五劫院の本堂

【五劫院】アフロヘア―のような螺髪の「五劫思惟阿弥陀仏像」が有名なお寺

ごあんない

重源上人が創建したとされる歴史あるお寺

五劫院(ごこういん)は、「きたまち」エリアの東側、正倉院や転害門などからもそれほど遠くはない東大寺境内地の北側に広がる古い住宅街にひっそりと佇む小さなお寺です。

創建の由来は鎌倉時代の僧侶であり、東大寺の復興に大きな役割を果たした重源上人が、中国の「宋」から日本に持ち込んだ仏像である本尊「五劫思惟阿弥陀仏像」を安置するお堂を設置したことによるとされ、現在もその系譜から外れることなく「東大寺の末寺」としてその歴史を歩み続けています。

独特のお姿をしたご本尊はひそかな人気を集める

なお、その本尊「五劫思惟阿弥陀仏像」は、高さは1メートル少々の童子のようなお姿をしているほか、頭の上の螺髪(らほつ)が長く伸び、アフロヘア―のようになっているという可愛らしいお姿をしていることが特徴で、そのユニークな姿は仏像愛好家らにはよく知られた存在となっています。なお、同じような時期に造立された「五劫思惟阿弥陀仏像」としては、東大寺勧進所においても別のものが安置されていることが知られています。

五劫院の境内地は広くはありませんが、本堂以外にもいくつかの建物を持つほか、本堂の左側には「見返り地蔵」をはじめとする石仏があることでも知られ、「本尊」以外にもみどころを持つお寺となっています。きたまちエリアの散策の折には、外観だけでもぜひ拝観をしてみてはいかがでしょうか。

五劫思惟阿弥陀仏像の拝観については夏季などの一部を除き、原則として事前に電話予約を行う必要があります。また、拝観はお寺の都合により希望の日時に出来ない場合があります(※拝観料は志納・TEL0742-22-7694)。

五劫院の風景

五劫院の山門

五劫院の山門は、きたまちエリアの町並みの一角に突如現れます。外観だけからは特別に変わった雰囲気を感じることはなく、ならまちなどにも点在する「まちのお寺」らしい風情を醸し出しています。

五劫院の本堂

山門を入るとすぐ正面に立派な本堂が現れます。なお、本尊「五劫思惟阿弥陀仏像」はこの中に安置されていますが、特別公開時以外は本堂に立ち入ることはできません。

五劫院の「見返り地蔵」

気づきにくい存在ですが、本堂の東側のお墓へと進む通路沿いには穏やかかつふくよかな姿が特徴的な「見返り地蔵」があります。向かって左側のお地蔵さまは、その名の通り顔を横に向けており、余り見られないタイプのお地蔵さまとなっています。

見返り地蔵の近くには「開山重源上人之碑」が設置されているほか、北側の墓地には重源上人の五輪塔も設置されています。

五劫院周辺地図