日本の気候に大きな影響を与えるとされる「エルニーニョ現象」と「ラニーニャ現象」。
ラニーニャ現象となる場合、一般論としては「寒い冬」や「多い雪」をもたらすとされるケースが多いですが、実際のところ、ラニーニャ現象が発生した年の冬はどのような気候になっているのでしょうか?
発生時の冬の気候とは?
ラニーニャ現象発生時における「日本の冬の気候」については、気象庁が統計的な傾向を分析していますが、端的に言えば「特徴なし」というのが「特徴」となっています。
気温が高い・低い、降水量が多い・少ない、日照時間が多い・少ない、いずれのはっきりとした統計的な特徴(有意である状態)は見出されず、「ラニーニャ現象だからこうなりやすい」とまでは断定できない状況です。
但し、統計的には「特徴なし」の範囲内ですが、一部の地方(北日本及び沖縄・奄美)では「暖冬となった回数」の倍以上の「寒い冬となった回数」が見られます。
11月〜1月の区分で見ると傾向あり
「冬」の期間は12月〜2月の範囲内で見たものですが、これを1ヶ月前倒しして「11月〜2月」の範囲内で見た場合、統計的な傾向は変化します。
地方 | 気温 | 降水量 | 日照時間 |
---|---|---|---|
北日本 | — | 多い | — |
東日本 | 並み〜低い | 太平洋側で少ない | — |
西日本 | 並み〜低い | 少ない | 多い |
沖縄・奄美 | — | — | 並み〜少ない |
具体的には、東日本・西日本の気温がやや低い傾向が見出されます。9〜11月・10〜12月・12月〜2月では気温に有意な統計上の特徴は見出されませんので、ラニーニャ現象発生時は11月の気温が低くなりがちな傾向がやや強いと言えるでしょう。
エルニーニョと比較して暖冬が少なめ
ラニーニャ現象だから「冬の気候は〜」とは断定できない状況ですが、一つほぼはっきりしていることは、エルニーニョ現象発生時と比べ「暖冬が少なめ」である点です。
地方 | エルニーニョ発生時の暖冬確率 | ラニーニャ発生時の暖冬確率 |
---|---|---|
北日本 | 17% | 26% |
東日本 | 22% | 42% |
西日本 | 22% | 47% |
沖縄・奄美 | 17% | 37% |
https://www.data.jma.go.jp/cpd/data/elnino/learning/tenkou/nihon1.html
https://www.data.jma.go.jp/cpd/data/elnino/learning/tenkou/nihon2.html
それぞれの指標を比較すると、少なくとも西日本においては倍以上の差が開いており、傾向が全くないと言うことは現実的ではありません。但し、これ以外に「平年並み」となる年の割合が高いため、それぞれの出現率としては「統計的な特徴なし」という形になります。