新大阪から直通!おおさか東線の利用で便利になる奈良へのアクセスをじっくり解説

各種お役立ち情報

本記事では、「JRおおさか東線」について、利便性が向上した「奈良」へのアクセス情報に重点を置いて解説していきます。

おおさか東線経由の電車としては、新大阪駅から奈良駅へ毎日4往復運行の「直通快速」が運行されており、本数は少ないながらも新たなアクセスルートとしてご活用頂けるようになっています。

以下、おおさか東線・直通快速の概要や、大阪方面の各駅から奈良駅まで運賃・所要時間などをまとめてご案内してまいります。

おおさか東線とは?

おおさか東線は、大阪市の東側に南北に伸びるJRの鉄道路線です。

路線はJR大和路線と接続する八尾市の「久宝寺駅」から大阪市内の「放出駅」や「淡路駅」を経由して、山陽・東海道新幹線の拠点駅である「新大阪駅」までを結ぶルートになっています。

おおさか東線は久宝寺~放出間については既に2008年3月に開業していますが、長年工事が続けられていた放出~新大阪間も2019年3月に開業し、新大阪まで結ばれたことで一気にアクセス性が向上することになりました。また、2023年3月以降は梅田貨物線を経由し「大阪駅(うめきた地下ホーム)」へ乗り入れ開始しています。

現在は、後述する直通快速のほか、主な電車としては大阪駅(地下)~新大阪駅~久宝寺駅間に1日を通して約15分間隔で普通電車が運行されています。

奈良へのアクセスが便利に

おおさか東線は、主に東大阪市・大阪市内を走る路線ですが、実は大阪周辺のみならず「奈良」へ向かうアクセスの利便性が開業によって大きく向上しています。

新幹線「新大阪駅」からのアクセス性が飛躍的に向上!

これまで「新幹線」で奈良に行こうとしていた方は、「京都駅」を拠点としてそこから近鉄電車などでアクセスする場合が多い状況でした。

奈良へは関東・名古屋方面など「東」から訪れる方が多く、福岡・広島などの「西」から訪れる方は首都圏からと比べれば多くなかったこともあり、新幹線の「新大阪駅」を奈良へのアクセス拠点として利用するケースは京都経由よりは少なかったのです。

しかし、おおさか東線の開業によって、1日4往復とは言え「新大阪~奈良」間を1時間以内で結ぶ「直通快速」の運行がはじまりました。

西日本各地から新幹線で新大阪駅へ訪れて、そこから直通で奈良へアクセスする。これまでは大阪駅に行ったり、難波まで地下鉄でアクセスしたりする必要性があったのが、直通快速の利用で随分とスムーズなアクセスが出来るようになったので、「西」からの観光の利便性が一気に向上することになったのです。

特に土日祝日に関しては、時間を合わせれば朝に発車する新幹線で九州各地・山口・広島・岡山・姫路方面から新大阪駅にアクセスし、新大阪駅からは直通快速へとすぐに乗り継ぎやすくなっていますので、これまでとは全く違う利便性を実感して頂けます。

直通快速の運行時刻に合うタイミングであれば、鹿児島中央駅からでも、熊本駅からでも、博多駅からでも、広島駅からでも乗り換えは新大阪駅での1回だけで済むようになるわけなのです。

阪急沿線からのアクセスも便利に!

また、おおさか東線は阪急京都線・千里線との乗り継ぎが可能な「淡路駅」も経由します。

これまでは梅田・なんば・鶴橋・日本橋経由などしかなかった阪急沿線から奈良へのアクセスですが、淡路駅からおおさか東線を使うことで特に混雑するエリアを全く通らずに奈良へ行けるようになりました。

なお、淡路駅は阪急電車については基本的に全列車が停車します。2023年春以降直通快速も停車するため、利便性がより向上しています。

新大阪~奈良間「直通快速」について

新大阪駅と奈良駅を直通で結ぶ「直通快速」。

本数は1日4往復とそれほど多くありませんが、観光やビジネス利用に便利な時間帯に合わせて運行されており、うまく利用することで「奈良」がぐっと近い存在になります。

直通快速は最速52分で新大阪駅~奈良駅間を結んでおり、現在の大阪駅経由の所要時間と比べると、10分~15分程度早いアクセスが可能になっています。

電車は新快速電車・大和路快速と同様の「クロスシート」でゆったりした座席が特徴です。また、土日祝日に利用する場合、それほど混雑することもありません。

座れるかどうかについては、平日も含め奈良駅からの場合ほぼ座れる状況です。新大阪駅からについては、土日祝日は座れる場合が多くなっています。

なお、運行時間(ダイヤ)に関しては、平日についてはどちらかと言うと通勤ラッシュの需要やビジネスでの利用を想定した運行となっていますが、土日祝日に関しては新幹線で訪れる観光客に合わせた運行ダイヤとなっており、新大阪・奈良発が午前・午後の両方に運行されていることから遠方からの「日帰り旅行」にも対応した形になっています。


<直通快速の運行ダイヤ(2023年3月改正時点・今後変更の場合あり>

◇土日祝日

新大阪駅発:10時22分・11時22分・17時41分・18時40分

奈良駅発:7時24分・8時24分・15時48分・16時48分

◇平日

新大阪駅発:17時41分・18時40分・19時41分・20時41分

奈良駅発:6時12分・6時42分・7時06分・7時30分

※所要時間は最速52分~

臨時「特急まほろば」号が運行の場合も

直通快速の他には、一部の観光シーズンなどに合わせる形で新大阪駅~奈良駅間で「特急まほろば」号が運行される場合があります。

運行時期は短く(過去には運行されない年もあり)、運行日もかなり限られているため日常的に使うものとは言えませんが、観光などに使える際に活用したり、乗ることも含め楽しむ列車となっています。


◇運行日

2023年10月~12月の一部土日祝日(JRの公式情報で要確認)

◇運行ダイヤ(JRの公式情報で要確認)

大阪駅9時58分発・新大阪駅10時4分発~奈良駅10時57分着
奈良駅17時12分発~新大阪駅18時7分着・大阪駅18時14分着

◇特急料金

新大阪駅~奈良駅間のみ:1730円(別途860円のチケットレス特急券あり)

新幹線から乗り継ぎの場合:960円

※全車指定席

おおさか東線沿線~奈良駅間の運賃・所要時間

新大阪駅から

運賃:奈良駅まで930円

所要時間:奈良駅まで約52分~(直通快速)・直通快速がない時間帯は約1時間5~10分程度(おおさか東線普通利用もしくは大阪駅経由)

新大阪駅から奈良へ「おおさか東線」経由でアクセスする場合、1日4往復の直通快速が最も便利ですが、直通快速が運行されていない時間帯でもおおさか東線で「久宝寺駅」までアクセスし、久宝寺駅から大和路快速などに乗り換えることでスムーズなアクセスが可能です。

また、これまで通り大阪駅まで行き、大和路快速などに乗り継ぐこともできます。

淡路駅から

運賃:奈良駅まで810円

所要時間:奈良駅まで約48分~(直通快速がない時間帯は約1時間~)

淡路駅から奈良方面へアクセスする場合は、直通快速が利用可能であるほか、多くの時間帯では基本的に久宝寺行きの普通電車をご利用頂き、久宝寺から大和路快速などに乗り換えるというルートとなります。

なお、阪急線からお乗り換えの場合は、駅と駅の間をある程度「歩く」ことになりますので、その点はあらかじめご留意下さい。

その他の駅から

南吹田駅から:運賃810円・所要時間約1時間

城北公園通駅から:運賃810円・所要時間約1時間

JR野江駅から:運賃720円・所要時間約55分

※これらの駅はいずれも直通快速は停車しません。

まとめ

以上、「おおさか東線」について、「奈良へのアクセス」に重点を置いて解説してきました。

新大阪駅から奈良駅へは、毎日4往復ながら「直通快速」が運行されていますので、こちらを活用することで、とりわけ西日本各地からの新幹線を利用したご旅行(奈良観光)に新たな利便性をもたらしています。

また、「淡路駅」を経由することで、これまで不便であった阪急京都線沿線から法隆寺・奈良方面への交通手段が新たに確保されています(地下鉄堺筋線経由や、大阪梅田駅経由のルートを使わずにアクセス可能)。

これまでとは違うエリアに「奈良」とのつながりを生み出した「おおさか東線」。ぜひ、おおさか東線を便利に活用して奈良を訪れてみてください。