奈良「菖蒲池」エリアはどんな所?(奈良市内の各エリア解説)

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こちらのページでは、近鉄菖蒲池駅周辺の「菖蒲池(あやめいけ)」エリアについて詳しく解説していきます。

菖蒲池エリアは、一般的には自然・歴史が豊かな場所として知られ、市内でも有数の高級住宅地となっている場所もあるなど、落ち着いた地域として知られています。

※掲載情報は、2022年春現在のものです。変更となっている可能性がありますので、その点はご留意下さい。

場所・概要

奈良市の「菖蒲池(あやめいけ)」エリアは、概ね近鉄電車「菖蒲池駅」の周辺エリア、とりわけ駅の北側にある「菖蒲池」と南側にある「蛙股池(かえるまたいけ)」の周辺を指す名称となっています。

駅周辺は一部マンションなどが見られますが、多くは一戸建ての住宅が多くなっており、市街地というよりは郊外の静かな住宅街と言えるエリアとなっています。かつては2004年まで「近鉄あやめ池遊園地」がありましたが、現在は閉鎖され住宅地等に再開発されており、当時の面影は特にありません。

なお、西側に少し移動すると1㎞も離れていない場所に近鉄「学園前駅」が、東側に2㎞程離れると「大和西大寺駅」がありますので、各駅の中間エリアに住んでいるような場合は、菖蒲池駅よりは規模の大きな学園前・西大寺駅を拠点として利用される方も少なくありません。

住宅事情

奈良では学園前駅周辺と並ぶ「高級住宅街」として知られている「菖蒲池」エリア。かつて「近鉄あやめ池遊園地」があった場所は近鉄不動産により比較的高価格の戸建て住宅の立ち並ぶ区画として再整備されるなど、駅周辺は関西有数の落ち着いた街並みが広がっています。

マンションについては、駅の南側などを中心に比較的大規模なマンションも一定数あり、ファミリー世帯の居住も多くなっている他、平成以降の中古物件についても1000万円台~とそれほどの割高感のない価格水準で流通している場合があります。

また、全体として見ると「高級住宅街」と呼べるような区域を含め、多くの住宅街は昭和期に開発されたものが多いため高齢化などが進んでおり、中古(戸建て)物件については奈良市のその他エリアと同様、比較的割安な物件(場合によっては数百万円程度)が見られる場合もあります。とりわけ、駅の周辺でも、狭い道や急傾斜が続くような地域では比較的不動産価格が安い傾向があります。

賃貸物件については、戸建てが多いこともあり供給が目立って多いという訳ではありませんが、全体的に比較的リーズナブルな家賃水準の物件が見られます。とりわけ、菖蒲池駅の東側、大和西大寺駅との駅間エリア(線路沿いの南側)については、家賃が2万円程度のワンルーム物件が見られる地域もあります。ファミリー向け物件についても、家賃が10万円以上の物件が多いということはなく、5万円程度のものなども含め、築年数・広さなどに応じある程度の選択肢が確保されています。

生活環境

菖蒲池エリアについては、隣の「学園前駅・大和西大寺駅」周辺と比べると「住宅街」に特化しているため、商業施設などは全体的に見ると少ない状況です。治安は大変良好であり、落ち着いた生活環境を求めるという意味では奈良屈指の生活環境を誇ります。

商業施設については、全体的には少ないとはいえ菖蒲池駅前には複数のスーパーマーケット(ハーベス・いそかわ)がある他、駅南側には小さな商店街などもあるなど、日常的な生活を送る上での最低限の機能は確保されています。

なお、いわゆる「マイカー」で行くような大型の量販店・チェーン店については菖蒲池駅の徒歩圏には余り見られません。菖蒲池駅から車で10分少々北に行くと大型店舗やチェーン店が多数立地する「押熊」エリアへ行くことが可能となっていますが、徒歩や自転車でアクセスしやすい距離ではありません。

教育環境については、奈良市内でも特に教育熱の高いエリアの一つとなっており、公立学校も含め、そもそもの学力レベルなども高めであり、進学校への受験者が大変多い状況です。なお、学習塾については菖蒲池駅前にもある一方で、隣の学園前駅前にはより多数の施設がありますので、そちらまで通塾する場合も多くなっています。

交通事情

菖蒲池エリアは、近鉄「菖蒲池駅」を中心とした地域となっていますので、駅を中心に移動する形になります。

電車については、駅の利用者数が奈良市内ではやや少な目ということもあり、大阪難波方面への「快速急行・急行」は停車しませんが、準急以下の電車が全て停車しますので、概ね10分おきに電車を利用できる環境となっています。

大阪方面へは次の学園前駅で快速急行・急行に、近鉄奈良方面へは大半のケースで大和西大寺駅で奈良行きに乗り換えることでスムーズな移動が可能です。

バスについては、隣の学園前駅とは対照的に路線は1つしか経由しておらず、学園前駅始発の「あやめ池循環」が菖蒲池駅を経由した上で駅南側のエリア(菅原町・疋田町方面)に向けて運行されています。但し運行本数は少な目です。

マイカーによる移動については、慣れれば問題はないかもしれませんが、大和西大寺駅周辺と同様に道路事情は決して良好とは言えません。とりわけ住宅街の中に入ると「一定の技術」がないと通行困難なほどに狭い道もある他、一部の主要道路を除いては行き違いのタイミングを計りながら走行することが一般的です。

大和西大寺駅周辺と同様、「電車」の利便性は極めて高いですが、あくまでも「車」を中心とした生活を考えておられる場合は、狭い道などがある点は留意しておく必要があります。

地域のみどころ

菖蒲池エリアについては、奈良市西部の「郊外住宅地」にあたりますので、奈良駅周辺などの市街地のように、歴史ある観光スポットがあちこちにあるという訳ではありませんが、「日本最古のダム」である「蛙股池」や整備の行き届いた「菖蒲池」をはじめ、気持ちよく散策できるような場所が多くなっています。

蛙股池

蛙股池(かえるまたいけ)は、奈良時代以前に築造された日本最古のため池(ダム)とも呼ばれる歴史ある池です。

菖蒲池駅の北側には「菖蒲池」が、南側にはこの「蛙股池」があり、菖蒲池エリアは奈良では珍しく「水辺」の風景が豊かな地域として知られています。

菖蒲池

菖蒲池(あやめいけ)は、近鉄菖蒲池駅のすぐ北側に広がる池です。かつては池を取り囲む形で「近鉄あやめ池遊園地」が営業していたことでも知られています。

池の周囲は「遊歩道」が整備されており、地域住民の気軽な散策ルートとして利用されています。

大和文華館

大和文華館は、菖蒲池駅と学園前駅の中間付近にある近鉄が設置した美術館です。

コレクションは東洋古美術を中心に国宝・重要文化財級のものも多数収蔵されており、住宅街の中ながら大勢の人が訪れるスポットである他、美術館の建築や敷地の自然も魅力となっています。

秋篠川の桜並木

近鉄菖蒲池駅から北に1㎞ほど離れた場所を流れる「秋篠川」沿いは、春になると美しい「桜並木」がご覧頂けます。

桜並木は観光地という訳ではありませんが、地元住民の憩いの場・散策ルートとして広く知られており、見頃には大勢の人が桜を楽しんでおられます。

まとめ

奈良市の「菖蒲池」エリアは、近鉄菖蒲池駅周辺一帯に広がる落ち着いた住宅地域です。

駅周辺にはマンションもありますが、主に一戸建て住宅が多く立ち並ぶエリアとなっており、駅周辺の一部エリアは一般的には「高級住宅街」として知られています。

不動産価格は相応の価格水準の物件もありますが、中古物件も多いため割安なものもあり、賃貸についてもかなり安い物件も含め、様々な種類の選択肢が見られる地域です。

住宅街ですので、生活環境は大変良好であり、教育環境・治安その他も大きな問題点はありません。商業施設については駅周辺のスーパー・商店を除いては少なくなっており、大和西大寺駅周辺などに出かけられる方が多くなっています。

交通については、近鉄菖蒲池駅の利便性は高く10分おきに電車が利用できる環境で、「電車を利用される場合」には特におすすめのエリアと言えるでしょう。自動車交通については道路事情が特別に良いとは言えないため、「マイカー」をメインとした生活スタイルの場合は一部道路の狭さなどは把握しておく必要があります。