どうして静岡市・浜松市が豪雪地帯の指定を受けているの?

自然・気候

静岡市・浜松市と言えば「雪が少ない」イメージが持たれる典型的な地域ですが、実際には市内に「豪雪地帯」の指定を受けている地域が存在します。

このイメージの違いはどのような要因で生じているものなのでしょうか?

指定を受けているのは「一部地域(山間部)」

静岡市・浜松市には、国が制度上の「豪雪地帯」に指定している地域が存在します。

具体的には、静岡市の「旧井川村」地域・浜松市の「旧水窪町」地域が豪雪地帯に含まれています。

いずれも市内では最も「山深い」環境にあたる山間部の地域であり、静岡市・浜松市の中心部は豪雪地帯という制度と何の関係もありません。一部が指定されているということであり、市全体が指定されている訳ではないため、誤解がないようにする必要があります。

人が住まない地域の豪雪を想定?

豪雪地帯に指定されている静岡市の井川地区・浜松市の水窪地区は、とりわけ井川地区の方は「南岸低気圧」の影響で地域の中心部でも30cm以上などまとまった雪が積もることがあります。

但し、人が住む地域という単位で見た場合、必ずしも日本海側のような豪雪地帯とは異なり、確かに相応に積もることはあるものの、雪が極端に多いとまでは言えません。

一方で、井川地区・水窪地区については、大まかに言えば南アルプス及びその一帯の標高がかなり高い区域(人が住まない地域)を含みます。そこが実際に人々が利用する・構造物などがある場所であるかに関わらず、そういった地域は人が住む場所と比べれば雪は大幅に増えますので、豪雪地帯の指定というものは、実質的にはそういった状況などを前提としたものと言えます。

豪雪地帯=制度上の枠組み

豪雪地帯というものは、自治体が指定を受けるものは「制度上」の枠組みです。また、近年になり指定されたものではなく、1962年に成立した「豪雪地帯対策特別措置法」に基づくものであり、その時点における自治体の範囲を前提にしています。

豪雪地帯には数値基準が存在し、基本的に数値基準に達する「面積」が、その自治体に占める割合によって指定の有無が決定されます(市町村合併した場合は以前の自治体の状況が受け継がれる)。すなわち、上述した通り、南アルプスのような雪が多い山岳地帯が面積の多くを占めれば、地域の中心部の雪の量を問わず豪雪地帯に指定されるということになります。

現実問題として、一部には豪雪地帯に指定されている一方で、人が住む地域はその基準に達しない自治体もある一方で、豪雪地帯に指定されていないにも関わらず、一部の地域は豪雪地帯の基準を大幅に上回る自治体も存在するため、状況は「体感」とは必ずしも一致しません。静岡市・浜松市の「豪雪地帯」についても、そういった制度上の枠組みの中で成立した「豪雪地帯」である点に留意が必要です。