過去の「寒冬」はいつ?気温が低い・雪が多い冬の記録まとめ【平成以降】

自然・気候

一般に、冬の気温は「地球温暖化」の影響もあり「暖冬」傾向が強まっているとされる昨今ですが、近年でも気温の低い寒い冬、「寒冬」になったケースは少なからず見られます。

こちらでは、気象庁の基準で見た場合「寒冬」と言える事例について、「平成以降」の事例をまとめて見て行きます。

なお、こちらでは主に東日本・西日本のいずれも寒冬となった事例、または北日本のみでかなりの寒冬となった事例を取り上げてまとめていきます。

2021~2022年の寒冬【東日本・西日本で寒冬に】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差+0.1℃-0.5℃-0.5℃0.0℃
区分平年並み寒冬寒冬平年並み
降雪量の平年比107%98%67%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2021~2022年にかけての冬は、12月の中頃から2月の下旬にかけて寒気が繰り返し流れ込み、気温が低い状態が続いたため、東日本・西日本では2018年以来の寒冬となりました。

雪については、典型的な「山雪」の傾向が強いシーズンで、北海道の石狩地方、本州日本海側の山間部、また近畿北部の一部などでかなり多くなり、新潟県津南では419cm、兵庫県の兎和野高原でも208cmを観測するなど、場所によっては過去最高の積雪となりました。

一方で、雪が元々少ない九州・四国では積雪が全く見らなかったことや、中国地方の一部でも雪が少ない傾向となったことなどもあり、西日本全体の降雪量平年比は数字上低くなっています。

2017~2018年の寒冬【西日本では昭和以来の大寒冬に】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-0.7℃-1.0℃-1.5℃-0.6℃
区分寒冬寒冬大寒冬寒冬
降雪量の平年比119%143%172%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2017~2018年の冬は、偏西風の蛇行傾向が顕著であったため、シベリアからの寒気が長期間入りやすい状態が続き、全国で寒冬となり、西日本では1986年以来の大寒冬と「平成以降では最も寒い冬」となりました。

雪はほぼ全国的に多く、日本海側は特に北陸の平野部で豪雪となり、福井147cmは昭和の豪雪以来の積雪となるなど、記録的な積雪が見られた場所もありました。また、1月22日には「南岸低気圧」により関東の広い範囲で20cm以上の大雪となったり、九州でも2月に2回積雪となるタイミングがあったなど、雪が通常少ない地域でも積雪が見られました。

2014~2015年の寒冬【北日本では暖冬・それ以外は寒冬傾向】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差+0.5℃-0.4℃-0.5℃-0.8℃
区分暖冬寒冬寒冬大寒冬
降雪量の平年比100%84%61%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2014~2015年にかけての冬は、北日本では12月を除きかなり気温が高く、札幌などの気温は記録的な高さとなった一方、東日本より西の地方は冬全体では「寒冬」となり、東日本では「4年連続」の、西日本では「5年連続」の寒冬でした。また、沖縄奄美地方は「大寒冬」となりました。

但し、その「内訳」を見ると、冬型の気圧配置が長期間続いた12月から1月前半の気温の低さによる部分が大きく、それ以降は特段寒い冬という訳ではなかったため、短期間のみに寒さや雪が集中した冬と言えるでしょう。

雪は12月上旬に徳島県山間部で豪雪となったり、12月下旬には名古屋で23cm、お正月の期間に京都で22cmといずれも記録的な大雪となるなど、日本海側ではない地域で雪がしっかり降ったことが特徴でとなっています。

2013~2014年の寒冬【南岸低気圧による雪のイメージが強い冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-0.1℃-0.5℃-0.4℃-0.6℃
区分平年並み寒冬寒冬寒冬
降雪量の平年比111%255%175%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2013~2014年にかけての冬は、概ね全体を通してやや気温が低い傾向となり、東日本では「3年連続」の、西日本では「4年連続」の寒冬となりました。

この年は、気温が高くない割には「日本海側」の雪は多くなく、北陸の降雪量は平年の5割程度に留まるなど、あたかも暖冬のような「雪事情」となった一方、2月8日・2月14~15日に通過した「南岸低気圧」の影響で、西日本から関東・東北の主に太平洋側の「雪が余り積もらない場所」で大雪となり、甲府114cm・秩父98cm・東京27cm・奈良15cmなど、各地で記録的な大雪、場所によっては「豪雪」となりました。

2012~2013年の寒冬【東日本・北日本は大寒冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-1.4℃-1.1℃-0.9℃+0.1℃
区分大寒冬大寒冬寒冬暖冬
降雪量の平年比132%114%59%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2012~2013年冬は暖冬傾向となりやすい「エルニーニョ現象」の発生時期であったものの、前年から引き続き寒冬傾向が持続し、特に北日本・東日本では大寒冬となり、西日本でも気温の低い傾向は顕著でした。但し、沖縄奄美地方は平年より少し高い気温となりました。

気温は12月は特に低い傾向が強く、その後1月・2月にかけても東日本・北日本ではかなり寒い状態が続き、北日本では長期間多くの雪が降り続いたことで、観測史上最も多い積雪となった場所が多く、青森県の酸ヶ湯では566cmと、現在観測を行っている気象庁の観測地点では最も多い積雪を観測しました。

なお、雪は九州などでも一時期降った一方、山陰より西側では平年より少ない場所が多くなり、東西の雪の降り方には通常以上に差が大きい年でした。

2011~2012年の大寒冬【平成以降最も寒い冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-1.6℃-1.1℃-1.0℃-0.3℃
区分大寒冬大寒冬大寒冬寒冬
降雪量の平年比117%179%155%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2011~2012年にかけての冬は、沖縄奄美地方を除き北日本・東日本・西日本で「大寒冬」となり、全体的な傾向としては寒冬傾向が強かった1996年・2013年・2018年などと比べても更に気温が低い「平成以降最も寒い冬」でした。

この年は特に1月の下旬以降日本海側の雪が急増し、山陰や近畿北部などでも長期間「根雪」となったほか、例年と比べてもかなり強い寒気が複数回入ったため、最低気温の記録を更新した地点も複数見られました。

2010~2011年の寒冬【1月だけが極端に寒かった異例の冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差+0.4℃-0.1℃-0.7℃-1.1℃
区分平年並み平年並み寒冬大寒冬
降雪量の平年比96%102%256%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2010~2011年冬は、西日本で寒冬、沖縄奄美地方で大寒冬となりました。

但し、この年の寒気は12月末~1月末の約1か月間のみに集中し、特に2月はかなり温暖な傾向となったため、典型的な寒冬とは状況は異なるものでした。

1月の寒さに限って見ると、1か月の間一貫して寒気に覆われ続けたため、九州~中部地方などにかけては、現在より気温が低めであった昭和の頃ですらかなり珍しいような低温となり、特に九州ではその傾向が極端でした。

雪もこの極端に寒い時期に集中して降り、西日本から北陸の一部にかけては、記録的な積雪となった地点もあり、特に大晦日の鳥取県内・1月末の福井県内の大雪は災害レベルの豪雪となりました。

2007~2008年の寒冬【東日本以東のみの寒冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-0.5℃-0.5℃-0.1℃0.0℃
区分寒冬寒冬平年並み平年並み
降雪量の平年比77%90%111%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2007~2008年冬は、東日本と北日本で寒冬となりました。

この年は日本海側では極端な気象の傾向があったとは言えず、むしろ雪が少なくなった場所も目立ちましたが、1月半ば~2月にかけては西日本も含め気温が低い状態が続き、太平洋側、特に東海より西では「南岸低気圧」による雪が複数回降ったことが特徴で、愛媛県東予地方など、滅多に雪が積もらない場所でも大雪となりました。

但し、本来南岸低気圧による雪が多いはずの関東では、それほどの大雪はなかった年で、東京の最深積雪は3cmと、大阪の5cmより少ないというかなり珍しい状況が見られました。

2005~2006年の大寒冬【12月に集中した寒さと雪】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-1.0℃-1.3℃-1.0℃-0.3℃
区分寒冬大寒冬大寒冬平年並み
降雪量の平年比125%124%188%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2005~2006年の冬は、気象庁が命名した「平成18年豪雪」の年であり、北日本はかなりの寒冬、東日本と西日本の両方は1996年以来の大寒冬となりました(沖縄奄美地方に限り平年並み)。

寒さ・雪は2005年12月に極端に集中する形となり、この1か月間に各地で一気に雪の量が増えた一方、2006年に入ってからの天候は比較的落ち着いたもので、特に2月は気温が高い傾向すら見られるなど、冬全体というよりは「12月」に異常気象が起きた結果の大寒冬でした。

積雪は「山雪」の傾向が強く、山間部を中心に記録的な豪雪となったほか、寒気が強かったこともあり、広島・名古屋・高知など通常雪が少ない地域でも記録的な大雪が観測されました。

2002~2003年の寒冬【東日本以東のみの寒冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-1.0℃-0.6℃-0.2℃-0.2℃
区分寒冬寒冬平年並み平年並み
降雪量の平年比98%121%89%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2002~2003年の冬は、北日本と東日本で寒冬となりました。

北日本の気温は平成以降4番目に低い水準となるなど、北海道各地は寒さが目立ちましたが、他の地域の寒さは1月が中心となり、2月は西日本では比較的気温が高かった場所もありました。

また、雪は概ね平年並みとなった場所が多く、豪雪記録が続出するような年でもありませんでした。

2000~2001年の寒冬【北日本では平成以降最も寒い大寒冬に】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-1.9℃-0.6℃-0.1℃+0.8℃
区分大寒冬寒冬平年並み暖冬
降雪量の平年比118%182%85%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

2000~2001年冬は、北日本ではほぼ一貫して強い寒気が流れ込み続ける状況で、平成以降最も寒くなり大寒冬となった一方、西日本では平年並み、沖縄奄美地方に至ってはかなりの暖冬傾向と「北冷西暖」の傾向が極端に目立つ年でした。

雪は東日本などではかなり多く、東北では記録的な大雪・豪雪となったほか、1月には西日本も含め気温がかなり低い時期があり、北陸や近畿北部の一部などでも集中的な豪雪となった場所がありました。

北日本の冬の気温は平年と比べ-1.9℃と、この数字は比較が可能な1946年以降(昭和の「寒い時代」を含めた場合)で見ても、6番目に寒い冬となっています。

1999~2000年の寒冬【西日本を中心に2月に低温】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-0.3℃-0.1℃-0.5℃-0.3℃
区分寒冬平年並み寒冬平年並み
降雪量の平年比108%68%118%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

1999~2000年の冬は、全体的に寒冬傾向が目立った年とは言えませんが、1月はかなり温暖な傾向となった場所もあった一方、2月は強い寒気が流れ込みやすい状況となり、結果として西日本・北日本では寒冬となりました。

特に2月中旬以降からの寒波はかなり強く、近畿北部の一部などで記録的大雪となったほか、広島や名古屋でも10cm以上の積雪を観測しました。

1996~1997年の寒冬【西日本以西のみの寒冬】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差+0.5℃-0.2℃-0.4℃-0.7℃
区分暖冬平年並み寒冬寒冬
降雪量の平年比94%86%155%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

1996~1997年は、目立った寒冬年ではありませんが、西日本・沖縄奄美地方では寒冬となりました。

この年は、寒さの割には日本海側(北陸~山陰)の雪は少なかった一方、1月22日には強烈な寒波が北風を伴って入り、日本海側を通り越して北摂方面など近畿中部の広い範囲、また九州でも通常雪がほぼ積もらない大分で大雪になるなど、少し変わった現象が見られました。

1995~1996年の大寒冬【平成以降最も寒い冬の一つ】

北日本東日本西日本沖縄・奄美
平均気温の平年差-0.2℃-1.1℃-1.3℃-0.9℃
区分平年並み大寒冬大寒冬大寒冬
降雪量の平年比106%167%275%対象外
気象庁の平年データ(2020年まで)による

1995~1996年にかけての冬は、北日本では平年並みの気温でしたが、東日本・西日本・沖縄奄美地方は揃って大寒冬となり、平成以降では最も寒い冬の一つと言ってよい冬となりました。

東日本以西では気温はかなり寒暖差があった一方、12月・2月に特に低くなり、雪は「山雪」の傾向が顕著な年でした。一部地域ではかなりの大雪となり、岐阜・四日市・津山・山口など日本海側ではない地域での記録的積雪が目立つ年でした。

但し、山雪傾向であったため、金沢などの雪はそれほど多くなく、満遍なく大雪となった年ではありません。また、南岸低気圧の通過で西日本も含め太平洋側でも雪が積もった場所が多かったため、全体の降雪量の平年比が極端に高い数字に見かけ上なっているという側面もあります。

過去の「暖冬」については、上記の記事で別途解説しております。