「伊勢神宮」への参拝者などで、1年を通して多くの観光客が訪れる国内有数の観光都市「三重県伊勢市」。
こちらでは、東海地方の拠点「名古屋」から「伊勢市」への交通手段・アクセス方法について、主に利用される「近鉄電車」を中心に詳しく解説していきます。
名古屋~伊勢間の「距離」は?
直線距離 | 約75km |
電車の移動距離 | 106.5km(近鉄) 108.4km(JR) |
道路の移動距離 | 約130km~(高速道路利用時) 約110km~(一般道路のみ利用時) |
名古屋市の中心部に位置する「名古屋駅」から伊勢市中心部にある「伊勢市駅」への距離で見た場合、直線距離では約75km、電車の移動距離では100km少々、道路の場合は110~130km程度となっています。
伊勢市は「伊勢湾」を挟んで愛知県側と向かい合っていますが、実際の移動では伊勢湾を回り込むように三重県内を縦断していくため、特に高速道路利用時は直線距離と比べ、移動の距離は長くなる状況が見られます。
伊勢市へは近鉄が最も便利
玄関口は伊勢市・宇治山田・五十鈴川の3駅

伊勢市駅 | ・伊勢神宮「外宮」への最寄り駅(徒歩アクセスも可能) ・伊勢神宮「内宮・外宮」方面へのバスは多い |
宇治山田駅 | ・一部特急、急行電車の「始発駅」 ・伊勢神宮「外宮」へは徒歩アクセスも可能 ・伊勢神宮「内宮・外宮」方面へのバスは多い |
五十鈴川駅 | ・伊勢神宮「内宮」の最寄り駅、但し徒歩アクセスは遠い ・伊勢神宮「内宮・外宮」方面へのバスは多い |
伊勢市へアクセスする際に「どの駅が一番便利か」とは一概に言えませんが、宿泊・飲食・お土産など一般的な観光を考慮する場合、伊勢市駅・宇治山田駅の利用が一般的です。
また、外宮へ直接お参りする場合は「伊勢市駅」の下車が最も便利である一方、宇治山田駅は近鉄のターミナル駅として規模が比較的大きく、電車の発車時間待ちなどがしやすい環境と言えます。
2023年現在、本数に差はありますが、いずれの駅からも伊勢神宮「内宮・外宮」への三重交通路線バスは多く運行されており、どの駅からも神宮参拝は可能です。直接おかげ横丁などへ移動する場合は、電車・バスの時刻にもよりますが、五十鈴川駅の利用が最もスムーズな場合もあります。
近鉄特急を利用

乗る電車 | 近鉄名古屋駅発の「賢島・鳥羽・五十鈴川・宇治山田」行き特急(しまかぜを含む) (伊勢市・宇治山田・五十鈴川のいずれかの駅で下車) ※五十鈴川駅へは宇治山田行き特急、しまかぜを含む通過駅が多い一部特急は停車しない点に注意 |
運行本数 | 概ね1時間2~3本程度(約20~40分間隔) ※早朝など一部特急の運行がない時間帯あり |
所要時間 | 約1時間20~30分(利用駅により若干異なる) |
運賃・料金 | 3,080円(運賃1,740円・特急料金1,340円) ※五十鈴川駅利用時は3,090円(10円増し) |
その他料金 | 伊勢志摩ライナーデラックス車両利用:+320円 しまかぜ特別車両料金:+840円(個室利用時は別途料金が必要) |
お得なきっぷ | ・路線バス利用時、伊勢志摩エリアを広く移動する場合「伊勢神宮参拝きっぷ(デジタル版あり)」がお得 ・各種観光施設を含め伊勢志摩エリアを「周遊」する場合「まわりゃんせ(デジタル版あり)」が便利 ・チケットレス特急券利用時は特急料金10%分のポイント付与あり |
大人6,200円・子ども3,100円(特急券付き・名古屋発)
【内容】
・名古屋から特急電車往復
・伊勢志摩エリアの近鉄電車乗り放題(特急2回利用可)、伊勢エリアの三重交通バス乗り放題
名古屋から伊勢市への最も一般的な、便利なアクセス手段は「近鉄特急」の利用です。
所要時間は高速道路を使う場合などと比べても短く、料金も特急を使う割にはそれほど高額ではありません。
特急は、伊勢志摩方面へ向かう各特急電車がご利用頂けます。伊勢市駅・宇治山田駅へは伊勢志摩方面への全ての特急が停車する一方、五十鈴川駅は宇治山田止まりの特急・しまかぜなど一部の特急では利用出来ません。
本数は距離の割には多く、伊勢神宮参拝者が多く利用する時間には、1時間3本程度利用可能な場合もあります。
お得なきっぷは充実しており、例えば近鉄特急往復に加え、伊勢神宮エリアへのバス往復の場合、「伊勢神宮参拝きっぷ」がお得です。
なお、「伊勢神宮参拝きっぷ」は、伊勢志摩エリア全体の近鉄電車が乗り放題となるため、伊勢を越えて鳥羽・志摩(賢島)方面へも自由にアクセス可能です。伊勢志摩エリア全体を移動すると「お得額」はかなり大きくなります。
急行電車などを利用

乗る電車 | 近鉄名古屋駅発の「宇治山田・五十鈴川・鳥羽」行き急行 (伊勢市・宇治山田・五十鈴川のいずれかの駅で下車) ※松阪行き急行利用の上、松阪から普通乗り換えのルートで利用可能本数増加 ※宇治山田行きは五十鈴川へは直接アクセス不可 ※夜間など一部は別途途中駅(伊勢中川等)で普通に乗り換えのケースあり |
運行本数 | 概ね1時間1~2本(約30~60分間隔) ※早朝・夜間などを除く |
所要時間 | 約1時間40~50分 |
運賃 | 1,740円(伊勢市・宇治山田まで) 1,750円(五十鈴川まで) |
お得なきっぷ | ・路線バス利用時、伊勢志摩エリアを広く移動する場合「伊勢神宮参拝きっぷ(デジタル版あり)」がお得 ・各種観光施設を含め伊勢志摩エリアを「周遊」する場合「まわりゃんせ(デジタル版あり)」が便利 ※急行利用時は「特急券なし」のきっぷを購入 |
特急料金を節約したいという場合は、近鉄の「急行電車」で伊勢市へアクセスすることも可能です。
急行は特急と比べると所要時間は長いですが、列車によっては比較的長距離でも座りやすい座席(クロスシート)の場合があります。
本数は特急より少なく、利用機会を増やす場合は途中松阪駅で普通乗り換えのルートもありますが、直通の急行に合わせてご利用頂く方がスムーズです。
なお、五十鈴川駅へは「宇治山田行き」急行で直接アクセスすることは出来ません(宇治山田の次の駅が五十鈴川)。
JR線「快速みえ」も利用可能

乗る電車 | JR名古屋駅からの快速「みえ」の全列車(JR伊勢市駅で下車) ※早朝に限り亀山経由で普通を乗り継ぐルートが先着の場合あり |
運行本数 | 約1時間1本(快速みえ) ※特急南紀の本数はわずか |
所要時間 | 約1時間30分~ |
運賃 | 2,040円 快速みえ指定席利用時:2,570円 |
お得なきっぷ | 【快速みえ得ダネ4回数券】 ・4枚で5,040円(1回あたり1,260円) ・有効期間1か月 ・快速みえ指定席利用時は別途530円必要 |
本数は少ないため主な移動手段ではありませんが、JR名古屋駅からJR伊勢市駅まで、JR東海の「快速みえ」を利用してアクセスすることも可能です。
快速みえは1時間1本程度の運行と、本数は近鉄特急と比較し少ないものの、最速1時間30分程度と比較的速い所要時間が特徴です。
お得なきっぷとしては「4枚つづり」という制約はありますが、「快速みえ得ダネ4回数券」を利用することで、近鉄電車の運賃より大幅に安くすることも可能です。
高速バスはなし
名古屋~伊勢間は、近鉄電車の利便性が高いため、高速バスの運行はありません。
バスは、伊勢市駅・宇治山田駅・五十鈴川駅に到着してから伊勢神宮外宮・内宮や伊勢市内各地への移動に「三重交通バス(路線バス)」がご利用頂けます。
「伊勢まで」のアクセスには、便利な電車をご利用下さい。
車でアクセスする場合は?
名古屋~伊勢市を「車(マイカー)」で移動する場合、高速道路利用時は「名古屋高速・東名阪自動車道・伊勢自動車道」を経由するルートが基本です。また、一般道路だけで移動する場合は、主に「国道23号線」を進むルートが基本です。
所要時間は高速道路利用時は1時間40分程度~で、一般道路利用時は早くて2時間台~、混雑がある場合3時間以上となり時間を要します。また、高速道路利用時はガソリン代を考慮すると、費用が5,000円を上回ることがあり、駐車料金の掛かる駐車場を利用する場合は、より費用がかさむこともあります。
少なくとも「お一人」で移動する場合は、車よりも近鉄電車などの利用が便利なケースが多いと言えます。
ポイント・まとめ
- Q名古屋から伊勢市への距離は?
- A
名古屋駅~伊勢市駅間の場合、直線距離で約75km、電車の場合約100km少々、車で移動する場合約110~130kmです。
- Q名古屋~伊勢市へのアクセス方法は?
- A
公共交通機関の場合、基本的に近鉄特急の利用がおすすめです。
また、JR線の「快速みえ」・近鉄線の急行電車の利用も料金を節約したい場合などにご利用頂けます。
- Qお得に移動する方法は?
- A
近鉄特急の場合であれば、「伊勢神宮参拝きっぷ」の利用で路線バスや鳥羽・志摩エリアの近鉄電車なども含めお得に利用可能です。
- Q電車と車ではどちらが便利?安い?
- A
車の場合、高速道路利用時も含め所要時間は近鉄特急よりはやや長くなります。
高速道路利用時は、料金も近鉄特急と比べ単純計算では高くなります。
グループ・家族での移動時は状況が異なる場合もありますが、お一人で移動する場合は、電車の利用が特におすすめです。