岐阜県の「気候の特徴」とは?【飛騨・美濃の気候差が大きい】

自然・気候

こちらでは、中部地方に位置し、海に面していない内陸県である「岐阜県」の「気候の特徴」を、全体的な状況・各季節ごとの傾向など「基本的な知識」となる部分をまとめて解説していきます。

岐阜県は、平野部も多い「美濃地方」と標高が高い山地が多い「飛騨地方」で気候が大きく異なり、同じ県でも気温や雪の量などにかなりの差が見られます。

岐阜県の気候「全体的特徴」

岐阜地方気象台の雨温図
高山特別地域気象観測所の雨温図
美濃・飛騨の気候差

岐阜県は、北部にあたる飛騨地域は標高が高く気温が低い気候、南部にあたる美濃地域は一部山地・内陸部を除き温暖な太平洋側らしい気候が特徴で、南北の気候差が非常に大きい県です。飛騨地域では冬場に一部で-15℃未満の気温を観測するような場所がある一方、美濃地域の平野部は名古屋などに近い気温で、それほど寒さは目立ちません。

降水量がかなり多い地域も

岐阜県は、県内では名古屋近郊の一部を除き、降水量が多めの傾向「年間平均2000mm」以上の地域も目立ちます。降水量が多い要因は、両白山地や飛騨山脈など標高が高い山地の斜面沿いで雨雲が発達しやすいためで、春~秋にかけての雨量が多くなっています。また、冬場も飛騨地方では雪が比較的多く、場所によってはその影響も降水量の多さに関係しています。

県の南側は「全国随一の猛暑地域」

岐阜県の美濃地域、飛騨地域南部の一部は、日本国内で最も暑い地域の一つとなっています。8月の平均最高気温は岐阜・大垣などでは33℃台、多治見では34℃台と、首都圏・京阪神の猛暑地域と同様かそれ以上の高温となっており、過去には40℃以上の気温を観測した事例も県内で複数回見られます。なお、県内でも飛騨地方の標高が高い場所は、逆に「避暑地」の性質を持つ場合があります。

岐阜県「春の気候」

平均気温(℃)3月4月5月
岐阜9.014.519.4
多治見8.113.718.6
高山3.49.715.6
白川2.58.814.9
平年値(気象庁)
降水量(mm)3月4月5月
岐阜132.4162.4194.6
多治見121.2132.5157.5
高山122.5123.9125.2
白川195.8151.6128.8
平年値(気象庁)
気温

美濃地方で高め、飛騨地方で低め
飛騨地方の3月の平均気温温暖な地域の「真冬並み」以下、-10℃台の冷え込みも
・4月以降は気温が一気に上がるものの、飛騨地方では依然冷え込みやすい場合も
美濃地方では5月以降「30℃前後の暑さ」も見られる

天気・雨・雪

・多くの地域で次第に雨量が増える傾向
・冬場に雪(降水量)が多い飛騨地方の一部では、逆に降水量が減少傾向の場合も
標高が高い山地に近い場所では、早い段階からかなりまとまった雨が降りやすい
3月の段階では飛騨地方の広範囲で「根雪」が残り、新しく雪が降り積もる場合も
・4月まで根雪が残る場所は、標高が高い一部地域に限られる
・美濃地方で春に雪が降るケースは少ない

その他

・内陸部のため、強風の影響を受ける頻度は少ない
・湿度は1年の中では低い時期、乾いた空気に包まれることも多い

岐阜県「夏の気候」

平均気温(℃)6月7月8月
岐阜23.227.028.3
多治見22.526.427.7
高山19.723.524.4
白川19.022.723.6
平年値(気象庁)
降水量(mm)6月7月8月
岐阜223.7270.9169.5
多治見187.5239.7149.6
高山170.4260.9197.9
白川187.1277.1190.5
平年値(気象庁)
気温

美濃地方は暑さが厳しく、飛騨地方は比較的涼しい
・多治見方面など東濃地域の一部最高気温35℃以上の「猛暑日」が特に多い(全国一の水準)
・濃尾平野一帯では真夏に最低気温25℃以上の「熱帯夜」も一般的
・飛騨地方でも高山市街地などは昼間は比較的暑くなりやすい
飛騨地方全域、美濃地方の山沿いでは朝晩比較的気温が下がりやすい
・標高が特に高い地域は「避暑地」となっている場所もあり

天気・雨

1年で最も雨が多い時期
梅雨前線、湿った空気の影響を受けやすく、大雨になるケースも
・標高が高い山地沿いは「山の斜面」に沿って雨雲が発達しやすく、雨量が非常に増えやすい
・郡上市北部、御嶽山周辺などは全国的に見ても雨が特に多い地域
美濃地方を中心に、真夏(8月)はよく晴れる傾向

その他

・風は一般に穏やかな傾向が見られる時期
・8月を中心にまれに「台風」の影響を受ける場合あり
・湿度は比較的高い時期で、海沿いほどではないものの「蒸し暑さ」も感じやすい

岐阜県「秋の気候」

気温(℃)9月10月11月
岐阜24.518.712.5
多治見23.817.511.1
高山20.013.57.1
白川19.413.27.1
平年値(気象庁)
降水量(mm)9月10月11月
岐阜242.7161.687.1
多治見233.7155.183.9
高山225.9155.494.4
白川214.5167.9181.6
平年値(気象庁)
気温

美濃地方は概ね温暖、飛騨地方は気温の低下が早い
9月は残暑が厳しくなりやすく、美濃地方を中心に「猛暑日」や「熱帯夜」を観測するケースも
・山沿いでは朝晩の気温が下がりやすく、早い時期から肌寒さを感じることも
飛騨地方では11月に「氷点下」の最低気温を一般的に観測

天気・雨・雪

多くの地域で後半にかけて降水量が急減する傾向
・前半は秋雨前線や台風の影響で大雨となるケースも
・飛騨地方の「北陸3県」に近い地域は「冬型の気圧配置」が増える11月以降降水量が増加
・美濃地方は晴れる日が比較的多い傾向
飛騨地方では一部を除き10月以降の晴れ間(日照時間)は比較的少ない
・高山地帯(北アルプス・御嶽山など)では10月には「冠雪」する風景が見られる
・人が住む地域でも、飛騨地方の一部で雪が11月中に降る場合あり(高山市街などの積雪はまれ)

その他

9月を中心に台風の影響を受ける場合あり
・台風の影響を受ける場合を除き、風はそれほど強く吹かない傾向
・湿度は多くの地域で次第に低下傾向

岐阜県「冬の気候」

気温(℃)12月1月2月
岐阜7.04.65.4
多治見5.63.24.2
高山1.6-1.2-0.6
白川1.7-1.0-0.8
平年値(気象庁)
降水量(mm)12月1月2月
岐阜74.565.977.5
多治見60.657.169.7
高山104.4101.993.9
白川282.8281.8204.5
平年値(気象庁)
観測地点名年間降雪量
(cm)
年間最深積雪
(cm)
積雪5cm≧
年間平年日数
岐阜34154.0
高山3055557.1
白川972177105.0
気象庁の平年データ(年間の数字)・観測データによる
気温

県内の気温差が特に際立つ季節
・美濃地方の平野部は太平洋側らしい比較的温暖な環境
・美濃地方でも山沿い、東濃方面は冷え込みが厳しい
飛騨地方は多くの地域で東北北部~北海道南部並みの気温
・最も寒い観測地点「六厩」では本州では珍しい-20℃台の観測も

天気・雪

飛騨地方のほぼ全域、美濃地方の一部地域は「豪雪地帯」
・北陸3県に近い地域はかなり雪が多く、1m以上の積雪も一般的
・白川方面など一部を除き「雪が多い地域」でも冬場にある程度「晴れる」傾向
温暖な岐阜市、大垣市なども雪は珍しくない環境
・中津川方面も比較的雪が降りやすく、県内で雪が最も少ないのは多治見方面など
・「冬型の気圧配置」による雪が多く、標高が高い地域ほど「南岸低気圧」による雪も一般的

その他

・冬の季節風が吹くものの、内陸部のため影響を及ぼすような強風はまれ
・その他の地域と同様、冬場は乾燥する傾向