観光のご案内
薬師寺のすぐ近くにある知られざる空間
養天満神社(ようてんまんじんじゃ)は、奈良市内の「西の京」エリア、世界遺産である「唐招提寺」と「薬師寺」の間のような位置にあるごく普通の神社です。
「唐招提寺」バス停と「薬師寺」バス停を結ぶ一方通行のバス通り沿いにある「養天満宮」の表示に従い住宅街を西に進むと、近鉄線の踏切の向こう側に立派な境内を持つ養天満神社が見えてきますが、神社は薬師寺八幡神社のように近鉄橿原線の「線路」で参道が分断されるような形になっており、神社の鳥居に進む際にどうアクセスすればよいのか少しわかりにくくなっています。
住宅街の中に広がる見事な「鎮守の森」が魅力
神社の創建の由来、歴史などは不詳な点が多くなっていますが、「天満宮」であることから境内には「牛」の像が設置されているほか、社殿に掛けられた天井絵はぜひ見ておきたいものになっています。
また、この神社の「社叢(しゃそう・鎮守の森)」は、奈良市指定文化財(天然記念物)に指定されており、住宅街の中に「ツブラジイ」を中心とした「原生林」のような森が広がる大変貴重な空間となっています。
神社南側には「がんこ一徹長屋」と呼ばれる観光施設があるなど周辺は観光客の多いエリアとなっていますが、養天満神社は観光スポットしては扱われていないため基本的にひっそりしています。場所がややわかりにくく、どちらかと言えば「地味」な神社ではありますが、西の京エリアの散策の際に気が向けば、飾らない雰囲気を味わいに立ち寄ってみてもよいスポットとなっています。
養天満神社の風景

神社の近くから近鉄電車の通る踏切を眺める風景。この踏切の真横には、神社の参道を分断する「もう一つの踏切」があり、その踏切を渡って境内に入る形となります。

「天然記念物」の鎮守の森が広がる境内。うっそうとした森(社叢)がこれほどの規模、状態でしっかりと残されているのは市街地周辺では大変珍しい事です。

森の中に広がる社殿の建物は大変「地味」な存在となっており、本殿に近づくことも出来ませんが、非常に静かな空間であるためひんやりとした神秘的な雰囲気が広がっています。

境内地には、「天満」宮らしくきちんと「牛」も設置されています。

武将を描いているように見える社殿の天井に掛けられた奉納画。「地元の神社」らしい手つかずの雰囲気を感じることが出来ます。




次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
近鉄・JR線各駅からのアクセス
近鉄西ノ京駅から北に徒歩5分
・JR、近鉄奈良駅から「奈良県総合医療センター」行き乗車、「薬師寺」バス停下車、北西に徒歩4分
周辺のみどころ・観光スポット
がんこ一徹長屋は南に隣接、唐招提寺から南西に徒歩6分、唐招提寺(西方院・奥の院)から南に徒歩6分、薬師寺(北受付)から北西に徒歩6分、薬師寺(玄奘三蔵院伽藍)から北西に徒歩7分、