大阪の「梅雨」とは?【雨の傾向などを知る】

自然・気候

こちらでは「大阪府(大阪市)」の「梅雨」というテーマについて、ごく基本的な内容を解説していきます。

大阪は梅雨のシーズンの雨量が目立って多い地域とまでは言えませんが、梅雨時の雨量が「1年で最も多い」傾向を持つ地域です。

情報は2023年現在のもので、全て「過去の一般的傾向」を示すものです。
注意を払っておりますが、内容に誤記などのある可能性もありますので、参考程度にご覧下さい。

大阪の梅雨入り・梅雨明けの時期は?

大阪府の「梅雨入り・梅雨明け」の時期は「近畿地方」の区分として発表されます。

梅雨入り(平年日)6月6日頃
梅雨明け(平年日)7月19日頃
最も早い梅雨入り5月22日頃(1956年・2011年)
最も遅い梅雨入り6月27日頃(2019年)
最も早い梅雨明け7月3日頃(1978年)
最も遅い梅雨明け8月3日頃(2009年)
最も雨が多かった梅雨シーズン
※近畿地方のデータ
1954年(6・7月の雨量平年比184%)
最も雨が少なかった梅雨シーズン
※近畿地方のデータ
1994年(6・7月の雨量平年比40%)
梅雨入り時期梅雨明け時期6・7月の降水量平年比
2022年6月14日ごろ7月23日ごろ85%
2021年6月12日ごろ7月17日ごろ94%
2020年6月10日ごろ8月1日ごろ174%
2019年6月27日ごろ7月24日ごろ108%
2018年6月5日ごろ7月9日ごろ156%
2017年6月20日ごろ7月13日ごろ79%
2016年6月4日ごろ7月18日ごろ100%
2015年6月3日ごろ7月24日ごろ139%
2014年6月3日ごろ7月20日ごろ48%
2013年5月27日ごろ7月8日ごろ79%
2012年6月8日ごろ7月16日ごろ122%
2011年5月22日ごろ7月8日ごろ91%
2010年6月13日ごろ7月17日ごろ132
2009年6月3日ごろ8月3日ごろ92%
2008年5月28日ごろ7月12日ごろ69%
2007年6月14日ごろ7月24日ごろ108%
2006年6月8日ごろ7月27日ごろ138%
2005年6月11日ごろ7月18日ごろ74%
2004年6月6日ごろ7月13日ごろ59%
2003年6月10日ごろ8月1日ごろ103%
2002年6月11日ごろ7月20日ごろ69%
2001年6月5日ごろ7月19日ごろ72%
2000年6月9日ごろ7月18日ごろ59%
1999年6月3日ごろ7月22日ごろ124%
1998年6月2日ごろ7月31日ごろ105%
1997年6月2日ごろ7月18日ごろ122%
1996年6月7日ごろ7月11日ごろ89%
1995年6月3日ごろ7月23日ごろ119%
1994年6月8日ごろ7月10日ごろ40%
1993年5月30日ごろ特定不可149%
1992年6月7日ごろ7月21日ごろ73%
1991年5月26日ごろ7月21日ごろ108%
1990年5月31日ごろ7月18日ごろ77%
1989年6月8日ごろ7月19日ごろ87%
1988年6月8日ごろ7月31日ごろ148%
1987年6月8日ごろ7月24日ごろ88%
1986年6月16日ごろ7月27日ごろ106%
1985年6月7日ごろ7月15日ごろ123%
1984年6月8日ごろ7月17日ごろ118%
1983年6月12日ごろ7月25日ごろ101%
1982年6月13日ごろ7月27日ごろ89%
1981年6月11日ごろ7月16日ごろ69%
1980年5月29日ごろ7月20日ごろ118%
1979年6月7日ごろ7月22日ごろ89%
1978年6月11日ごろ7月3日ごろ76%
1977年6月7日ごろ7月20日ごろ71%
1976年6月5日ごろ7月20日ごろ85%
1975年6月5日ごろ7月15日ごろ94%
1974年6月11日ごろ7月20日ごろ127%
1973年6月5日ごろ7月4日ごろ44%
1972年6月3日ごろ7月18日ごろ152%
1971年6月3日ごろ7月28日ごろ107%
1970年6月10日ごろ7月18日ごろ122%
1969年6月17日ごろ7月15日ごろ142%
1968年6月13日ごろ7月17日ごろ110%
1967年6月21日ごろ7月13日ごろ115%
1966年5月29日ごろ7月13日ごろ115%
1965年6月12日ごろ7月25日ごろ130%
1964年6月13日ごろ7月22日ごろ85%
1963年特定不可7月13日ごろ95%
1962年6月2日ごろ7月20日ごろ148%
1961年6月9日ごろ7月13日ごろ153%
1960年6月10日ごろ7月11日ごろ85%
1959年6月5日ごろ7月20日ごろ82%
1958年6月25日ごろ7月12日ごろ78%
1957年6月17日ごろ7月29日ごろ137%
1956年5月22日ごろ7月12日ごろ89%
1955年6月15日ごろ7月9日ごろ82%
1954年5月30日ごろ7月21日ごろ184%
1953年5月28日ごろ7月24日ごろ161%
1952年6月14日ごろ7月15日ごろ177%
1951年6月7日ごろ7月20日ごろ137%
Q
梅雨入り・梅雨明け時期の予想はある?事前に分かる?
A

気象庁は、梅雨入り・梅雨明けの「時期」を判断して発表しますが、事前に「いつ頃か」という明確な予想は発表していません。

但し、民間の気象事業者は梅雨入り時期・梅雨明け時期に関する予測(目安)を発表する場合があります。

Q
梅雨入り・梅雨明けの時期が分からない年はある?
A

近畿地方の場合、過去に梅雨入り・梅雨明けのいずれかが「特定できなかった」年が2回ありますが、ほとんどの年では日付として梅雨入り・梅雨明けが発表されています。

過去には「梅雨明け」宣言後に梅雨らしい天気が長期間続いたことや、「梅雨入り」宣言後に逆に晴天が長期間続いたようなこともないとは言えません。また、後になって天候不順などにより「日付」が変更されたケースもあります。

梅雨というのは「現象」というよりは、「大まかな目安」に過ぎない概念ですので、極端に「梅雨入り・梅雨明け」時期の日付にこだわり過ぎない方が無難と言えるでしょう。

大阪の梅雨シーズンの特徴・降水量は?

大阪管区気象台の平年気象データでは、「梅雨時(6月・7月)」が1年で最も雨が多いシーズンとなっています。降水量自体は極端に多い傾向ではありませんが、冬などの少ない時期と比べると3倍以上の平年雨量が見られます。

日照時間は6月は1年の中ではやや少なく、7月はやや多い時期で、最も少ない訳ではありません。
但し、6・7月は「1年で最も太陽が出ている時間が長くなる時期」ですので、その状況を考えると、やはり特に6月は梅雨の影響で日照時間が少な目になっていると言えます。

降水量降水量
順位
日照時間日照時間
順位
1月47.0mm12位146.5時間11位
2月60.5mm10位140.6時間12位
3月103.1mm7位172.2時間5位
4月101.9mm8位192.6時間3位
5月136.5mm4位203.7時間2位
6月185.1mm1位154.3時間8位
7月174.4mm2位184.0時間4位
8月113.0mm6位222.4時間1位
9月152.8mm3位161.6時間7位
10月136.0mm5位166.1時間6位
11月72.5mm9位152.6時間9位
12月55.5mm11位152.1時間10位
1338.3mm2048.6時間
気象庁の平年データ(1991年〜2020年)
Q
大阪の梅雨に「梅雨らしさ」はある?
A

大阪の梅雨は、1年で最も雨が多い傾向がある時期・やや日照時間が短くなる時期ということで、ある程度の「梅雨らしさ」はあると言えます。

但し、九州・四国・近畿南部のように極端な降水量にはなりにくく、長期間雨が続くこともそれほど多くないため、「梅雨」の程度に関する「感じ方」は様々かもしれません。

Q
大阪の梅雨で「大雨(豪雨)」はある?
A

平均的な降水量は目立って多くはない大阪ですが、梅雨の後半などを中心に前線が活発化するなどして、大雨に見舞われることもあります。

但し、その頻度は目立って多いとは言えません。

大阪の場合24時間で100mm以上の雨が降ればかなりの大雨と言えますが、そういったケースは毎年必ず見られるわけではなく、通常はまれに一部の年で見られる程度です。

雨量がかなりまとまるようなケースはない訳ではありませんが、西日本のより雨が多い地域と比べれば少なめと言えるでしょう。

Q
大阪の梅雨で「空梅雨」はある?
A

梅雨シーズンの雨量は年により大きく異なる場合があります。

例えば同じ7月の雨量でも、2017年にはわずか40mm台、2020年には400mm台を観測したケースがあるなど、少ない時はかなり少なく、多い時はかなり多くなります。

日照時間についてもある程度の差があり、月200時間程度と多くなる年もあれば、150時間未満と比較的少なくなる年もあります。

空梅雨という状況は「定義」がないため厳密なことは言えませんが、雨量が少なく日照時間が長い年も比較的多く見られますので、大阪で「空梅雨」であるように体感する頻度は、やや多いと言えるかもしれません。

Q
府内で特徴に違いはある?
A

一般論としてそれほど広い府域ではないため、これまでの傾向を見る限り、雨が降るタイミングなどは府内各地で同じ場合が多めと言えます(雨雲の発達状況・動きなどに応じ異なる場合もあります)。

雨量については、府内の気象庁の観測地点の「平年データ」に劇的な差はありませんが、北摂山地・生駒山地・金剛山地周辺では、データを見る限りは大阪平野一帯と比べると雨の量が若干増えやすい傾向が見られます。