【大阪駅と京都駅】どちらの「人が多い」?【混雑体感】

交通・地理

関西を代表する駅である「JR大阪駅」と「JR京都駅」は、どちらも非常に利用が多い駅として知られていますが、利用者数ベースで見た場合、大阪駅の方が京都駅の2倍以上とかなり多くなっています。

一方で「利用する立場」かつ「体感的」な意味で見た場合、大阪駅よりも京都駅の方が「人が多い」・「混んでいる」と感じる場合も多々あります。

こちらでは、大阪駅・京都駅の「人の多さ(混雑の度合い)」について、その特徴を示すいくつかのポイントを解説していきます。

乗車人員のデータは?

大阪駅347,078人(2022年度)
京都駅149,406人(2022年度)
2023年以降は、コロナ禍の沈静化により更に1〜2割程度増加していることが見込まれます。
出典:データで見るJR西日本

その駅で1日に乗車した人数の平均である「乗車人員」のデータを見ると、大阪駅は京都駅の2倍以上とかなり多くなっています。大阪駅は全国でも有数の規模を持つ駅で、東京駅・横浜駅などと肩を並べる水準です。

大阪駅は、地下鉄3路線(御堂筋・谷町・四つ橋線)、阪急梅田駅、阪神梅田駅との乗り換え利用も非常に多く、梅田エリア全体の鉄道利用者数で見た場合、100万人規模の世界有数の巨大ターミナル駅となっています。

京都駅は三ノ宮駅・新大阪駅・天王寺駅・博多駅・札幌駅などより利用が多く、概ね名古屋駅などに近いような利用の多さですが、大阪駅の数字とはかなりの差があります。単に人数で見た場合、大阪駅の方が「人が多い」ことは言うまでもありません。

大阪駅は改札が多い

大阪駅は、利用者もかなり多いですが、駅の出入り口(改札)も多くなっています。大阪駅には大小8箇所の改札があり、乗り換え改札口を除いた場合、京都駅の倍となっています。

大阪駅【合計8箇所】御堂筋口・中央口・南口・桜橋口・連絡橋口・エキマルシェ大阪口・西口・うめきた地下口
京都駅【合計4箇所】西口・中央口・地下東口・八条東口
この他新幹線乗り換え改札口あり

改札口の数だけではなく、主要な改札口に設置されている改札機の「台数」も大阪駅の方が多くなっているため、通り抜ける人の「密度」で見た場合、大阪駅と京都駅はそれほど変わりないか、状況によっては京都駅の方が多くなる場合があります。

なお、京都駅については混雑状況を緩和するため、2030年代初頭を目標に、現在の西口の更に西側に、大規模な改札を設置することが決定しています。この完成後は、現在と同程度のご利用状況であれば、混雑はかなり緩和されることが期待されます。

京都駅は観光客が集中しやすい

京都駅の「混雑」は、一般的に知られている通り「観光客」の方特にインバウンド関連が集中しやすいことで発生します。大阪の場合天王寺・なんばなど複数の拠点がありますが、京都観光の交通拠点は、本来の都心である四条河原町周辺と比べても、京都駅周辺に過度に集中している傾向があります。

また、京都駅は「新幹線」と「在来線」の駅が同じ場所にあり(大阪駅は大阪〜新大阪駅間で移動が必要)、その乗り換えに利用される方も少なくありません。

混雑で有名な「京都市バス」への乗り継ぎも、基本的に京都駅からがほとんどであり、バスのりばのある駅北側に近い改札には、特に人が集中しやすい傾向です。南北連絡通路に面した「西改札口」は、そのようなご利用に加え、近鉄線との乗り換えに利用される方や、JR京都伊勢丹におでかけされる方なども合わさって、特に人でごった返しやすくなっています。

観光地路線のりば
嵐山エリア嵯峨野線31・32・33
伏見稲荷大社奈良線8・9・10

観光地へは「駅から市バス」だけではなく、嵐山・伏見稲荷大社へは「JRだけ」でのアクセスも可能です。のりば付近のみならず、観光地行きは昼前〜昼過ぎ、京都駅への帰りは昼過ぎ〜夕方にかけて、電車も混雑しやすい状態が続きやすくなっています。

改札の利用についても、特に外国人観光客の方は、通勤利用などの方と比べ、何か(例:きっぷ・ルートなどを確認されるなどして改札付近に「滞留」しやすい傾向があるため、それがより体感的な混雑を増す要因になっていると言えます。

大阪駅も激しい混雑あり

密度として見た場合、京都駅の方が人が多いように感じられる場合も多いですが、実際の利用者数が多い大阪駅も、やはりかなり激しい混雑となる場合があります。

大阪駅の場合、通勤ラッシュ時の各路線の混雑(特に朝)と、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)・大阪城周辺などでイベントが開催される場合の「大阪環状線ホーム」の混雑が特に目立ちます。

大阪駅周辺(梅田)は、西日本一のオフィス街となっており、朝夕の通勤に伴うご利用が極めて多い特徴があります。

混雑する要因は、京都駅のような「外国人観光客」を中心としたものではなく、駅の持つ性質が異なることが分かります。大阪駅も観光客の方はかなり多くの利用がありますが、京都駅のように「目的地」となっているとは限らず、各地を結ぶ「乗り換え駅」としての利用も目立つため、改札付近で観光客が滞留するような現象は余り見られません。

混雑を回避する方法はある?

駅の混雑を回避したい場合は、利用が少ない時間を選ぶしか方法はありません。

大阪駅も、京都駅も早朝・深夜などを除きいつでも多くの方が利用されています。そのため、明らかに「人が少ない」環境で移動できる機会はそう多くありません。

特徴としては、大阪駅よりも京都駅では観光客の集中が生じやすいため、「昼間時間帯」に混雑をより感じやすい傾向が見られます。観光利用が多い土日祝日は尚更ですが、平日の昼間でも京都駅は観光客であふれかえったような風景となることがあります。

一方で、大阪駅は昼間のご利用も多いですが、京都駅ほどの「混雑密度」を実感することはありません。基本的にはある程度混雑していても、特段のストレスなく利用しやすい環境と言えるでしょう。

まとめ

大阪駅京都駅の「倍以上」の利用者数
・但し、京都駅の方が体感的な混雑、人の多さは感じやすい
大阪駅「改札(改札機)」が多い
京都駅観光客の集中が目立ち、混雑を生み出しやすい
大阪駅通勤ラッシュ、各種イベント関連(USJ・大阪城周辺)激しい混雑となる場合あり
・早朝や深夜を除き、混雑を回避する手段は少ない(特に京都駅は昼間の混雑も目立つ