終雪(しゅうせつ)は、最後に降った雪を指す言葉であり、気象庁においては雪の降るシーズン(寒候年)において、最後に雪(みぞれを含む)が観測された日を指す用語です。積もっているかどうかは関係なく、雪またはみぞれが「一瞬でも」降った場合は雪日数としてカウントされるため、その最後の日を終雪日とします。
雪が降りやすい地域では3月・4月など春の季節に入ってから観測されることが多くなっていますが、西日本などでは2月などに終雪となる場合も一般的です。
用語としては「初雪」と比べかなり存在感が小さいもので、通常ニュースなどで用いられることはありません。
主な地点(気象台)の終雪日(平年値)
札幌 | 4月19日 |
仙台 | 4月7日 |
新潟 | 4月1日 |
東京 | 3月9日 |
金沢 | 4月7日 |
名古屋 | 3月7日 |
大阪 | 3月8日 |
広島 | 3月10日 |
福岡 | 3月2日 |
自動観測における問題点
現在の初雪、終雪を含む降雪の観測については、ごく一部の観測地点を除いて「自動観測」という形で実施されています。自動観測では、降ったものの「性質」を実際に検知して判断するのではなく、何かが降った場合の気温・湿度を判定式に当てはめて、雨・みぞれ・雪のどれに該当するのかを「計算」して判断しています。
すなわち、体感的には目に見えないような降り方の雪・みぞれであっても、場合によっては雪・みぞれが降っていない場合=雨の場合においても、計算式上は「雪・みぞれ」として記録され、それが「終雪」としてカウントされることが仕組み上あり得ます。終雪日とされている日と、実際の体感上「最後に雪が降った日」はかなりのずれが生じる場合があるため、その点を理解した上で観測データを見る必要があります。
類語
気象庁の定義ではなく「最後に降った雪」を示すという意味においては、名残雪(なごりゆき)・忘れ雪(わすれゆき)・雪の果て(ゆきのはて)・涅槃雪(ねはんゆき)といった表現が似たような意味を持っています。