京都と奈良「暑い」のはどちらの都市?

自然科学

世界的な観光都市である一方、それぞれの距離は30km少々しか離れておらず、同じ日に両方の都市を観光することもできる「京都」と「奈良」。

観光する際に気になるのは「天気・気温」ですが、京都と奈良の「夏の暑さ」を見た場合、一体どちらがより暑いのでしょうか?こちらでは、その素朴な疑問について「データ」なども見ながら考えていきたいと思います。

データから見る「京都」と「奈良」の暑さ

京都奈良
7月平均気温27.326.2
8月平均気温28.527.3
京都奈良
7月平均最高気温32.031.3
8月平均最高気温33.733.0
京都奈良
7月平均最低気温23.622.2
8月平均最低気温24.723.0
京都奈良
年間「猛暑日(最高気温35℃以上)」日数の平年値19.46.8
年間「真夏日(最高気温30℃以上)」日数の平年値75.867.4
年間「熱帯夜(最低気温25℃以上)」日数の平年値27.211.7
年間「夏日(最高気温25℃以上)」日数の平年値142.6136.1
いずれも気象庁の平年データによる

京都・奈良の気象庁観測地点の各種データを比較してみると、数字の面では全て「京都」の方がより暑い・多いデータが見られます。

気温では概ね1℃前後の差があり、例えば京都市でちょうど35℃くらいの猛暑日になるケースでは、奈良では猛暑日までは到達しないといった程度の違いはあると言えます。

但し、データには「穴」があり、2017年に奈良地方気象台の移転によって観測する環境が市街地の環境へ変わったため、奈良の気温は「それ以前」と「それ以降」で変化が生じ、大まかに言えば気温上昇の傾向が見られるようになっています。

体感的な差はほぼない

京都と奈良の気温は、データで見ると京都の方がわずかに「より暑い傾向」が見られることに違いありませんが、体感的な暑さは余り変わらないというのもまた事実です。

京都市街地の暑さは全国的に見て「最も暑さが厳しい」と言えるもので、奈良市街地の暑さは、全国的に見て「かなり暑さが厳しい」と言えるもので、結局どちらも暑いことに変わりはありません。

奈良の方が気温が低いから奈良を選ぶ。といったような判断はほとんど意味はありません。京都駅から電車で奈良駅に行って外に出たとたん、涼しくなっているといったことは一切ないので、その点はあらかじめ留意しておく必要があります。

京都か奈良か?よりも「市内のどこか」の方が「暑さ」では重要

京都と奈良の暑さは、市街地で見た場合体感的・実質的な意味ではその差は大きくありません。

暑さ・涼しさで捉える場合、「京都か奈良か」という尺度ではなく、「京都市内・奈良市内のどの地域か」を考える方が、その気温差は大きくなります。

例えば、比叡山頂と京都市街地にはかなりの(5℃以上の場合も多い)気温差がありますし、奈良市内でも名阪国道でアクセスが可能な都祁地域などは、奈良市街地と比べ昼間でも3℃程度の気温差があり、涼しい地域となっています。

また、それほど大きな気温差ではないとしても、山に近い場所・密集した市街地ではない場所へ行くだけでも、朝晩はしのぎやすい気温まで下がる(熱帯夜がほぼない)地域も両市内には多いと言えます。

京都市・奈良市は「避暑」というテーマからはかけ離れた地域であることに違いはありませんが、暑さを少しでもしのぎたいのであれば、市街地周辺以外の地域も含め、観光のルートに組み込んでみることや、時間帯をずらして比較的気温が低い朝・夜間などに動くスケジュールを組んでみる。といった工夫で対応することになります。