奈良は自転車で走りやすい街なのか?

基礎知識・お役立ち情報

奈良観光に訪れる方の移動手段については、徒歩・バス・電車・マイカー等様々なものがありますが、レンタサイクル・シェアサイクルを利用して「自転車」で移動する方もいらっしゃいます。

本ページでは、奈良のまちについて、「自転車」での「走りやすさ・使いやすさ」はどうなのか?というテーマで解説をしていきます。

便利な「奈良・西の京・斑鳩自転車道」

奈良を自転車で走る際におすすめなのは、なんといっても自転車・歩行者専用道路として整備された「奈良・西の京・斑鳩自転車道」

こちらは奈良市街地から平城宮跡周辺を通り、西ノ京エリアから法隆寺などのある斑鳩エリアへと伸びる自転車道で、奈良駅周辺や大和西大寺駅周辺などは専用となっていない区間もありますが、秋篠川沿いなどをゆったりと自転車で走ることができるようになっています。

大和西大寺駅などからレンタサイクルなどをご利用の場合は、この自転車道へアクセスしやすいため特におすすめです。

奈良県は自転車道の整備に力を入れており、「京奈和自転車道」として京都方面から奈良県中南部、和歌山県をまたぐ長距離のサイクリングルートも整備されており、この「奈良・西の京・斑鳩自転車道」も一部が京奈和自転車道のエリアに含まれます。

西ノ京・平城宮跡周辺以外は「高低差」あり?

高畑方面は傾斜が続く

奈良市内を自転車で巡る場合、奈良=盆地のイメージから「平坦で走りやすい」と思われる方も多いかと思います。

しかし、奈良市内で平坦なのはJR奈良駅より西側、奈良県コンベンションセンター・平城宮跡方面から西ノ京エリアにかけての区域が中心となっており、JR奈良駅より東側のエリアについては、一定の高低差は避けられません。

例えばならまちエリア~高畑エリアについては、どこでもほぼ一貫してゆるやかな東方向へ上る傾斜があり、場所によっては急坂となっている場所があります。

JR奈良駅から近鉄奈良駅~奈良県庁(奈良公園前)へと進む大通りについても、自転車では上り辛い程の傾斜が続き、帰りの下り坂こそ楽なものの、必ずしも使いやすい環境とは言えません。

観光スポットで見ると、般若寺・白毫寺・新薬師寺等人気のお寺一帯についても、急勾配の場所があり、やはり自転車向きの環境とは言い難い点があります。

奈良観光で自転車を利用する場合、特にJR・近鉄奈良駅より東側の区域を走る場合電動アシスト自転車でない場合は少し厳しい環境と言えるかもしれません。

道路事情は十分とは言えない?

奈良市内については、主要な観光地周辺について「自転車で走りやすい道路環境」がどこでも確保されているかと言うと、決してそうとは言い切れません。

例えば、自転車道が整備されている平城宮跡方面から西ノ京エリアへの移動や、自転車通行可能な太い歩道が整備されている一部の主要な通りであれば、自転車の通行は容易です。

一方、きたまち方面への通りや大安寺方面、市内循環バスの通るバス通りの南側一帯等は、歩道が狭く凸凹も多い場所がある等、主要な道路でも走行環境は良いとは言えません。

また、ならまちエリアに留まらず主要な通りから少し入れば狭い道も多く、交通量や観光客が多い場所の場合、自転車を走らせにくい場所もあるでしょう。

地理に熟知し、ごく普通のシティサイクルを駆使する地元住民の日常生活にとっては、道路環境が多少悪くても何の問題もないかもしれませんが、観光利用の場合、自転車がとても使いやすい環境・使いたくなる環境とまでは言えないでしょう。

奈良公園へは自転車進入禁止

自転車をご利用の場合、広々とした「奈良公園」周辺を自転車で軽やかに走りたい。という人も多いかもしれませんが、奈良公園一帯では大半の区域で自転車の通行が認められていませんので、道路事情以前の問題となります。

東大寺境内・春日大社一帯についても、自転車での進入は出来ない場所が多く、そもそも未舗装・段差ありの環境も目立つためかなりの区域が走行不可となっています。

時折明らかに自転車走行が出来ない場所に迷い込んだレンタサイクル利用者を見かける事もありますが、仮に未舗装の区間を無理に自転車で走ってみても、砂ぼこりを舞い上げて他の観光客の迷惑になってしまう場合がほとんどです。

なお、公園の入口にあたる東大寺参道沿いには「駐輪場」がありますので、自転車で訪れる場合はそちらに停めてください。

奈良公園一帯を自転車で訪れる場合、一部に駐輪スペースが設けられていますので、駐輪した上であとは「徒歩で観光」するのが基本です。

店舗前等への駐輪は要注意(一部で好まれない可能性あり)

奈良市内、とりわけ「ならまち」・「きたまち」エリアについては人気の飲食店や雑貨店その他が多く、時にはレンタサイクルを利用してそれら店舗へと訪れる方もいらっしゃいます。

古い町並みの中にある店舗については、一部は広い駐輪可能なスペースが確保されていますが、狭い道路に面しているだけで、自転車を停めるスペースはないお店や、複数のお店が同じ建物に入居しており、駐輪が別のお店の営業の妨げになるケースも稀に見られます。

頻度として多くはありませんが、特定のお店に訪れる人に対し、自転車が支障になっていると言うクレームが出たことや、自転車を使う観光客の方が別のお店の方に注意を受けているケース等もないとは言えません。

また、そもそも狭い道に雑な「駐輪方法」で自転車を停めてしまうと、自動車や歩行者の通行に支障が生じる事もあり得ます。

駐輪スペースが確保されていない店舗や観光スポットへ自転車で訪れる場合、適切な駐輪場所を確保する事や、通行に支障を生じさせないような「一定の注意」が必要です。

まとめ

奈良市内については、観光地を自転車で巡る方も大勢いらっしゃいますが、平坦な場所とそうでない場所があります。例えば平城宮跡・西ノ京エリアであれば自転車の走行環境は良好ですが、奈良駅より東側は傾斜のある地形が基本ですので、電動アシスト車でないと少ししんどい環境も見られます。

道路環境について見ると、自転車道が整備された区間(平城宮跡~西ノ京エリア方面等)や大通りのある場所を除き、自動車交通量の比較的多い狭い道や、観光客で混雑しやすい道等も多く、道路事情がよい都市とは言えません。

また、奈良公園一帯は自転車の進入が禁止されている区域が多く、自転車を使っても結局最後は「徒歩」で観光する事になりますので、その辺りも理解した上で自転車をご利用下さい。

ならまち・きたまちエリア等の各種飲食店・雑貨店等に自転車で訪れる場合、駐輪スペースに難儀する場合があります。隣接店舗の営業の妨げや、道路上の支障にならないように留意した上で自転車をご利用下さい。

自転車については、自由自在にあちこちを巡る上ではとても便利な存在ですが、上記のようにシチュエーションによっては使いにくいケースもありますので、観光の内容によって「バス・徒歩・自転車」等を上手に使い分けるのがおすすめです。