京阪線の「特急」と「快速急行」の違い・共通点とは?

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京阪電車(本線・鴨東線)の「看板列車」としては、「特急電車」が1日を通して運行されています。一方で、2021年のダイヤ改正では、多くの時間帯に特急の運行される間に「快速急行」も運行されるようになっています。

こちらでは、特急・快速急行それぞれの違い・共通点について、なるべく簡単に解説していきます。

掲載情報は2022年時点のものです。なお、こちらのページでは通勤時間帯に運行される「通勤快急」や観光客向けの「快速特急」ではなく、多くの時間帯で運行され本数が多い「特急」・「快速急行」のみを取り扱います。

【停車駅・所要時間】快速急行は3駅多く停車・数分程度長い

京阪特急・快速急行の停車駅・大まかな所要時間

京阪特急と快速急行の最も大きな違いは、「停車駅」です。特急と比べ快速急行は大阪府内で3駅(守口市・寝屋川市・香里園)多く停車します。

停車駅の関係上、所要時間は特急と比べ快速急行は数分だけ長くなりますが、それほど大きな差は生じません。京橋からの場合、どちらにご乗車頂いても京都祇園四条まで40分台で到着します。

大半の電車は「全線(淀屋橋駅~出町柳駅間)」で運行されますが、平日夕方以降など一部の電車は区間を区切っての運行(淀屋橋~樟葉など)となっています。

【運行本数】特急は1時間4本・快速急行は1時間2本(昼間時)

主な時間帯の特急・快速急行の1時間あたりの運行本数(あくまでも目安・平均的な状況)は「京橋駅・祇園四条駅」を基準に見た場合以下の通りです。なお、利用出来る電車は特急・快速急行だけではありませんので、特に枚方市駅からなどの場合、実質的な本数はより多くなっています。

時間帯京橋方面から
平日朝ラッシュ時特急5~6本・快速急行は一部を除き運行なし
(区間急行なども多い)
平日昼間時特急4本・快速急行2本
(15時台以降快速急行の運行がない時間あり)
平日夕ラッシュ時特急5本・快速急行5本程度
(途中から樟葉行き・一部中之島発の列車あり)
時間帯祇園四条方面から
平日朝ラッシュ時特急5本・快速急行はほぼ運行なし
平日昼間時特急4本・快速急行2本
(15時台以降快速急行の運行がない時間あり)
平日夕ラッシュ時特急(+快速特急)5本・快速急行1~2本
(19時台以降快速急行運行なし)
時間帯京橋方面から
土日祝日特急4本・快速急行2本
(朝・夜間の一部時間帯は快速急行運行なし)
時間帯祇園四条方面から
土日祝日特急4本・快速急行2本
(朝・夜間の一部時間帯は快速急行運行なし)

京阪特急・快速急行の運行本数は、時間帯により異なります。

特急はほぼ終日に渡り本数が多いですが、快速急行は平日はラッシュ時などに一部運行されない時間帯があり、運行区間も夕ラッシュ時の樟葉行きは京都方面へは行きません。

昼間時間帯は、淀屋橋~出町柳間の全線で特急4本・快速急行2本が基本です。なお、運転間隔は均等な10分おきではなく2~14分おき程度(駅により異なる)など、変則的なダイヤとなっています。なお、15時台〜など快速急行の運行がない時間帯もあります。

【先着】特急・快速急行ともに淀屋橋・出町柳まで早く着きます

大阪府内で停車駅が多い快速急行ですが、京阪本線・鴨東線内の全線で、後から発車する特急よりも原則として「先着」します(追い抜かれません)。

淀屋橋駅・京橋駅で「先に発車する電車」が「快速急行」であれば、後の特急に乗るよりも先に京都方面の停車駅にも到着します。京都方面から大阪方面へ行く場合も同様です。

ご乗車になる車両へのこだわりがある場合などを除き、基本的に「特急を選んで乗る」必要はありません。

なお、先述の通り夕ラッシュ時の樟葉行き快速急行など、途中駅までしか行かない一部電車については、京都方面へは後から発車する特急のみがご利用可能となります。

【車両】2階建て車両は「特急」のみ・プレミアムカーは一部快速急行にも

プレミアムカー(8000系)
3000系の車内
運行車両・特徴
特急【8000系】座りやすい座席〈クロスシート〉・2階建て車両あり・プレミアムカーあり)
【3000系】座りやすい座席〈クロスシート〉・プレミアムカーあり
【一般通勤車両】一般的な「ロングシート」の電車(特急ではごくわずか)
快速急行【3000系】座りやすい座席〈クロスシート〉・プレミアムカーあり
【一般通勤車両】一般的な「ロングシート」の電車(平日通勤時間帯など)

京阪特急は一部ラッシュ時を除き「特急用車両(座りやすい座席)」・「プレミアムカー(座席指定特別車両)」がご利用頂けます。また、2階建ての特急用車両も多くの電車でご利用頂けます。

快速急行平日昼間時・土日祝日のほぼ終日「特急用車両・プレミアムカー」がご利用頂けますが、平日通勤時間帯は一般車両での運行となる他、特急用車両のうち「2階建て車両」のある車両では運行されません。

ご乗車になる車両の乗り心地などにこだわる場合は、特急用車両で運行される電車をご利用頂くのがおすすめです。特急用車両は乗り心地のよい「クロスシート」の座席となっている他、追加料金400~500円をお支払い頂くことで「座席指定特別車両(JRのグリーン車に近い存在)」である「プレミアムカー」もご利用頂けます。

車両の種類については、京阪電鉄のウェブサイトで公開されている時刻表では、時刻を囲む部分の上部が丸い形になっているものが特急用で、角ばっているものが一般車両を表すため、あらかじめご確認頂くことが可能です。

なお、車両運用の都合上、臨時で使用される車両が変更となる場合もあります。

京阪線「特急・快速急行」の違い・共通点【まとめ】

京阪電車の「特急」と「快速急行」は、快速急行の停車駅が3駅多く、少しだけ所要時間が長いですが、原則として快速急行も含め先に発車する電車が全線で「先着」します。

本数は特急の方が多く、昼間時は1時間に特急4本・快速急行2本が基本です。なお、快速急行は平日ラッシュ時など一部運行されない時間帯、区間運行となる時間帯があります。

車両は、特急は多くが乗り心地のよい特急用車両で運行(通勤時間帯の一部を除く)され、快速急行も昼間時・土日祝日の大半の電車は特急用車両で運行されます。なお、特急用車両には座席指定特別車両である「プレミアムカー」も連結されています。