大津市内の移動には「京阪大津線」が便利!使い方を詳しく解説

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滋賀県の県庁所在地である大津市は、京都市とも隣接し大阪・神戸・米原方面などからの「JR線」の利便性も高いなど、公共交通機関によりアクセスしやすい都市です。

また、大津市内については、主な交通機関としてはJR線に加え「京阪大津線(京津線・石山坂本線)」も走っています。京阪大津線は、離れた地域からのアクセスで利用する路線ではないものの、大津市内を中心としたエリアの移動手段としては非常に便利で、大津観光・大津での所用の際にはぜひ活用したい路線となっています。

こちらのページでは、京阪大津線の便利なポイント・利用方法について基本的な情報を詳しく解説していきます。

大津線とはどこを走る路線?

京阪大津線の路線図
出典:地理院地図(一部作図の上利用)

京阪大津線は、滋賀県大津市・京都府山科区を通る京阪京津線、また大津市内のみを通る京阪石山坂本線の2路線を合わせた名称です。

京津線御陵駅~京阪山科駅~びわ湖浜大津駅(7.5km・7駅)
石山坂本線石山寺駅~京阪石山駅~京阪膳所駅~びわ湖浜大津駅~京阪大津京駅~坂本比叡山口駅(14.1km・21駅)

京阪電車というと、大阪の淀屋橋~京都の祇園四条・出町柳方面を結ぶ本線・鴨東線、またその支線である中之島線・宇治線・交野線が一般的にイメージされやすいですが、それらの路線とは直接結びついていない(直接乗り換えはできない)場所に京阪大津線は走っています。

京津線は、京都市山科区~大津市街地の拠点地域の一つ「浜大津」地区に位置するびわ湖浜大津駅を結んでおり、後述の通り御陵駅を境に京都市営地下鉄東西線と直通で運転しています。

石山坂本線は、大津市街地の中心部とその周辺とも言える石山地区~浜大津地区~坂本地区を南北に結ぶ路線であり、駅数が多いことから市街地の細やかな移動に適した路線となっています。

大津市街地の観光名所へスムーズにアクセス

京阪大津線を利用する最大のメリットは、大津市の中心市街地周辺にある主な観光スポット・施設などへ最もスムーズにアクセス出来るという点が挙げられます。

徒歩圏にある
主なスポット
アクセスの概要
石山寺石山坂本線「石山駅」から南に徒歩約10分
日吉大社石山坂本線「坂本比叡山口駅」から西に徒歩約10分
三井寺石山坂本線「三井寺駅」から西に徒歩約7分
近江神宮石山坂本線「近江神宮駅」から北西に徒歩約9分
大津港京津線・石山坂本線「びわ湖浜大津駅」から北にすぐ
浜大津アーカス京津線・石山坂本線「びわ湖浜大津駅」から東にすぐ
瀬田唐橋石山坂本線「唐橋駅」から東に徒歩約3分
膳所城跡公園石山坂本線「膳所本町駅」から東に徒歩約5分

京阪大津線沿線からは、大津市街地一帯の主なスポット「駅から徒歩」でアクセスが可能です。

JR線をご利用の場合は、場所によっては徒歩ではアクセスしづらい(石山寺・日吉大社など)場所があり、徒歩でアクセス可能な場所も京阪大津線の駅よりはやや遠いことがほとんどです。各エリアへのアクセスには、JR線から京阪電車に乗り継いでアクセスする方法が最も便利ですので、ぜひそちらをご利用下さい。

JR線との乗り換えがとても便利

京阪大津線(京津線・石山坂本線)は、JR線との乗り換えが大変便利です。

京阪線の駅乗り換え可能なJR線の駅備考
京阪石山駅JR琵琶湖線「石山駅」と直結(駅南側すぐ)石山寺方面へはこちらで乗り換えが便利
京阪大津京駅JR湖西線「大津京駅」京阪神方面から坂本エリアへはこちらで乗り換えが便利
京阪膳所駅JR琵琶湖線「膳所駅」と直結(駅北側すぐ)各エリアから「浜大津」方面へはこちらで乗り換えが便利
京阪山科駅JR琵琶湖・湖西線「山科駅」京津線の途中駅へはこちらで乗り換えが便利

JR線~京阪線は「4駅」で直接の乗り換えが可能です。各スポットへのアクセスについては、場所によって便利な乗り換え駅が異なる場合がありますので、事前に場所などをよくご確認頂くことをおすすめします。

京津線は「京都市営地下鉄」と直通運転

大津線のうち、御陵駅~びわ湖浜大津駅間を結ぶ「京津線」は、ほぼ全ての列車が「京都市営地下鉄東西線」に直通運転しています。

びわ湖浜大津駅を発着する形で、東西線内の三条京阪・京都市役所前・烏丸御池・二条・太秦天神川駅方面と「直通」でアクセスが可能であり、京都駅などJR線沿線以外の地域を除いては唯一の直通で京都市内~大津市内を結ぶ主な交通手段となっています。

なお、2018年以降は多くの時間帯で「約20分おき」の運行ダイヤとなっており、都市部の電車としてはそれほど本数は多くありませんので、乗車する時刻をあらかじめ確認しておくと、よりスムーズにご利用頂けるでしょう。

基本的な「乗り方」

京阪大津線の「乗り方」は、一般的な鉄道路線と大きな違いはありませんが、駅が簡易的な造りであるため、改札口がない駅が数多く存在します。

基本的に、全駅に「自動券売機」・「ICカードリーダー」は必ずあり、きっぷを購入したり交通系ICカードをタッチする形で乗り降りします。

改札口の有無に応じた「通り方」は以下の通りです。

改札口がある駅・一般的な鉄道の利用と同様改札口にきっぷを通す、またはICカードをタッチ
・乗り越しはきっぷの場合差額を支払い、ICカードは乗車前に残額が利用額以上になるようにチャージの必要あり
改札口がない駅で「乗車」【きっぷ】券売機で買うだけ
【ICカード】リーダーがあるのでそちらにタッチ
改札口がない駅で「降車」【きっぷ】集札箱があるのでそちらに入れる
【ICカード】リーダーがあるのでそちらにタッチ
改札口がない駅で「乗り越し精算」【きっぷ】お持ちのきっぷとの「差額」を集札箱に直接投入
【ICカード】「乗車前」に残額が利用額以上になるようにチャージの必要あり

なお、通常無人の駅などにきっぷをチェックする係員の方がおられる場合は、その係員の方にきっぷを渡す・見せるなどしてご利用下さい。

大津線は「路面電車」というイメージを持つ方も多いため、車内で運賃の支払いをすると勘違いされる方もいるようですが、大津線は京津線・石山坂本線の両方で、またびわ湖浜大津駅のような大きな駅から、比較的小規模な駅に至るまで、車内で運賃の精算などをすることはありません。

なお、「お得なきっぷ」の利用方法については以下の通りです。

京阪電車 びわ湖1日観光チケット自動改札機を通して利用・改札機がない駅は駅員に呈示またはそのまま通過
比叡山延暦寺巡拝 大津線きっぷ駅で呈示して利用(係員がいない場合はそのまま通過)

まとめ

京阪大津線は、京都市山科区と滋賀県大津市を走る「京阪京津線」・大津市街地一帯を走る「京阪石山坂本線」の2路線を合わせた名称です。

大津線のうち石山坂本線は、石山寺・三井寺・近江神宮・日吉大社といった大津市の主要な観光スポットを巡る際に大変便利にご利用頂けます。

大津線は「JR線」との乗り換えも大変便利であり、JR石山駅・大津京駅・膳所駅から石山坂本線へ、JR山科駅では京津線への乗り換えが可能です。

大津線のうち京津線は、京都市営地下鉄東西線と直通運転がなされており、京都市街地~大津市街地を乗り換えることなく移動することが可能です。

乗り方は、交通系ICカードが利用可能な点など、他の鉄道と大きな違いはありませんが、自動改札機がない駅(ICカードリーダーはありも多いため、きっぷは改札を使わず集札箱に入れるなどして降車する場合もあります。

大津線の「お得なきっぷ」については、上記の記事で別途解説しています。