近鉄「特急料金」の基礎知識

基礎知識・お役立ち情報

奈良県や三重県を中心に、大阪・京都・名古屋へ広大な路線網を広げる近鉄電車(近畿日本鉄道)。

近鉄と言えば、私鉄の中で最も「特急列車」が多く走っている鉄道会社として知られますが、こちらではその「近鉄特急」について、「特急料金」というテーマから、利用する上での基本的な知識をなるべく簡単に解説していきます。

近鉄特急は、時に割高感があると言われることもありますが、特急の利便性は高く料金を払ってでも乗るメリットは大変大きいほか、お得なきっぷの活用などによって、通常の料金よりもずいぶん安く利用できる場合もあります。

特急料金はいくら?

一般の特急料金

近鉄特急の料金について、通常支払うことになる一般的な特急料金は下記のとおりです。

キロ程特急料金区間の一例
1~40km520円京都~近鉄奈良
大阪難波~近鉄奈良
大阪阿部野橋~橿原神宮前
41~80km920円京都~橿原神宮前
近鉄名古屋~津
81~140km1,360円大阪難波~松阪・伊勢市・宇治山田
141~180km1,640円大阪難波~鳥羽・賢島
181km以上1,930円大阪難波~近鉄名古屋
京都~賢島
南大阪・吉野線内相互利用520円距離に関わらず均一

ご利用にあたっては、ご乗車頂く区間の「運賃」と「特急料金」を合わせた額をお支払い頂く形になります。

特急料金は基本的に40~60km刻みで計算され、JR線の特急料金と同様に計算上、ある区間から急に金額が上がったり、下がったりすることがあります。

運賃との比較では、特急料金と運賃がどちらも同じくらいの金額、特急料金の方が高い金額・安い金額となる場合、いずれのケースも見られます。なお、運賃は2023年3月に2割弱の値上げが行われますが、特急料金に変更はないため、値上げ前と比べると「運賃の方が特急料金よりも安い」区間は大幅に減ることになります。

例外的な料金制度となっているのは近鉄南大阪線・吉野線内をまたいで41km以上利用するケースであり、こちらの場合は大阪阿部野橋~吉野など、41km以上の距離を持つ区間であっても、特急料金は520円均一と他の路線と比べお安くご利用頂けます。

特別車両料金(名阪特急「ひのとり」の料金など)

キロ程「しまかぜ」
特別車両料金
「アーバンライナー」
「伊勢志摩ライナー」
「さくらライナー」
「あおによし」
「青の交響曲」
特別車両料金
「ひのとり」プレミアム車両
特別車両料金
「ひのとり」レギュラー車両
特別車両料金
1~40km740円210円300円100円
41~80km740円210円400円100円
81~140km840円320円600円200円
141~180km1,050円420円800円200円
181km以上1,160円520円900円200円

近鉄特急については、一部の特急列車については通常の特急座席よりも更にグレードの高い座席があり、通常の特急料金にプラスして「特別車両料金」が必要な場合があります。また、「ひのとり(名阪特急)」・「しまかぜ(観光特急)」・「青の交響曲(観光特急)」については、全席がハイグレードな座席であり、こちらは利用にあたっては必ず「特別車両料金」が必要となります。

特別車両料金については、特急よりも更に割高なイメージを持たれるかもしれませんが、例えばJR線のグリーン車」と比較すると、基本的にリーズナブルな料金水準となっています。

とりわけ「ひのとり」については、JRのグリーン車を上回るようなグレードの座席に、グリーン車よりも安い料金で乗車頂けるため、利用するメリット・付加価値がかなり高い列車と言えるでしょう。

なお、しまかぜの「個室」を利用する場合は個室料金が1,050円必要です。

お得に特急を利用するには?

近鉄特急チケットレス会員になる

ポイント還元率10パーセント
(キャンペーンなどで更に割り増しの場合あり)
条件・近鉄特急チケットレス会員に加入
・ネットからの予約をした場合
支払い方法・クレジットカード
・積立金カード
・特急netポイント交換

近鉄特急を「いつでも」お安く利用したい場合、近鉄特急のインターネット予約・発売サービスを利用し、その「会員」になることで、特急を使うたびに10%のポイント還元を受けることが可能です。

特急料金520円の区間であれば52円分のポイント、特急料金1,930円の区間であれば193円分のポイントが付与されるため、頻繁に特急を使う場合であれば、1か月に1回以上「ポイント」で支払うことが出来るような場合もあり、お得度合いは高いサービスです。

お得なきっぷを利用する(一部のみ)

名阪ビジネス回数きっぷ14回分の乗車券セット=24,100円
※特急料金が別途必要
まわりゃんせ
デジタルまわりゃんせ
9,900円(特急券あり)
伊勢・鳥羽・志摩エリアの観光に大変便利なきっぷ
各地からの特急往復+伊勢・鳥羽・志摩エリア乗り放題+観光施設入場券などがセット
伊勢神宮参拝きっぷ
伊勢神宮参拝デジタルきっぷ
6,800円(関西発)
伊勢神宮参拝と周辺の移動に便利なきっぷ
各地からの特急往復+伊勢神宮周辺乗り放題きっぷなどがセット
その他伊勢志摩レンタカークーポン付ききっぷ
伊勢志摩レンタカークーポン付きデジタルきっぷ
志摩スペイン村 パルケエスパーニャ・フリーきっぷ
など

近鉄特急を利用する場合、利用する区間やご旅行のスケジュールによっては、便利でお得なきっぷが発売されており、そちらを利用することでお安く移動できる場合があります。

とりわけ伊勢・鳥羽・志摩方面へは特急で往復+現地乗り放題などがセットになったお得なきっぷが充実しており、観光で訪れる場合にはこちらを使うとお得に移動できるようになっています。

但し、特急をただ利用するだけの「回数券」などは、通常運賃の部分が割安になる「名阪ビジネス回数券」を除き設定はなく、基本的にインターネット予約サービスのポイント付与が基本となります。

どうして「特急料金」が掛かるの?

一般に「私鉄」というと、例えば京阪・阪急・京急などのように、「特急」と名乗る列車であっても、特急料金が不要(無料特急)のイメージが強い場合があります。

一方で、近鉄の場合は例外なく「特急」には「特急料金」が必要で、人によっては「高い」という印象を持たれる場合があるようです。

近鉄が伝統的に特急を重視し、特急料金を大きな収益の柱としてきた理由は、一般論としては以下のような要因が考えられます。

  • 短い都市間だけではなく、地方をまたぐような路線網を持っている(JRに近い)
  • 特急料金に見合うだけのサービス、グレードを提供している
  • 地方ローカル線区が多く、特急に付加価値を付けることで収益性を高めている

近鉄特急は、一般の列車と比べ明らかにグレードが高く、運行上も最優先されたダイヤとなっており、移動距離の観点からも使い勝手の良い存在ですので、特急料金を払って乗る意義は大きいものです。

ポイント・まとめ

近鉄特急の料金は、距離ごとに決まっており、「運賃+特急料金」を支払います。
仕組みはJRの特急料金にも比較的似ています。

一部の列車や車両などには「特別車両料金」が別途掛かる場合があり、特急料金に追加して支払う形になります。

お得に特急を使いたい場合、インターネット予約で「ポイント」を貯めるのが最も一般的です。また、利用するエリアによっては「お得なきっぷ」の活用が便利な場合もあります。

近鉄特急は一般列車と比べグレード・サービス・ダイヤを大きく高めているため、料金を払って乗るメリット・意義は大きいものです。