富山県魚津市・滑川市は「豪雪地帯」に指定されており、雪は多い地域です。
但し、沿岸部と山沿いの地域で差は大きく、積雪の状況が全く異なる場合もあります。
気象庁のデータ【魚津アメダス】
年間降雪量(平年値) | 325cm |
年間最深積雪(平年値) | 56cm |
過去最大の積雪深 | 166cm(1981/1/16) |
11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | |
月間降雪量(平年値) | 1cm | 55cm | 133cm | 112cm | 21cm | 2cm |
月間最深積雪(平年値) | 0cm | 21cm | 46cm | 43cm | 11cm | 1cm |
5cm以上 | 10cm以上 | 20cm以上 | 50cm以上 | 100cm以上 | |
年間積雪日数(平年値) | 43.3日 | 34.6日 | 21.4日 | 5.7日 | 0.3日 |
◇年間最深積雪の推移(1981年~2023年までのデータに限定)
- Q魚津アメダスはどこにある?
- A
2023年現在、魚津アメダスは魚津市六郎丸の「富山県農林水産総合技術センター」付近にあります。
標高は約50mで、沿岸部と比べると少しだけ高台に位置します。
市街地中心部からの距離はそれほど遠くありませんが、やや内陸側に位置するため、状況によっては市街地中心部と比べ、若干積雪が多めに出る場合もあると言えます。
なお、滑川市には「気象庁」が雪に関して観測を行う地点はありません。
- Q雪の量はどう変化している?
- A
魚津アメダスで観測される雪の量は、年ごとの変化は大きいものの、長期的にははっきり減少傾向にあります。
昭和の終わりには1m以上の積雪を観測する年も一般的でしたが、平成以降1m以上の積雪は極めてまれで、50cm以上積もらない年も多く見られます。
魚津市・滑川市中心部の雪とは?
- Q雪はいつから降る?いつまで降る?
- A
一般的・平均的な冬では、12月から積もるような雪が時折見られるケースが多くなっています。まれに11月に降ることもありますが、一般的ではありません。
近年は暖冬傾向の年も多いですが、12月中に「一度も積もらない」ケースは少ないと言えます。
積もるような雪の終わりは3月前半頃のことが多いですが、年ごとの差は大きくなっており、近年は「3月の雪」が大幅に減る傾向が見られます。
- Q雪はどのくらい積もる?
- A
年により差は大きくなります。
一般的・平均的な冬では、30cm程度の雪が積もることは「それほど珍しくない状況」と言え、時に50cm以上のまとまった量の積雪となることもあります。また、一冬で合計30日以上雪が積もることもよくある冬の風景です。
まれなケースとしては、1m前後など極端な豪雪になる年もあれば、わずかな機会に少し積もるだけといった暖冬の年もあります。
- Q根雪になる?
- A
魚津市街地・滑川市中心部では、長期間の積雪=根雪となる年もまれにありますが、「一部」に留まります。
全体的には根雪にはならない程度の年が多く、暖冬の場合は積雪がない期間が長くなることもあります。
- Q富山県内では雪が多い地域?少ない地域?
- A
「富山県内の平地」としては特段多いとも少ないとも言えない水準です。
但し、魚津市街地・滑川市街地は海に近いため、同じ平地では砺波平野の内陸部や富山市の内陸部といった地域と比べ、雪が少なくなる場合があります。
なお、雪の量は「雲の動き」で大きく変化するため、多い時もあれば少ない時もあります。
当然ながら、東京や名古屋といった太平洋側の地域とは、比べ物にならないくらい雪は多い地域です。
その他ポイント
- Q市内の雪事情に差はある?
- A
魚津市・滑川市一帯は地域によって富山湾に接する沿岸部、立山連峰一帯に続く山間部など、地理的な特徴が全く違う地域を含みます。
雪は大まかに言えば「沿岸部ほど少な目」で「山沿いほどかなり多い」傾向がはっきり見られます。
人が住むエリアでは魚津市の坪野方面、片貝地区の一部、滑川市では東福寺・東福寺野方面などは、メートル単位の雪が比較的一般的な地域と言え、市街地とは全く環境が異なります。
但し、雪雲の動き次第では沿岸部で大雪となるケースもあります。
- Qどういうケースで大雪になりやすい?
- A
「強い冬型の気圧配置」で雪雲が概ね「西方向」から流れ込むようなケースで、巨大な雲の帯・塊である「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」・「トランスバース型降雪バンド(Tモードの雲)」の影響を受ける場合が多くなっています。
富山市街地で大雪となる際には、魚津・滑川市街地でも大雪となる場合が多いですが、富山湾周辺での微妙な雲の動きで、降り方に大きな差が出ることもあります。