい場所は?

冬日は、一瞬でも0℃未満の気温となる日を指しますので、南西諸島などごく一部を除いては観測される可能性があります。

もちろん北側の地域ほど寒いですので「緯度の高さ」が冬日の日数を左右する最も大きな要因ですが、それ以外の冬日が観測されやすい条件(場所)としては、以下のような要素が挙げられます。

内陸部
標高が高い場所
積雪しやすい地域

標高が高ければ寒い日が多くなるというのは一般的な話ですが、内陸部というポイントは非常に重要で、気温差が小さい海からの風が入りやすい沿岸部では、冬日は観測されにくい傾向が見られます。関東で見た場合、例えば三浦半島で冷え込みが弱い一方、八王子はかなり寒いとされる状況は、そのようなケースに当てはまります。

積雪の存在も比較的重要で、雪が積もっているだけで気温が上がりにくくなる特徴が見られるため、日本海側でも積雪がある場所とない場所で、同じ標高・同じ地域内でも大きな気温差が生じる場合があります。

まとめ

冬日は、「最低気温」が0℃未満となる日を指す名称です。冬日となる場合は、霜や氷が一般的に見られ、状況によっては路面凍結しやすい環境となります。

冬日は北日本で非常に多く、西日本ではかなり少なくなりますが、「一瞬でも0℃未満」になれば冬日に当てはまるため、本州の比較的温暖な地域でもまれに冷え込む場合、観測される場合があります。

「内陸部」・「標高が高い」・「雪が積もっている」といった条件を満たす場合、基本的に冬日となりやすい環境となります。逆に、沿岸部では冬日となりにくい傾向が見られます。