最高気温とは?どうやって計測する?決める?【気象庁のルールを知る】

自然・気候

1日の気温については、様々な変化が見られますが、一般的に「気温」でイメージされやすいのは天気予報などでもおなじみの「最高気温」・「最低気温」の2種類です。

こちらでは、そのうち「最高気温」とは何か?というテーマで、計測される上での決まりなど、基本的な知識を解説していきます。

最高気温の計測方法

最高気温を計測する気象庁の観測機器は、以下のような条件で観測を行っています。

場所:風通しや日当たりの良い場所
観測機器:直接日差しが当たらない構造
高さ:1.5m
気温の計測:10秒ごと(1分間に6回)→その中で最も高いデータが最高気温となる(分単位で記録される)

観測する場所自体は「日当たりの良い場所」である一方、機械自体は「日差しが当たらない」構造となっているため、最高気温として観測される気温は、ジリジリと直射日光が照りつける場所よりは低くなりますが、日陰よりは高い場合が多いと言えます。

天気予報の「最高気温」

天気予報で「明日の最高気温は〜℃」と伝えられる場合の「最高気温」は、気象庁の予報については「明日日中9時〜18時の間の最高気温」を指すものです。「今日の最高気温は〜℃」の場合も、当日の18時までの最高気温を指すものとなっています。

<予想最高気温が21℃の場合>
9時〜18時の間の最高気温:21.4℃
その日の最高気温:23.3℃(21時台に観測)
→天気予報は正しい

例えば上記のケースでみた場合、日中の予想最高気温が21℃で、9時〜18時の間に観測された最高気温が21.4℃であれば、18時以降に気温が上がって別途最高気温が観測されたとしても、予想気温は当たっていることになります。

通常は最高気温は日中時間帯に出ることが多いですので、大きな問題はありませんが、前線の通過などにより時折夜間などに最高気温が観測されることがあります。その場合は日中の最高気温=その日の最高気温とはなりません。

観測データ上の「最高気温」

観測データ(統計)として記録される「最高気温」は、天気予報の最高気温とは異なり、「その1日の間の最高気温」が最高気温(日最高気温)となります。

すなわち、夜間・早朝など日中以外の時間帯に最も気温が高くなった場合は、そのタイミングの気温が「日最高気温」として記録されますので、時間がいつかは関係ありません。

9時〜18時の間の最高気温:21.4℃
その日の最高気温:23.3℃(21時台に観測)
→観測データ上の最高気温は23.3℃

最高気温に関する主な用語

最高気温は数字で示す場合に留まらず、ある温度を上回る・下回る場合に特定の用語で表現する場合などがあります。

用語意味
猛暑日日最高気温が35℃以上の日を指す用語(気象庁公式)
真夏日日最高気温が30℃以上の日を指す用語(気象庁公式)
夏日日最高気温が25℃以上の日を指す用語(気象庁公式)
真冬日日最高気温が0℃未満の日を指す用語(気象庁公式)
酷暑日日最高気温が40℃以上の日を指す用語(日本気象協会が独自に使用)

近年はとりわけ「猛暑日」がクローズアップされることが多くなっています。また、北海道など北日本では真冬日の日数が猛暑日・真夏日よりも多い場所が目立ちます。

まとめ

最高気温が観測される環境は、「日差しが良い場所」の「直接日差しが当たらない観測機器の中」となっています。

天気予報における最高気温は「日中の最高気温(9〜18時)」ですが、観測データ上の最高気温は「その1日(24時間)の最高気温」です。朝晩に気温が上がるまれなケースなど、条件によっては違いが生じることがあります。

最高気温の度合いを示す用語としては、夏日・真夏日・猛暑日・真冬日が一般的に用いられています。