雨(雪)マークなのに雪(雨)が降った時に「外れた」と言う前に知っておきたい知識

自然・気候

お天気マークは様々なものがありますが、雨マークの時に雪が降ったり、雪マークの時に雨が降ったりすると、特に「予報が外れた」というイメージを持ってしまいやすいと言えます。

こちらでは、「外れた」と思った際についても「実際は外れていない」ケースも含まれるという「予報の複雑さ」も含めて「基本」を解説していきます。

雨マークの時

雨か雪という予報

気象庁の天気予報で冬の寒い時期に「雨マーク」が付く場合、その予報は厳密には「雨だけ」を予想しているとは言えない場合があります。

気温が高い場合は「雨だけ」の予報ももちろんなされますが、「雨か雪」という形で雪の可能性も含んだ予報も存在します。「雨か雪」の場合は「雨の可能性の方が高いが、雪の可能性もある」という意味であり、「雪か雨」の場合その逆を意味します。

こういった場合、結果として雪が降ったとしても、雪の可能性を含んでいた訳ですので、「雨先行」予報としては外れたと言えますが、予報自体が完全に外れていたとは言えません。

地域による違い

雨マークの予報がなされ、実際に予報通りになったとしても、雪が降るというケースもあります。それは「地域」による違いです。

例えば、典型的なケースで言えば「神奈川県西部」の予報が雨で、実際に小田原では雨であったとしても、小田原ではなく同じ神奈川県西部にあたる「箱根」では雪となるケースが少なからず見られます。こういった場合、平地としては予報が当たっている一方で、その予報区域内の地域差により違いが生じる形となっています。但し、予報の状況・地域に応じ「山地では雪」といった形で分けて表現されるケースもあります。

気象庁 | 天気分布予報・地域時系列予報
日本全国を一辺5kmの正方形のマス目にわけて、そのマス目の中の代表的な天気、気温などを予報したものです。

基本的に、気象庁の「お天気マーク」による天気予報は、広い範囲を一つのマークで示すため、全体の天気をくまなく表現することは出来ません。より詳細な地域ごとの天気を知りたい場合は「天気分布予報」を利用することが基本です。

お天気マークという難しい存在

上述した通り、「雨マーク」の予報であっても、「雪が降る」という現象「その予報の範囲内」であり得るものです。体感的には「天気予報が外れた、迷惑を被った」という印象を持たれやすいことは否定できませんが、厳密に言えば「天気予報が外れた」とは言い切れません。

天気予報の「お天気マーク」は、特に気象庁の発表する予報のようにそこまで細分化されていない(みぞれマーク・雨と雪のマークの混在などがない)場合は、「雨・雪のどちらか」を視覚的にかなりはっきり示してしまうため、そのイメージ・効果は抜群であり、雨マークであれば必ず雨・雪マークであれば必ず雪といった前提を招きがちな存在です。

しかしながら、実際のところはそれほど簡単なものではなく、特に気温がそれほど低くない場合、太平洋側では「雨と雪の境界線上」でマークが「うろうろ」しがちです。天気予報を見る際には、そういった点も含めて知っておくとより無難といえるでしょう。

雪マークの時

雪か雨という予報

気象庁の天気予報で「雪マーク」が付く場合、その予報は厳密には「雪だけ」を予想しているとは言えない場合があります。

具体的には、非常に寒い場合「雪」一本の予報も確かに存在しますが、「雪か雨」という表現で雨の可能性が含まれる場合でも「雪マーク」が付きます。「雨か雪」と予報される場合「雨の可能性の方が高いが雪の可能性もある」状態、「雪が雨」と予報される場合「雪の可能性の方が高いが雨の可能性もある」状態となります。

このような予報では、仮に雪が降らなかったとしても、表現上は「雨」の可能性に触れている訳ですので、「雪先行」の予報としては外れているものの、100%の意味で予報が外れたとは言えません。

地域による違い

雪マークが付いている中で、予報通りになった場合であっても、雨しか降らなかった。というケースも天気予報の仕組み上は有り得ます。

それは、地域による違いです。例えば、南岸低気圧通過時に「神奈川県東部(横浜)」の予報が「雪マーク」であった際に、実際に横浜である程度の時間雪になったとしても、テレビなどの画面上で横浜と同様に「神奈川県東部」として示される「三浦半島南部(三浦市など・端的に言えば温暖な地域)」では雨だけが降った。という状況が生じることもあります。

気象庁 | 天気分布予報・地域時系列予報
日本全国を一辺5kmの正方形のマス目にわけて、そのマス目の中の代表的な天気、気温などを予報したものです。

相応の範囲内を「一括り」で表すのが「お天気マーク」ですので、対象地域で発生する全ての気象現象を伝えることは不可能です。より詳細な地域ごとの予報を知りたい場合、マークを見るのではなく「天気分布予報」を確認することが基本です。

本当に100%「外れた」ケースは少ない

気象庁の天気予報の「当たり・外れ」については、的中率などの定められた基準による解釈や、人々の体感による解釈など様々な見方がありますが、好意的に見た場合は、真に外れた雪予報というものが多いとは言えません。

前述の通り、「雪か雨」で結局雨が降った場合、確かに「雪先行予報」としては外れていても、雨の可能性も含んだ予報である以上は、語義上の意味では予報を完全に外したとは言えません。また、予報対象区域の中で雪・雨の違いがある場合についても、予報の基準となる都市で雪が降っていれば、他で雨が降っていても予報は当たったと言えます。

「お天気マーク」は視覚的な効果が絶大なもので、雪マークが見えてしまうと「必ず雪景色になる」かのようなイメージを抱きがちですが、実際は「雪の方が可能性が高い」程度の場合でも雪マークが付くため、その当たりが「体感的な当たり外れ」との違いを大きくしてしまっていると言えるでしょう。