阪和自動車道(紀勢自動車道)の「雪」事情とは?【頻度は少ない】

基礎知識・お役立ち情報

近畿地方の南部へ移動する上での交通の大動脈としては、JR紀勢本線(きのくに線)も重要ですが、高速道路である「阪和自動車道(紀勢自動車道)」が欠かせない存在となっています。

こちらは関西でも特に温暖な地域へ移動するルートということで、物流その他のみならず、行楽・レジャーでの移動も多い道路として知られています。

当記事では、「(和歌山方面の)温暖なイメージ」と一見すると関係がないように感じられる「阪和自動車道(紀勢自動車道)」と「雪」というテーマについて、積雪の頻度や積もる条件などを解説していきたいと思います。

なお、この記事では「一般的な傾向」を解説するもので、阪和自動車道(紀勢自動車道)における「特定の日・期間」の「雪の状況」を予測するものではありません。実際にご利用になる上での気象状況は、あくまでも気象庁などが発表する天気予報などを参考にして下さい。

※阪和自動車道の途中区間に挟まれている「湯浅御坊道路」については、実質的な取り扱いは阪和道の一部ですので、本記事でも同様のものとして取り扱います。

通常雪は少ない路線

近畿の「南国」である和歌山県方面への移動に用いられる「阪和自動車道(紀勢自動車道)」。一見すると雪とは無関係に見えますが、「雪事情」はどうなっているのでしょうか。

まずは、基本的な状況を確認しておきましょう。

1.阪和自動車道(紀勢自動車道)は「雪」の影響という意味では、確かに近畿地方の中では「影響を受けにくい」高速道路路線にあたります。特に「紀勢自動車道」区間での積雪は極めてまれです。

2.但し、「影響を受けにくい」ということは、どの年でも「全く(一切)積もらない」という意味ではありません。

3.また、積雪となる可能性・頻度は、阪和自動車道(紀勢自動車道)の中でも区間ごとに状況は異なります。

要は、雪の可能性は低い地域であっても、まれに積もる場合はある。ということになります。

雪が積もる頻度は?

雪が少ない阪和自動車道(紀勢自動車道)一帯ですが、雪が積もる場合、その頻度はどのくらいなのでしょうか。

阪和自動車道(紀勢自動車道)一帯で「積雪」となる頻度は、全体のどこかで積雪となる可能性で見ると、概ね年間1回程度あるかないか。という水準です。

より厳密に言えば、2020年のように全く積もらない年もありますが、2011・2014年のように複数回積雪となった年もあるなど、状況は年によって差があります。

阪和自動車道(紀勢自動車道)は、温暖な地域へ移動するイメージ通り、雪は確かに多くありません。

但し、積雪となることは「ない」訳ではなく、2010年以降で見た場合でも、「積雪」をどう定義するか(道路が白くなっている状況なのか、路肩などがやや白くなりはじめる水準なのか)にもよりますが、10年少々の間に、阪和自動車道~紀勢自動車道区間の「どこか」で概ね10回程度は雪が積もっています。

舞鶴自動車道・北陸自動車道のように、寒い年は「雪が当たり前」である路線と比べれば極めて雪の頻度は少ないですが、平均年1回程度は雪が積もっている以上、「運が悪ければ」積雪状態に遭遇する可能性はありますので、「雪とは無縁」な訳ではありません。

なお、ノーマルタイヤの車両がかなり多いという地理的な特性上、少し雪が積もれば「通行止め」となる場合が目立ちます。

2019年1月26日積雪により通行止め(泉南IC~和歌山IC間が対象)
2017年1月23・24日積雪により通行止め(和歌山IC以南が対象)
2016年1月24・25日積雪により通行止め(泉南IC以南が対象)
2014年2月14日積雪により通行止め(松原~御坊周辺の広範囲が対象)
2014年2月8日積雪により通行止め(岸和田和泉~有田間が対象)
近年の阪和自動車道における「雪による通行止め」

積雪量は、状況により差がありますが、余り多く積もることはありません。大半のケースですぐに解けるか除雪可能な状況で、丸1日以上通行止めになるようなケースは数年に1回程度と少な目です。

積雪となりやすい「区間」は?

阪和自動車道・紀勢自動車道の区間(地理院タイルから一部作図)

阪和自動車道(紀勢自動車道)は、大阪府松原市から和歌山県すさみ町までの約160kmの区間に渡って伸びる高速道路です。雪はどこでも同じように降る訳ではありませんので、その傾向も地域ごとに考える必要があります。

阪和自動車道(紀勢自動車道)で積雪となる場合、同じ日に「全区間」で積もるケースはほぼありません。

積雪の可能性が最も高い区間は。「岸和田市内~和歌山市内(岸和田SA付近~和歌山JCT付近)」にかけての「和泉山脈周辺」となります。

和歌山以南・大阪府の平野部では雪が少な目で、特に紀勢自動車道区間では雪の頻度はかなり少なくなります。

阪和自動車道の北側の起点である松原市・堺市付近や、和歌山市より南側の区間で「毎年積もる」ことは統計データ上考えにくく、積もっても数年に1回程度の頻度と言えます。

一方で、和泉山脈沿いの地域は気温が低くなりやすい条件で、かつ大阪湾で湧いた雪雲が流れ込む場合があるため、結果として最も雪の可能性が高くなります。

「最も高い」といっても、それでも1年に1度あるかないか。という頻度ですので、多くはありませんが、「阪和道一帯の雪」を考える場合、まず注意が必要なのはこの「和泉山脈周辺」の区間となります。

天気予報が「晴れ・曇り・雨」でも「積雪」のケースがある?

阪和自動車道は、大阪府の南部を比較的山に近い地域を沿って走り、和泉山脈を越えて和歌山県に向かいます。

阪和自動車道周辺で積もる要因は、やや専門的な用語を使うと「強い冬型の気圧配置」または太平洋沿いを通る「南岸低気圧」によるもので、いずれも頻度は少ないながらも、冬型の気圧配置(いわゆる「寒波」)で積もる頻度の方がやや多くなっています。

和泉山脈周辺の天気は、大阪の天気予報で予報されている「大阪市」の天気とは条件が異なる場合があり、特に「強い冬型の気圧配置」となった際に、大阪湾周辺で湧いた雪雲が北西方向などから流れ込み、和泉山脈周辺だけで雪が降るケースが「まれ」に見られます。また、「南岸低気圧」の場合でも和泉山脈周辺だけ雪になる場合があり、大阪で「雨予報」となっていても積雪となる場合がやはり「まれ」に見られます。

阪和自動車道の区間でも、特に岸和田・貝塚・熊取・泉佐野・泉南・阪南市・和歌山市周辺の山沿いを通る場合、「雪予報(雪マーク)」でなくても強い寒波がやって来ている場合「山沿いで雪」の「雨予報」雨マークの「雨か雪」予報が出ている場合には、念のため道路状況をご確認の上通行することをおすすめします。

まとめ

阪和自動車道(紀勢自動車道)では雪が積もることはかなり少ない状況ですが、平均年1回「あるかないか」といった頻度(厳密には「全く積もらない年・複数回積もる年」もあり)で積雪となる場合があります。

積雪量はそれほど多くありませんが、ノーマルタイヤの車が多い地域事情があるため、積雪時は「通行止め」になる場合が大半です。
但し、積雪となる区間は一部の場合が多く、全線通行止めのケースはほぼありません。

積雪の可能性が最も高い区間は、岸和田市内~和歌山市内(岸和田SA付近~和歌山JCT付近)の「和泉山脈」沿いの山間部となっており、大阪や和歌山の予報が「晴れ」や「雨」でも積雪となったケースがあります。但し、あくまでも「雪が少ない」地域ですので、積もる頻度はかなり少なくなっています。