京都市バスの「遅れ」はどんな感じ?

関西・京阪神

京都の市バスというと、一般に観光客が多く利用することでよく混雑する・よく遅れるという評判が広がっています。

こちらの記事では、「混雑」について解説した記事に次いで、「遅れ」に関する一般的な状況についてコロナ禍の前(2019年以前の「かつての日常」)の時代、また2020年春以降のコロナ禍に見舞われてからの状況の両方を見ながら解説していきます。

コロナ禍で状況が変わっています

京都市バスの混雑や遅れの発生については、観光都市としての京都の宿命とも言えるもので、一部の時間帯や一部の路線に多数の観光客が殺到することでバスの乗降に時間が掛かったり、またはバスの乗客数に関わらずマイカーによる交通渋滞に巻き込まれたりすることで遅れがどんどん広がる悪循環がありました。

しかし、2020年のコロナ禍に見舞われてからは、インバウンドに伴う観光利用も事実上ゼロになり、国内観光客もかつてと比べると大幅に減ったことで、基本的に「かつての日常」のように毎日のように「観光」が原因として起きる極端な遅延は見られにくくなっています。

コロナ禍でも、2020年の9月の連休や11月の土日祝日、2021年3月の一部土日祝日などは国内観光客が多くなりバスも混雑し、マイカーで京都を訪れる人も増えたため「かつての日常」とほぼ同じ状況になったこともありますが、「頻度」で見ると明らかに極端な遅延は減っている印象を受けます。

路線バスは公道を走る以上、マイカーの動きなどにも左右されますし、市民の日常的な移動はそこまで減ってはいませんので、コロナ禍で完全に遅延ゼロになった訳ではありませんが、「悪名高い」ほどに言われていた「観光客の殺到による市バスの遅れ」は少なくとも「普通の日」であれば余り目立たなくなりつつあることは確かと言えるでしょう。

どこでもいつでも遅れる訳ではありません

一部のブログ記事などでは、京都市バス=遅れるから乗らないほうがよい。というような過度にバスを否定するような説明がなされている事例も見られます。

これについては、後述するように「一部の観光シーズンの一部の路線」では確かにそうなのですが、何も京都市営バスの全ての路線・全ての便がいつも遅れているという訳ではありません。

特に京都市内の場合、比較的人口が多い市内北部は、それより北側に都市がない(日本海側までほぼ何もない)こともあり「通過交通」が少なく、そもそも一部の観光地周辺などを除き、渋滞がほぼ起きないエリア(北大路より北側・北山周辺その他)もあり、そういった地域の生活路線は観光地を走る路線とは訳が異なり、少なくともその地域内で遅れが生じることは多くありません(中心部から乗り入れる路線の場合、遅れが時に波及することはありえます)。

また、北の地域でなくても洛西方面などはベッドタウンとなっており、桂駅周辺は道路渋滞が生じることもあるかもしれませんが、やはり観光地とは全く異なる状況です。

中心市街地を通るバスでも、例えば9号系統が通る堀川通りや206号・6号系統などが通る千本通り沿いなど、観光客というよりは「市民の利用」が目立つ路線の場合、渋滞で遅れる場所は京都駅周辺に集中しているなど、遅れたとしても「路線の大半の区間」では比較的スムーズに走る場合も多くなっています。

確かに遅れやすい路線や遅れやすい場所がある一方で、何も市バスであればどこであっても、いつでも遅れが発生する条件である。という訳ではありませんので、明らかに観光客で埋め尽くされているような日程を除き、京都市バスの利用をあえて避けるような必要はありません。むしろバスを上手に活用することで、京都をスムーズに巡ることが可能です。

遅延が発生しやすい「時期」は?

大まかにいえば、交通量と乗客の両方が急増する春や秋の観光シーズン(土日祝日)は一般に遅れが起きやすい環境です。但し、コロナ禍で京都を訪れる人が減っていることから、かつてのような頻繁な・大幅な遅れは目立たなくなりつつあります。
なお、コロナ禍までは年間を通しての土日祝日・場合によっては平日でも遅延が常態化している場合がありました。

時間帯としては、昼前から夕方にかけての時間帯に遅れが発生しやすく、例えば午前の比較的早い時間帯(朝9時台)などであれば、観光客が多い日でもそれほど遅れることはないでしょう。また、特別な行事や交通アクシデントでもない限り、夜間や早朝に遅れが発生することはほぼありません。
市民の通勤ラッシュ時間帯についても、朝ラッシュ時についてはむしろ観光客が多い時間帯よりも運行がスムーズになる傾向があるといえます。

遅延が発生しやすい「場所」は?

京都市バスの「遅れ」は、実際のところ「どこでも」という訳ではなく、市内のごく一部エリアにその原因が集中しています。

エリア主な遅延要因・状況
京都駅周辺◇主に観光シーズンのマイカー・タクシー・バスの集中による渋滞
◇京都駅以外はスイスイと走る場合も、駅前だけ遅れに巻き込まれるケースも目立つ
◇駅周辺の堀川通り南側・国道1号線にかけての渋滞が目立つ
◇ごくまれに選挙演説などが渋滞の引き金になることも
東大路通り沿い(清水寺・祇園周辺)◇観光シーズンにおけるマイカーなどによる交通渋滞
◇観光客の利用集中による乗降時間拡大による遅れの波及
四条通り沿い(四条河原町~四条烏丸周辺)◇道路キャパシティに対する交通量の過度な集中
河原町通り沿い(京都市役所前~河原町塩小路周辺)◇観光シーズンにおけるマイカーなどによる交通渋滞
五条通り・国道9号線沿い◇元々交通量が非常に多く、観光シーズンや土日祝日には渋滞が起きやすい
◇但し、路線としては生活路線が主で、観光客に影響を及ぼすケースは少ない

非常に大まかにいえば、遅延が起きやすいエリアは上記のエリア・区間であり、上述した「遅れやすい時期」にこれらエリアで遅れが発生する傾向があります。

もちろん、これ以外にも一部シーズンや市民の移動によって渋滞が起きることはありますし、高雄方面など山間部でも観光客の集中で一部の時期のみ渋滞が起きたりすることがあります。

京都市バスは、必ずしも「いつでも」遅れるという訳ではなく、遅れやすい時期や時間帯というものがあります。

遅延が発生しやすい「路線」は?

京都市バスの「遅れやすい路線」は、観光客の状況やマイカーによる渋滞の発生状況などによりその傾向や頻度は異なりますが、非常に大まかにまとめれば以下のようになります(これ以外にも遅延が発生する路線はありますし、逆にこれらの路線でも状況次第ではスイスイ走ることもあります)。

なお、コロナ禍によってとりわけ「急行系統(観光客向け)」は利用が減っており、そもそも観光客数全体も減っていることから、先述した通り2021年現在「極端な遅延」は減っています。

下記の内容は「コロナ禍前の『かつての日常』」の状況も加味した総合的な見解ですので、下記の系統だから「必ず遅れる」という訳ではありません。

系統主な遅延要因
急行100号系統※コロナ禍で混雑しない場合が特に増えています
◇清水寺・祇園・銀閣寺方面への観光客集中
◇東大路通りのマイカーによる交通渋滞
206号系統(東大路通方面)◇清水寺・祇園・銀閣寺方面への観光客集中
◇東大路通りのマイカーによる交通渋滞
◇加えて京都大学関係など市民の利用も多め
5号系統◇京都駅・四条河原町周辺の交通渋滞
◇長距離かつ岡崎など観光地も多く通ることで遅れが重なりやすい
急行101号系統※コロナ禍で混雑しない場合が特に増えています
◇二条城・北野天満宮・金閣寺方面への観光客集中
205号系統◇河原町通(四条河原町~京都駅)の交通渋滞
◇金閣寺方面への観光客集中と市民利用の多さ
28号系統◇京都駅や嵐山周辺の渋滞
◇終点「大覚寺」バス停での折り返し時点で遅れが取り戻せないケース

まとめ

京都の市バスは一般に「よく遅れる」と言われることが多く、実際にコロナ禍までの時代(2019年まで)は、観光客の利用が殺到する系統や一部の渋滞が多い区間を中心に、極端な遅延が生じることもありましたが、市全体として見ると、必ずしも「いつでも・どこでも」遅れやすいという訳ではありません。

コロナ禍に入ってからは、観光客の利用や京都を訪れる交通量そのものも減ったこともあり、かつてのような遅れが見られる頻度は明らかに減っています。

遅延が発生する場合、多くは春や秋を中心とした観光シーズン(土日祝日)の昼前~夕方の時間帯に発生する場合が目立ちます。また、遅れやすい場所・路線としては京都駅前・東大路通り・四条通り・河原町通りなどを経由する系統が挙げられます。