関西で一番寒い所はどこ?

基礎知識・お役立ち情報

関西の冬の気候でよくある「疑問」としては、寒い場所はどこ?というものがあります。こちらでは関西で一番寒い場所について、県庁所在地・都市部・人の住む場所・条件なしで一番寒い場所といった様々な切り口から考えていきたいと思います。

なお、寒い場所については「観測データ」が必ずしも揃っていない点があるため、あくまでも総合的な判断に基づく見解である点はご了承下さい。

一番寒い県庁所在地は?

地点最も寒い1月の平均気温(平年)
大阪6.2度
神戸6.2度
京都4.8度
奈良4.2度
大津4.1度
和歌山6.2度

上記の通り、関西の県庁所在地で一番寒い場所は、現在の平年気温のデータでは「奈良市」と「大津市」がほぼ同等の寒さとなっています。大阪や神戸と比べると、大津や奈良は2度程度低い気温であることがわかります。

過去の最低気温をより詳しく見て行くと、奈良市が朝晩には特に冷え込みやすい傾向があるデータも確認出来ますが、2017年に市街地から少し離れた小高い丘の上にあった気象台を移転して以降は、予想以上にヒートアイランド現象などの影響を受けやすいようで、盆地の割には厳しい冷え込みが余り見られなくなりました。なお、大津の観測地点は琵琶湖に近い場所で周囲には住宅も多く、特段気温が低くなりやすい場所ではありません。

そのため、市街地の気温で見た場合、朝晩の気温も含め現在は大津と奈良のどちらが寒いのかはなかなか判断が難しいところです。

都市部(市街地)で一番寒い場所は?

県庁所在地ベースでは、奈良や大津が寒い場所となっていますが、自治体に関わらず関西の都市部(市街地)で一番寒い場所はどこなのでしょうか。

結論から言えば、本サイトの解釈・見解としては以下の通りとなります。

最も寒い都市部神戸市北区(鈴蘭台など北神地域ではない本区の側)
奈良県宇陀市(ベッドタウンだが都市部はか微妙)
かなり寒い都市部兵庫県三田市・神戸市北区の北神地域
三重県名張市(近畿地方とは扱われない場合も)
しっかり寒い都市部京都府京田辺市をはじめとする山城地域一帯
京都市北区の山に近いエリア
滋賀県大津市・草津市・守山市・栗東市など
奈良市をはじめ奈良盆地各エリア
兵庫県川西市北部・西宮市北部・猪名川町
大阪府河内長野市
和歌山県橋本市(ベッドタウンだが都市部はか微妙)

一般的な都市部・市街地にあてはまる地域で一番寒い場所としては神戸市北区一帯、特に鈴蘭台~有馬温泉周辺エリア(北神地域ではない南側のエリア)が一番寒い場所と言えるのではないか。と判断しています。

神戸市北区というと、鈴蘭台・谷上をはじめ神戸電鉄・北神急行沿線の標高の高い地域・山沿いにびっしりと住宅や団地が立ち並ぶ地域で、ざっくりいうと「山の中に市街地がある」国内でもかなり異色の地域です。

しばしば寒いと言われる「三田市」は、確かに朝の最低気温は氷点下5度以下になることも多く、気象庁が観測している場所としては一番寒い地域と言えますが、神戸市北区は三田よりも更に100~200メートルほど標高が高い上、山に囲まれた場所が多く、気温が下がる絶好の環境が整っています。

実際に気温を計測してみると、温暖な気候で知られる神戸都心の三宮とは朝晩「8度」くらいの気温差が生じることもあり、わかりやすく言えば「関西と東北」くらいの気候の違いが見られます。また、標高が高いので昼間の気温も冬場が5度を越えない場合も目立つなど、明らかに寒い地域となっています。

神戸市北区では公式的な気象観測は行われておらずデータに基づく断定はできませんが、地理的条件や実際の気候、冬の雪の頻度などを総合的に考慮した場合、関西に「神戸市北区」よりも寒い「都市部・市街地」は存在しないと言い切ってもよいと思われます。

なお、神戸市北区に次ぐ寒い地域(都市部)は「三田市街地」があり、その他には三田よりはずいぶん冷え込みはましですが、やはり大津(大石方面は三田並みの寒さ)・草津・守山・栗東や奈良盆地周辺が比較的寒冷な地域と言えるでしょう。

また、京都府の山城地域や京都市内でも岩倉方面などの山に近い北区の市街地、大阪の河内長野市や兵庫の川西市・西宮市北部や猪名川町周辺、和歌山県の橋本市(林間田園都市周辺)など、内陸部であったり山に近い市街地・住宅地を有する地域もかなり冷え込みやすい地域となっています。

この他、都市部であるかどうか。という判断は迷いますが、近鉄大阪線沿線の内陸部はかなり寒冷な地域となっています。都市部=大阪の通勤圏として見ると奈良県の宇陀市(榛原駅周辺のベッドタウン)は三田以上の寒さですし、近畿地方としての区分ではないかもしれませんが、宇陀市に近い三重県名張市(大阪のベッドタウン・通勤圏)も相当な冷え込みを見せます。

人の住む場所で一番寒い場所は?

都市部・市街地という条件を外して「人が住む場所」で一番寒い場所。はどこでしょうか。

これは、簡単に言えば「標高が高い場所」ほど寒い傾向がありますので、関西で人が住む場所としては最も標高が高い(標高約850メートル)奈良県天川村の「洞川温泉」地域、次いで「高野山」エリア(標高約800メートル)などは、最も寒い地域と言えるでしょう。洞川では気象観測は臨時の積雪観測でしか行われていませんが、気象庁の解析データなどを参考にすると、氷点下10度以下に冷え込むことも十分にありうる環境で、昼間も最高気温0度を下回る真冬日が寒い時期にはかなり頻繁に見られるため、名実ともに「関西で一番寒い人が住む場所」と言って差し支えないと思われます。

また、寒気が強まりやすい日本海側では、ハチ高原スキー場に近い養父市別宮集落なども、天川村に匹敵する寒冷地であると推定されます。

近畿地方の過去最低の気温データを見ていくと、ほとんど全てが最も標高が高い「アメダス」である高野山で観測されたものとなっています。

観測地点観測気温観測日
高野山アメダス-13.3度2012年2月19日
高野山アメダス-12.8度2017年1月26日
高野山アメダス-12.6度2011年2月16日
2018年2月9日
高野山アメダス-12.4度1993年2月3日
信楽アメダス-12.0度1999年2月5日
高野山アメダス-12.0度2006年1月8日

この他にも「寒い場所」はいくらでもあり、代表的な寒冷地としては「大和高原(奈良市都祁)」・「信楽周辺」などがありますし、山沿いで標高が300メートル以上あるような場所は、冬には氷点下5度以下の冷え込みになることは「南部」も含め珍しくありません。

単純に「一番寒い場所」は?

都市部であるとか、市街地であるとか、人が住んでいるとかいった「一般的な条件」抜きで、単に「寒いだけ」で考えた場合、当然ながら一番寒いと推定される場所は「とにかく標高が高い山の上」となります。

関西の場合、標高が一番高いのは奈良県南部の大峰山脈一帯で、標高2000メートル弱の山々が見られ、単純な標高ベースでは一番寒いと考えることが可能です。また、兵庫県最高峰の「氷ノ山」が寒気の強さ(より北より)という観点からはやはり一番寒い場所とも言えるかもしれません。

山の上の観測データとしては、唯一残されているものはかつて観測されていた滋賀県伊吹山山頂(標高約1400メートル弱)のものがあり、冬の平均気温は北海道並みのマイナス5度程度となっています。大峰山脈や氷ノ山の気温は、標高と気温などを当てはめて計算すると、恐らくこれより少なくとも1~3度程度は低いと推定され、北海道で例えれば札幌よりは極寒の旭川の気温に近いことが推測されます。

もっとも、真冬の山に立ち入る人はごく一部の登山家を除き存在しませんので、実質的に「旭川並みの寒さ」を近畿・関西エリアで体感する人はほぼいません。

関西の「寒い場所」といっても、設定する条件によってその程度は全く異なりますので、どこかへ行く場合も「六甲山は神戸だから寒くない」とか「高野山は近畿南部だから寒くない」とか「氷ノ山は近畿だから北海道より寒くない」などと決めつけない方が、色々と無難と言える訳なのです。