【京阪神~鳥取】JR特急スーパーはくと号の基礎知識【停車駅・所要時間・料金・きっぷなど】

交通・地理

JR西日本の特急スーパーはくと号は、京阪神と鳥取県東部・中部(鳥取市・倉吉市)を結ぶ公共交通機関としては最もポピュラーな存在です。

こちらでは、特急スーパーはくと号の停車駅・所要時間・料金・きっぷ・便利なポイントなどその「基礎知識」をまとめて解説していきます。

掲載情報は2023〜2025年頃のものです。その後状況が変化している可能性もありますので、その点はご注意下さい。

特急スーパーはくと号「ここが便利」

京阪神~鳥取・倉吉を乗り換えなしで結ぶ

特急スーパーはくと号は、京都・大阪・神戸などと鳥取・倉吉を結ぶJR・智頭急行の特急列車です。

途中の乗り換えはなく全て「直通」で、特急車両の快適な座席で移動することが可能です。

並行する交通手段としては「高速バス」もありますが、スーパーはくと号の停車駅で見ると、高速バスは大阪駅(梅田)・三ノ宮駅など一部からのみ利用可能であり、例えば京都駅・新大阪駅・明石駅からは高速バスの発着がないため、スーパーはくと号のみが直接ご乗車可能です。

高速バスと比べ「早い」

特急スーパーはくと号と並行する公共交通機関としては、京都・大阪・神戸からの高速バス(日本交通)があり、運賃面ではこちらが安く移動出来るようになっています。

一方で、所要時間面では高速道路が利用出来る中でも特急スーパーはくと号の方が早く、大阪駅から鳥取駅までは高速バスは3時間弱程度のところを、2時間30分前後となっています。

スーパーはくと号は、多くの区間で130km/h運転が可能であり、鳥取へ抜ける「智頭急行線」は特に高速運転がしやすいため、高速バスと比べると所要時間が短くなっています。

快適な車内環境

スーパーはくと号で使用される車両は、一般的な特急列車と同様「指定席・グリーン車」があります。自由席は廃止され、現在は全車指定席のため、混雑シーズンもより安心してご利用頂けます。

座席の乗り心地はリニューアルにより更に向上しており、大型キャリーバッグ置き場・モバイル用コンセント・広々としたお手洗いなども設置されているほか、鳥取らしいデザインも魅力となっています。

スーパーはくと号の運行ルート(路線図)

スーパーはくと号のルート(小文字の駅は一部のみ停車)
出典:地理院地図(一部作図の上利用)

特急スーパーはくと号は、JR京都駅・大阪駅・三ノ宮駅などからJR鳥取駅・倉吉駅を結ぶ特急列車で、全区間の距離は293.3kmと長い距離を運行しています。

列車は京都駅~上郡駅・智頭駅~倉吉駅間は「JR線」ですが、途中上郡駅~智頭駅間は第3セクターの「智頭急行線」に乗り入れます。

スーパーはくと号の停車駅一覧

停車する列車乗り換え
(他路線)
キロ程
(京都から)
京都駅1・3・14・16号新幹線
JR琵琶湖・奈良・嵯峨野線
近鉄・地下鉄線
新大阪駅1・3・14・16号新幹線・JRおおさか東線・京都線普通電車など
地下鉄線
39.0km
大阪駅全列車JR環状線・宝塚線・おおさか東線・京都線普通電車など
阪急・阪神・地下鉄線
42.8km
三ノ宮駅全列車阪急・阪神・地下鉄・ポートライナー線73.4km
神戸駅13・15号神戸高速・地下鉄線75.9km
明石駅全列車山陽電鉄線95.3km
西明石駅13・15号新幹線98.7km
加古川駅13・15号JR加古川線115.0km
姫路駅全列車JR播但・姫新・山陽本線
山陽電鉄線
130.7km
上郡駅全列車JR山陽本線165.5km
佐用駅全列車JR姫新線182.7km
大原駅全列車198.7km
智頭駅全列車JR因美線
智頭急行線(普通)
221.6km
郡家駅全列車若桜鉄道線243.2km
鳥取駅全列車JR山陰本線253.5km
倉吉駅1〜5・7・8・10・12〜14号293.3km

スーパーはくと号の運行・停車駅のパターンは、2024年以降京都・新大阪乗り入れが減少している一方、大阪〜鳥取間では1日8往復の運行で、13・15号以外は神戸・西明石・加古川を通過することが特徴です。また、一部列車は鳥取止まりで倉吉には乗り入れません。佐用・大原といった智頭急行線内の比較的利用が少ない主要駅については、全ての列車が停車します。

なお、スーパーはくと号は乗客数が非常に多い駅でも「高槻駅・尼崎駅」には一切停車しません。

スーパーはくと号をご利用の場合で「停車しない駅」からご乗車の場合、新快速・快速などで大阪駅・三ノ宮駅・明石駅・姫路駅などへ移動した上でお乗り継ぎ下さい。

スーパーはくと号の運行本数

京都駅・新大阪駅発着1日2往復
大阪駅〜鳥取駅1日8往復
倉吉駅発着1日5往復

スーパーはくと号は、1日8往復の運行が基本で、大阪駅〜倉吉駅間の列車が最も多いですが、うち一部は京都始発/終点・鳥取始発/終点の運行となっています。2024年以降、京都駅発着の列車が大幅に減り、大阪駅始発/終点がメインとなる運行に変化しています。

スーパーはくと号の所要時間(主な駅から)

佐用駅まで大原駅まで智頭駅まで郡家駅まで鳥取駅まで倉吉駅まで
京都駅から2時間1分2時間13分2時間28分2時間48分2時間58分3時間27分
新大阪駅から1時間36分1時間48分2時間3分2時間23分2時間33分3時間2分
大阪駅から1時間30分1時間42分1時間57分2時間17分2時間27分2時間56分
三ノ宮駅から1時間13分1時間25分1時間40分2時間0分2時間10分2時間39分
明石駅から54分1時間6分1時間21分1時間41分1時間51分2時間20分
姫路駅から28分40分55分1時間15分1時間25分1時間54分
所要時間は最速のケース

所要時間は鳥取に近い兵庫県内からは比較的短く、最も遠い京都からは長くなっています。なお、列車によっては所要時間がこれより長い場合があります。

運賃・料金早見表

京阪神エリアの各駅から、智頭急行線内・鳥取方面の各駅へ特急スーパーはくと号の「指定席」を利用する場合の運賃・料金の合計額は下記の通りです。

発着駅佐用駅大原駅智頭駅郡家駅鳥取駅倉吉駅
京都駅7,140円7,520円7,960円8,290円8,610円9,610円
新大阪駅
大阪駅
6,030円6,410円6,850円7,180円7,520円8,290円
三ノ宮駅4,750円5,130円5,570円6,520円6,850円7,960円
明石駅4,400円4,780円5,220円5,570円6,520円7,180円
姫路駅3,210円3,590円4,030円4,870円5,050円6,520円
指定席料金は智頭線内(上郡~智頭間)は年中同一料金ですが、JR線内は上記の通常期から、最繫忙期は400円増、繁忙期は200円増、閑散期は200円引に変動します。グリーン料金は別途設定されています。

鳥取までの料金で見ると、京都からは8,000円以上ですが、兵庫県内からは5,000~6,000円台となっており、京阪神エリアでも鳥取からの距離に応じかなり金額は異なります。

なお、かつては自由席の設定がありましたが、現在は「全車指定席(指定席・グリーン席のみ)」の列車です。割安な自由席料金での利用は不可能ですので、各種お得なきっぷ類の活用が割安にご利用頂く方法となります。

お得なきっぷは?

京阪神エリアからご利用の場合、かつては「WEB早特」などのお得なきっぷ類が充実していましたが、近年はチケットレスサービスの拡大により、基本的に「紙のきっぷ」でお買い求め頂けるお得なきっぷ類はなくなっています。

2025年現在は、「WEB早特7チケットレス特急券」のご利用で、特急スーパーはくと号を京阪神エリアからお得に乗車可能です。

こちらは、座席数限定・7日前までの購入などの条件がありますが、指定席を利用した場合の通常料金と比べ1,000円前後安くなり、お得な価格となっています。

鳥取まで運賃WEB早特7特急券合計金額
京都駅発5,060円2,470円7,530円
新大阪・大阪駅発3,960円2,470円6,430円
三ノ宮・神戸駅発3,630円2,250円5,880円
倉吉まで運賃WEB早特7特急券合計金額
京都駅発5,830円2,610円8,440円
新大阪・大阪駅発4,730円2,470円7,200円
三ノ宮・神戸駅発4,400円2,470円6,870円

また、通常のチケットレス特急券でスーパーはくと号を利用することも可能です(乗車券は別途必要)。但し、この場合は紙のきっぷと比べわずかに安くなる程度であり、大幅に割安になる訳ではありません。

チケットレスきっぷの発売はJR西日本のインターネット予約サイト「e5489」からのみです(駅の窓口などで直接購入することは出来ません)。なお、購入後の変更や払い戻しはJR西日本が定めた所定のルールに従う形となります。

チケットレスのきっぷは、片道単位での発売で、往復利用の際には行き帰りそれぞれのきっぷをご購入下さい。なお、京阪神から鳥取方面への往復ではなく、鳥取から京阪神エリアへの往復にもご利用頂けます。また、倉吉発着の設定もあります。

鳥取方面からのお得なきっぷについては、この他「東京往復割引きっぷ」もあります。

東京往復割引きっぷ

価格 鳥取~東京都区内 34,160円・倉吉~東京都区内 34,790円
利用列車 特急スーパーはくと号・姫路~東京間の新幹線、または特急スーパーいなば号・サンライズ出雲・瀬戸号B寝台ソロ個室(一人用)
※利用にあたってはあらかじめ座席指定が必要です。
発売期間 通年

新幹線との乗り継ぎは?

東京・名古屋方面から新幹線をご利用の上、スーパーはくと号へお乗り換えの場合、基本は「姫路駅」での乗り換えとなりますが、手前の新大阪・京都駅(スーパーはくと始発駅)での乗り換えも可能です。

広島・九州・四国方面からの場合、「岡山駅」からスーパーはくとではなく特急「スーパーいなば号」にお乗り継ぎ頂くルートが最もスムーズです。

東京・名古屋方面から岡山経由で移動すると運賃・料金が一気に上がりますので、岡山経由(スーパーいなば利用)は西日本エリア各地からのアクセスルートとなります。

姫路駅では「スーパーはくと号~のぞみ号」の乗り継ぎが可能ですが、待ち時間が30分程度とやや長くなる場合があります。

京都・新大阪からスーパーはくと号を利用する場合、料金はわずかに安くなりますが、新幹線の移動距離が減る関係上、姫路経由と比べ所要時間はやや長くなる場合があります。

特急スーパーはくと号の基礎知識【まとめ】

特急スーパーはくと号は、京都駅・大阪駅・三ノ宮駅~鳥取駅・倉吉駅間を結ぶ特急列車で、京阪神から乗り換えなし・直通で、高速バスより早く移動出来る便利なアクセス手段となっています。

運行は1日8往復で、一部の列車は京都始発/終点・鳥取始発/終点です。京都駅発着の列車は2024年以降減っており、大阪始発/終点の列車が多い状況です。大阪駅~鳥取駅間の所要時間は約2時間30分となっています。

運賃・料金は京阪神~鳥取間を指定席で移動する場合6千~9千円台程度です。お得なきっぷとしては「WEB早特7チケットレス特急券」があり、こちらを利用すると1,000円前後程度安くなります。

東京・名古屋方面からの新幹線をご利用の場合は、基本的には「姫路駅」でお乗り換え下さい。