6月に雪が降った記録はある?

6月というと、一般的には雪のイメージを持つことがある時期ではありませんが、「6月に雪が降ったこと」はあるのでしょうか?

気象庁の観測(富士山を除く)では「網走・根室」のみ

6月に降雪(みぞれを含む)が、気象庁の観測地点(富士山を除く)で具体的に観測された事例は、北海道の「網走」・「根室」の観測地点のみで記録が残されています。

具体的には1973年(昭和48年)6月1日の網走、1941年(昭和16年)6月8日の網走・根室で観測されています。

本州では、富士山以外で「6月の雪」の観測記録はありません。例えば、奥日光・軽井沢など気温が低めの地域でも、6月の降雪記録は過去に存在しません。

1973年(昭和48年)の降雪記録以降、50年以上に渡って富士山を除く観測地点で雪が観測されたことはありません。温暖化傾向も強まっているため、6月に平地などで雪が降ることは科学的には可能性をゼロと言うことは出来ませんが、一般論としては考えにくい状況になっていると言えるでしょう。

現在観測のない高山地帯では時折見られる

6月に雪が降るケースは、地上などでは現状ほぼあり得ないレベルと言えますが、標高が高い高山地帯(日本アルプス・富士山など)では雪が降ることが時にあります。

富士山ではかつて雪に関する観測が実施されていましたが、6月には数日以上の降雪が観測された年も存在します。毎年ではありませんが、6月になってから新しく雪が積もったケースも存在します。

なお、雪にならない場合であっても、雨と強風により体感温度が急激に下がるケースがあります。6月であっても山では低体温症のリスクなどがありますので、雪が降るかどうかのみを状況の目安とすることは望ましくありません。