こちらのページでは、滋賀県の県庁所在地「大津市」について、その「雪事情(雪の降る・積もる傾向など)」を解説していきます。
大津市は、一般には京阪神寄りの地域としてとらえられていますが、市内が南北に非常に細長く地域によって気候が異なるため、同じ市内でも雪がかなり少ない地域もあれば「豪雪地帯」もあるなど特徴は様々です。
掲載情報は2022年時点のものです。その後の観測状況などにより、データなどが変化していることも考えられますので、その点はご留意下さい。
大津市の地理的特徴と雪
大津市は、上記の地図で見ても分かる通り、全国にある自治体の中でも極端に細長く南北に伸びた市域を持つ自治体となっています。南北の長さは約45kmに及び、これは京都駅~大阪駅・大津駅~彦根駅間くらいの距離にあたります。
市の北端部の地理的条件を見ると、日本海からの距離が30km未満である一方、市の南端部からは日本海まで70km以上あり、むしろ「伊勢湾・大阪湾」の方が近くなっているなど、同じ市内でも日本海側寄り・太平洋、瀬戸内海側寄りの地域に分かれており、その結果気候も大きく異なる特徴が見られます。
「冬型の気圧配置」となる場合、雪雲は日本海から流れ込み、雲は日本海に近い地域ほど掛かりやすいため、市内では北部で雪が多く、南部では雪が少ないという「くっきりとした差」が生じます。
大津市の「降雪・積雪傾向」
大津市内について、雪が少な目の大津駅周辺の市街地を基準とした場合の、各月ごとの大まかな「雪事情」は以下の通りです。
月 | 雪の傾向 |
---|---|
12月 | 降る頻度 少なめ・ほぼ降らない年も一般的・積もる雪はまれ 積雪 積もる場合うっすら~数cm程度が大半 |
1月 | 降る頻度 暖冬時を除き時折雪が降る環境・積もる雪は「複数回・一度もない」ケースなど様々 積雪 積もる場合うっすら~数cm程度が大半・まれに10cm以上の大雪となる場合あり |
2月 | 降る頻度 1月と同様時折雪が降る場合あり・積もる雪は「複数回・一度もない」ケースなど様々 積雪 積もる場合うっすら~数cm程度が大半・まれに10cm以上の大雪となる場合あり |
3月 | 降る頻度 一気に減る・全く降らない年もあり・積もる雪は極めてまれ 積雪 近年の目立った積雪事例なし・過去のケースでも大雪はかなりまれ |
・南北の地域差が極めて大きい
・同じ標高であれば「北側」ほど雪が多い
・市北部(比良山系周辺)は日本海側の気候に近く雪が多い
・市北部は琵琶湖沿岸も含め30cm程度~の積雪が時折見られる
・標高1,000m前後のスキーリゾート「びわ湖バレイ」では1m以上の積雪が一般的に見られる
・人が住む地域では「葛川」方面の雪が最も多い(50cm以上の積雪も一般的)
・JR湖西線沿線では堅田駅を過ぎると積雪の頻度、量が一気に増えていく傾向
・比叡山周辺も標高が高いため積雪は一般的(極端な豪雪地ではない)
・瀬田川周辺(石山・南郷)など市南部は雪の頻度が特に少な目
・「冬型の気圧配置」による雪が大半
・「北北西」から雪雲が流れ込む際に雪が降りやすい
・大雪のケースは冬型の気圧配置の際に生じる「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」の影響が大きい
・「南岸低気圧」による雪の頻度は少ない
・市南部は冬型の気圧配置による雪が少なく、南岸低気圧による雪の比重が相対的にやや増える
大津市の雪事情「その他ポイント・注意点」
