なだれ注意報とはどういう存在?基準などを知る

なだれ注意報は、気象庁が発表する気象注意報の一種であり、気象庁においては「なだれによる災害が発生するおそれがあると予想したとき」に発表するものとされています。

具体的な例としては、「山などの斜面に積もった雪が崩落することによる人や建物の被害が発生するおそれがある」ケースが挙げられています。

こちらは「警報」の区分はなく、注意報のみが発表されます。

基準

なだれ注意報は、発表する上での「基準」が存在し、それに応じて発表されます。基準は地域ごとに差が見られ、必ずしも全国的に統一した条件にはなっていません。また、数値基準がない地域もあり、人による総合的な判断の下発表が行われている場合もあります。

都市基準
札幌市①24時間降雪の深さ30cm以上
②積雪の深さ50cm以上で、日平均気温5℃以上
仙台市(西部)①山沿いで24時間降雪の深さ40cm以上
②積雪が50cm以上で、日平均気温5℃以上の日が継続
新潟市①24時間降雪の深さが50cm以上で気温の変化が大きい場合
②積雪が50cm以上で最高気温が8℃以上になるか,日降水量20mm以上の降雨がある場合
金沢市①24時間降雪の深さが50cm以上あって気温の変化の大きい場合(昇温)
②積雪が100cm以上あって金沢地方気象台の日平均気温5℃以上、又は昇温率(+3℃/日)が大きいとき(ただし、0℃以上)
東京23区
※発令は区ごと
基準なし
名古屋市基準なし
大阪市①積雪の深さ20cm以上あり降雪の深さ30cm以上
②積雪の深さ50cm以上あり最高気温10℃以上またはかなりの降雨
※気温は大阪管区気象台の値
広島市
※発令は区ごと
①降雪の深さ40cm以上
②積雪の深さ50cm以上あり最高気温10℃以上
※最高気温は広島地方気象台、呉特別地域気象観測所、福山特別地域気象観測所の値
福岡市積雪の深さ100cm以上で、次のいずれか
①気温3℃以上の好天
②低気圧等による降雨
③降雪の深さ30cm以上

基本的に、雪の量・気温上昇の度合いなどを基準に含む形となっていますが、各地域によって数字は相当なばらつきがあります。

東京23区・名古屋市のように一般的ななだれが発生しうる山地の斜面が存在しない場所には、基準の設定はありませんが、概ね同様の環境である大阪市には基準が存在します。

発令頻度

なだれ注意報は、雪が多い地域では発令される頻度が全体的に多くなっています。気温上昇局面における全層雪崩のみならず、降雪量が多い場合の表層雪崩も想定した気象注意報ですので、気温がかなり低い場合に大雪となる場合でも発令されることがあります。

雪が少ない地域の基準については、現実的に発生しづらいような数字が設定されていたり、そもそも東京23区のように基準がない場所もあるため、実質的に一切発令されることがない地域も多く見られます。

雪に関する注意報の中では、発令頻度が多い場所、少ない場所(ない場所)の違いが特にくっきり別れやすい存在と言えます。