京阪宇治線とはどんな路線?【運行ダイヤ・駅などの基礎知識・便利な使い方】

各種お役立ち情報

京阪電車の路線のうち、大阪~京都を結ぶ本線と接続する「支線」の一つである「京阪宇治線」

こちらでは、京阪宇治線について利用にあたって知っておきたい基本的な知識・便利なポイントなどを解説していきます。

宇治線は大阪~宇治方面へのアクセスに大変便利な存在であるほか、四条河原町方面など京都の主要地域からのアクセスにも使いやすい路線です。

京阪宇治線の基本

JR線以外で宇治へアクセス可能・駅の場所は異なる

京阪宇治駅

宇治への交通手段としては、最も知名度が高い存在は京都駅から直通する「JR奈良線」がありますが、鉄道(電車)によるアクセス手段としては、この「京阪宇治線」も利用可能となっています。

なお、JR・京阪ともに「宇治駅」がありますが、両者は500m以上離れた場所(宇治川を挟んで東西)にあり、必ずしも「乗り換え」などには適していません。

宇治の主要観光地へ徒歩圏

京阪宇治線をご利用の上、終点の宇治駅で下車すると、平等院(鳳凰堂)・宇治上神社・宇治市源氏物語ミュージアムなど宇治エリアの主要な観光スポットへ「徒歩圏」となっています。

主なスポットアクセスの概要
平等院(鳳凰堂)京阪宇治駅から南に徒歩約5~10分
宇治上神社京阪宇治駅か南東に徒歩約10分前後
宇治市源氏物語ミュージアム京阪宇治駅から東に徒歩約5分前後
宇治神社京阪宇治駅から南東に徒歩約5~10分
興聖寺京阪宇治駅から南東に徒歩約15分前後
宇治橋京阪宇治駅の南側すぐ
お茶と宇治のまち交流館 茶づな京阪宇治駅の北側すぐ

四条河原町・大阪方面からのアクセスに便利

京都駅からの場合はあえて京阪線を使うメリットは小さいですが、四条河原町・祇園・枚方・大阪京橋・淀屋橋方面など京阪本線・鴨東線沿線からの場合、京阪線を使って宇治へ行く方が所要時間・運賃ともに利便性は高く、京阪宇治線の利用は大変便利です。

特に、大阪方面からの場合はJR線を使う場合と比べ、場所によっては半額前後の運賃で移動出来る場合があり、大変割安なアクセス手段となっています。

直通電車はなし・全列車が中書島~宇治の各駅停車

京阪宇治線は、全体でも7.6kmと短い路線で、線内は通過運転に適した設備もなく、全ての電車は「各駅停車(普通)」で運転されます。

また、2022年現在は全ての電車が中書島駅~宇治駅間の「線内のみ」を運行する電車であり、京阪本線・大阪都心・京都都心方面へ直通する電車はありません。

宇治線をご利用の場合は、京阪本線などで中書島駅へアクセスした上で、宇治線の各駅停車にお乗り換え下さい。

路線図・各駅・所要時間について

宇治線の路線図(イメージ)
出典:地理院地図(一部作図の上利用)
駅名乗り換え路線中書島からの所要時間
(概ね標準的な時間)
中書島からの距離
中書島駅京阪本線(京橋・淀屋橋・祇園四条方面)
京都市バス・京阪京都バス各路線
観月橋駅なし2分0.7km
桃山南口駅なし4~5分2.3km
六地蔵駅京都市営地下鉄東西線
JR奈良線
京阪バス各路線
6分3.1km
木幡駅なし8分3.9km
黄檗駅JR奈良線10~11分5.4km
三室戸駅なし13分7.2km
宇治駅京都京阪バス各路線15分7.6km

京阪宇治線は、乗り換え駅の中書島駅を含め全8駅・7.6kmの長さを持つ路線で、全線の所要時間は15分程度と短い路線です。途中六地蔵駅では京都市営地下鉄東西線などと乗り換えが可能で、山科方面~宇治方面の乗り換え地点となっています。

なお、木幡・黄檗駅もJR奈良線の駅と近いですが、一般的な移動ルートを考慮すると、そこであえて乗り換えるようなことは余りないと言えるでしょう。

運行本数(ダイヤ)について

京阪宇治線の運行本数(ダイヤ)は大まかには以下の通りです。全ての電車が中書島駅~宇治間の各駅停車(普通)です。

時間帯運行本数の概要
朝ラッシュ時間帯1時間約6本(平日)・約5本(土日祝)
昼間
早朝・深夜
1時間約4本(約15分間隔)
夕ラッシュ時間帯1時間約5本(平日)・約4本(土日祝)
分単位で見た細かいダイヤについては、上記の本数と若干の違いが見られる場合があります。

基本的には多くの列車が「中書島駅」で「特急淀屋橋行き」にすぐに連絡するダイヤ(淀屋橋方面からの特急も宇治行きにすぐに連絡)となっており、特に大阪方面とを結ぶ乗り継ぎは大変便利です。

なお、2021年のダイヤ改正で昼間は6本→4本と大幅に減便されましたが、現在も約15分おきのダイヤは維持されており、日常的に使う上での利便性は確保されています。

中書島駅での乗り換え方法

大阪方面から宇治線へ

大阪方面からの電車は特急・準急など全てが中書島駅「1番のりば」に到着します。宇治線は階段・エスカレーターを利用し「3番のりば」へ移動してください(早朝の一部電車に限り4番のりば)。

宇治線から京都方面へ

宇治線の電車から京都(祇園四条・出町柳)方面の電車に乗り継ぐ場合、到着したホーム(基本は3番のりば)から階段・エスカレーターを利用し「1番のりば」へ移動してください。

宇治線の電車→大阪淀屋橋行き特急などへは同じホームですぐの乗り継ぎ
京都方面から宇治線へ

京都方面からの電車は特急・準急など全てが中書島駅「2番のりば」に到着します。宇治線は同じホームの向かい側「3番のりば」からの発車ですので、すぐにお乗り換え頂けます(早朝の一部電車に限り4番のりば)

宇治線から大阪方面へ

宇治線の電車から大阪方面への特急などに乗り継ぐ場合、基本的には到着した「3番のりば」と同じホームの向かい側「2番のりば」から発車しますので、そのままお乗り換え頂けます(早朝の一部列車は4番のりば着のため、階段などを利用して乗り換え)。

主要区間の運賃・お得なきっぷについて

京阪本線・鴨東線の主要駅から、宇治線内の各駅への運賃は以下の通りです。京阪電車の場合近距離・中距離よりも長距離で安さが際立つ運賃となっています。

出町柳駅から祇園四条駅から淀屋橋駅から京橋駅から中書島駅から宇治駅から
中書島駅340円280円410円410円280円
観月橋駅380円280円420円410円170円220円
桃山南口駅380円280円420円410円170円220円
六地蔵駅380円280円420円410円220円220円
木幡駅380円320円420円420円220円220円
黄檗駅410円320円420円420円220円170円
三室戸駅410円320円430円420円280円170円
宇治駅410円320円430円420円280円
2023年4月1日からの運賃

宇治線は「大阪方面」から宇治への移動に大変お得です。JR線利用と比べ京阪沿線からは半額以下梅田・難波からも半額近くで移動が可能です。

京阪宇治駅へJR宇治駅へ
大阪駅(梅田)から590円990円
京橋駅から420円1,170円
淀屋橋駅から430円1,180円
難波駅から620円1,230円
2023年4月1日からの運賃
【お得なきっぷ】京阪電車 京都1日観光チケット

価格 大人1,000円(800円)、子供500円(100円)※括弧内の価格は事前のネット購入の場合
発売駅 宇治・中書島・丹波橋・祇園四条・三条・出町柳・石清水八幡宮駅で引き換え・購入可能(発売・引き換え駅以外から利用の場合駅員またはインターホンなどで要確認)
利用区間 宇治線を含む京阪線の京都エリア、石清水八幡宮参道ケーブルが1日乗り放題
・ネットで事前購入の場合予約サイト「アソビュー!」より購入可能(駅で引換が必要)
・京都市内~宇治の往復のみでは「元が取れない」価格設定

【お得なきっぷ】京阪電車 大阪・京都1日観光チケット

価格 大人1,500円(1,200円)、子供750円(150円)※括弧内の価格は事前のネット購入の場合
発売駅 京阪線の主要駅で引き換え・購入可能(京橋・淀屋橋・枚方市・丹波橋・祇園四条など)(発売・引き換え駅以外の駅から利用の場合駅員またはインターホンなどで要確認)
利用区間 宇治線を含む京阪線全線(大津線を除く)が1日乗り放題
・ネットで事前購入の場合予約サイト「アソビュー!」より購入可能(駅で引換が必要)
・大阪~宇治の往復のみでは「元が取れない」価格設定

【京阪宇治線の基本】まとめ

京阪宇治線は中書島駅~宇治駅間を結ぶ京阪電鉄の路線です。

電車は線内のみを走る各駅停車のみで、昼間は1時間4本運行されています。中書島駅では大阪方面とを結ぶ特急とすぐに接続しており、使いやすいダイヤです。

宇治線は大阪方面から宇治へのアクセスに大変便利(お得)で、JR線利用時と比べ半額前後で移動が可能です。また、京都市内の四条河原町・祇園周辺などからのアクセスにも使いやすい存在です。
宇治駅からは平等院をはじめ主要観光スポットへ「徒歩圏」となっています。