阪神電車の運賃「JR・他私鉄」と比べると?【安いのか高いのか】

交通・地理

大阪と神戸を結ぶ阪神電車は、距離や区間により130円~420円(2023年4月以降)の普通運賃が掛かります。

こちらでは、阪神電車の運賃について他社(JR・その他私鉄)との比較という観点から解説していきます。

当ページの情報は2023年春現在(2023年4月1日変更時点)のものです。その後状況が変化している場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

阪神電車と距離ごとの運賃を比較【一覧】

阪神電車の運賃と、関西の主なJR・私鉄の運賃を距離ごとに見ていくと、以下のような形となります。

乗車距離阪神
【基本】
阪神
【加算】
JR
【特定】
阪急京阪近鉄南海山陽大阪メトロ
1km160円220円140円170円170円180円180円170円190円
3km160円220円140円170円170円180円180円200円190円
5km200円290円170円200円220円240円240円250円240円
10km250円340円190円240円280円300円290円310円290円
15km280円370円230円280円320円430円370円460円340円
20km300円390円320円290円350円490円490円530円390円
25km320円410円410円290円370円530円540円580円390円
30km320円410円480円330円390円590円610円690円区間なし
35km区間なし区間なし570円390円410円680円650円720円区間なし
※原則として2023年4月1日時点の運賃額を表示(南海のみ2023年10月1日の改定運賃を表示)
※阪神線は阪神なんば線西九条~大阪難波間を含む場合加算運賃が適用
※JRは京阪神周辺の割安な特定区間運賃を表示

阪神電車の運賃は、同じグループの阪急電車と同様に、関西の鉄道会社の中では安い運賃と言えます。

但し、比較的短い距離の場合は、JR西日本の運賃が最も安いと言えます。

運賃は単純に「ちょうど30km」乗った場合で考えると、阪神電車は関西の鉄道会社の中で最も運賃が安くなっており、大阪~神戸間などある程度の距離がある場合に割安感が大きくなります。

阪神電車は近鉄・山陽電車と乗り入れて運行していますが、30km程度の区間で見た場合、阪神電車と近鉄・山陽電車は運賃に2倍前後の差があり、阪神線内の安さが際立っています。

主要な区間の運賃を比較

大阪梅田~神戸三宮

【阪神】大阪梅田駅~神戸三宮駅330円
【阪急】大阪梅田駅~神戸三宮駅330円
【JR】大阪駅~三ノ宮駅420円

大阪都心の梅田~神戸都心の三宮間の場合、阪神・阪急の運賃は同額で、JRが90円高くなっています。但し、JRは新快速の所要時間が短い点や、お得な時間帯指定ポイント制度などもあり、普通運賃が高くても利用者が多めです。

大阪難波~神戸三宮

【阪神】大阪難波駅~神戸三宮駅420円
【地下鉄+阪急】なんば駅~梅田乗り換え~神戸三宮駅570円(地下鉄240円+阪急330円)
【地下鉄+JR】なんば駅~梅田・大阪駅乗り換え~三ノ宮駅660円(地下鉄240円+JR420円)

大阪ミナミの拠点「難波」~神戸三宮間で見た場合、阪神線で直接移動可能なため、運賃の安さは他ルートと比べ際立っています。

所要時間の面でもJR線経由と大きな差はなく、この区間では阪神電車が圧倒的に便利なルートとなっています。

大阪梅田・神戸三宮~西宮

【阪神】
大阪梅田駅~西宮駅
神戸三宮駅~西宮駅
280円
【阪急】
大阪梅田駅~西宮北口駅
神戸三宮駅~西宮北口駅
280円
【JR】
大阪駅~西宮駅
三ノ宮駅~西宮駅
320円

駅の場所はそれぞれ大きく違いますが、大阪梅田・神戸三宮~阪神間の拠点都市「西宮」のアクセスで見た場合、阪神・阪急が少し安くなります。但し、JRとの運賃差はそれほど大きくありません。

なお、このケースでは中間地点ということもあり、大阪梅田からも、神戸三宮からも運賃が同額となっています。

奈良~神戸三宮

【近鉄+阪神】近鉄奈良駅~神戸三宮駅1,100円(近鉄680円・阪神420円)
【近鉄+JR+阪急】近鉄奈良駅~鶴橋・大阪(梅田)乗り換え~神戸三宮駅1,110円(近鉄590円・JR190円・阪急330円)
【JR】奈良駅~大阪駅乗り換え~三ノ宮駅1,280円

阪神なんば線を介して直通で結ばれている奈良~神戸三宮間で見ると、やはり近鉄・阪神線経由が最安です。但し、2023年春に近鉄が大幅な値上げを行うことになった結果、かつてと比べるとJR線との運賃差は縮まったと言えます(300円差から180円差に)。