富山県高岡市は「豪雪地帯」に指定されており、雪は多い地域です。
金沢~富山間の途中に位置する高岡市は、金沢と比べると雪が多い傾向で、富山とは大きな差はありません。
気象庁のデータ【伏木観測所】
年間降雪量(平年値) | 238cm |
年間最深積雪(平年値) | 54cm |
過去最大の積雪深 | 225cm(1963/1/27) |
11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | |
月間降雪量(平年値) | 0cm | 46cm | 107cm | 71cm | 15cm | 1cm |
月間最深積雪(平年値) | 0cm | 22cm | 47cm | 37cm | 8cm | 0cm |
1cm以上 | 5cm以上 | 10cm以上 | 20cm以上 | 50cm以上 | 100cm以上 | |
年間積雪日数(平年値) | 46.4日 | 36.1日 | 28.6日 | 18.6日 | 4.7日 | 0.2日 |
◇年間最深積雪の推移(1961年~2023年までのデータに限定)
- Q伏木観測所はどこにある?
- A
2023年現在、高岡市で気象庁が積雪を観測する「伏木特別地域気象観測所」は、高岡市伏木伏木古国府のJR伏木駅近くにあります。
標高は約10mで、海からも近い環境です。
高岡駅などのある市中心市街地からは5km以上離れており、必ずしも雪の量が一致しない場合もありますが、全体的な雪の傾向としては差は大きくありません。
- Q雪の量はどう変化している?
- A
伏木観測所で観測される雪の量は、長い期間で見ると平均的には減少傾向にあります。
平成以降は、年最深積雪が50cmに満たない年が増えている一方、近年でも1m前後積もる「豪雪年」があるため、各年ごとの差がかなり大きいことが特徴です。
高岡市中心部の雪とは?
- Q雪はいつから降る?いつまで降る?
- A
一般的・平均的な冬では、12月から積もるような雪が時折見られるケースが多くなっています。まれに11月に降ることもありますが、一般的ではありません。
近年は暖冬傾向の年も多いですが、12月中に「一度も積もらない」ケースは少ないと言えます。
積もるような雪の終わりはかつては3月前半頃が多かった一方、近年は3月に一度も雪が積もらない年も一般的になりつつあります。
- Q雪はどのくらい積もる?
- A
一般的・平均的な冬では、30cm程度の雪が積もることは「それほど珍しくない状況」と言え、時に50cm以上のまとまった量の積雪となることもあります。また、一冬で合計30日以上雪が積もることもよくある冬の風景です。
但し、雪が多い年は1m近く、ごくまれに1m以上に達することもある一方、近年は暖冬も多く最も多い時で20cmに満たない年もありますので、各年ごとの差がかなり大きくなっています。
- Q根雪になる?
- A
高岡市街地中心部では、集中的な大雪に見舞われた年を中心に、長期間の積雪=根雪となる年も一般的に見られます。但し、根雪にはならない年も多くなっています。
根雪となる場合も、冬の間ずっと雪に覆われることはなく、ある期間に限られる場合が通常のパターンです。
- Q富山県内では雪が多い地域?少ない地域?
- A
「富山県内の平地」としては目立って多くはなく、平均的~やや少ない程度の水準と言えます。
大きな差は生じにくいですが、富山市街地・砺波市街地よりはやや少ない傾向、氷見市街地よりはやや多い傾向が見られることもあります。
なお、周辺では金沢と比べると雪は多めで、東京・名古屋といった太平洋側とは比較にならない雪の多さとなっています。
その他ポイント
- Q市内の雪事情に差はある?
- A
高岡市は市の北西側が比較的ゆるやかな山地となっており、例えば五位ダム周辺など、やや標高が高い地域では市街地と比べ積雪が多くなりやすい状況です。
市街地では雪がない場合も、山地に入ると雪が残っているようなケースはあります。
- Qどういうケースで大雪になりやすい?
- A
「強い冬型の気圧配置」で雪雲が概ね「西方向」から流れ込むようなケースで、巨大な雲の帯・塊である「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」・「トランスバース型降雪バンド(Tモードの雲)」の影響を受ける場合が多くなっています。
高岡市で大雪となるタイミングは、多くは富山平野・砺波平野一帯の全域で大雪となるタイミングと同様ですが、微妙な雲の動き方により、一部地域のみ局地的な大雪となるようなケースもあります。