富山県氷見市は「豪雪地帯」に指定されており、雪は多い地域です。
但し、地理的な特徴から、富山県内の沿岸部・平地としては雪が少な目になりやすい場合もあります。
気象庁のデータ【氷見アメダス】
年間降雪量(平年値) | 239cm |
年間最深積雪(平年値) | 46cm |
過去最大の積雪深 | 112cm(2011/1/31) |
11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | |
月間降雪量(平年値) | 0cm | 46cm | 111cm | 72cm | 11cm | 1cm |
月間最深積雪(平年値) | 0cm | 16cm | 40cm | 30cm | 5cm | 0cm |
5cm以上 | 10cm以上 | 20cm以上 | 50cm以上 | 100cm以上 | |
年間積雪日数(平年値) | 28.9日 | 22.1日 | 13.6日 | 3.4日 | 0.1日 |
◇年間最深積雪の推移(1990年~2023年までのデータに限定)
- Q氷見アメダス(観測所)はどこにある?
- A
2023年現在、氷見アメダスは氷見市七分一にあります。
市街地から近いですが、JR氷見駅などのある地域と比べるとやや内陸側に位置します。標高は10m未満で海沿いの地域と大きな差はありません。
特別に山沿いでも、海沿いでもない環境ですので、氷見市の平地における雪の量を適切に反映しやすい環境と言えるでしょう。
- Q雪の量はどう変化している?
- A
氷見アメダスで観測される雪の量は、気象庁のデータは1989年以降(平成以降)のデータが基本となっており、雪の多い昭和時代のデータはないため、極端な減少傾向などを確認することが出来ません。
雪の量は年ごとの差が大きく、近年でも1m前後の豪雪となる年もあれば、最大でも20cm未満に留まるような年も見られます。
氷見市中心部の雪とは?
- Q雪はいつから降る?いつまで降る?
- A
一般的・平均的な冬では、12月から積もるような雪が時折見られるケースが多くなっています。まれに11月に降ることもありますが、一般的ではありません。
近年は暖冬傾向の年も多いですが、12月中に「一度も積もらない」ケースは少ないと言えます。
積もるような雪の終わりは3月前半頃のことが多いですが、年ごとの差は大きくなっており、近年は「3月の雪」が大幅に減る傾向が見られます。
- Q雪はどのくらい積もる?
- A
年により差は大きくなります。
一般的・平均的な冬では、20~30cm程度の積雪はそれほど珍しくない状況で、年によっては50cm以上のまとまった量の積雪となることもあります。また、一冬で合計30日以上雪が積もることもあります。
まれなケースとしては、1m前後など極端な豪雪になる年もありますが、近年は暖冬の増加により最大20cm未満しか積もらない年も散見され、年ごとの差がかなり目立つ状況です。
- Q根雪になる?
- A
氷見市街地では、長期間の積雪=根雪となる年もありますが、根雪にならない年も一般的です。
また、根雪になる場合も期間が限定される場合がほとんどで、冬の間ずっと雪があるような状況は通常見られません。
- Q富山県内では雪が多い地域?少ない地域?
- A
「富山県内の平地」としてはやや少な目の地域です。
例えば富山市街地などは、平均的な雪の量は氷見よりもある程度多くなります。
但し、雪の量はその時々の「雲の動き」で大きく変化するため、氷見の方が雪が多くなるケースもあります。
また、県内ではやや少な目であっても、当然ながら東京や名古屋といった太平洋側の地域とは、比べ物にならないくらい雪は多い地域(豪雪地)です。
その他ポイント
- Q市内の雪事情に差はある?
- A
氷見市は富山湾に面する一方で宝達丘陵(山地)に含まれる地域も多く、やや標高が高い場所があります。
雪は標高が高く気温が低めの地域では増えやすいですので、例えば一刎・赤毛・坪池・懸札など市内ではやや高い場所にある集落などは、市街地と比べると雪の量・雪が積もる期間は長くなりやすい傾向があります。
- Qどういうケースで大雪になりやすい?
- A
「強い冬型の気圧配置」で雪雲が概ね「西方向」から流れ込むようなケースで、巨大な雲の帯・塊である「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」・「トランスバース型降雪バンド(Tモードの雲)」の影響を受ける場合が多くなっています。
富山・高岡方面で大雪となる際には、氷見でも大雪となる場合が多いですが、富山湾周辺での微妙な雲の動きで、降り方に大きな差が出ることもあります。
また、氷見方面へ入る雲は、雲が入り込む石川県側(羽咋・宝達志水)からの距離が短い影響からやや発達途上の場合があり、その結果として県内のその他地域と比べ雪がやや少なくなる場合があります。