ならまちエリアの南西端にあたり、観光地とはまた違った奈良の生活空間としての風景が広がる「東木辻町」界隈。こちらでは、地域の地理や歴史等、基本的な情報をご紹介していきます。
地理・概要
読み方 | ひがしきつじちょう |
交通 | 奈良交通「綿町」・「北京終町」バス停から徒歩すぐ~3分程度 近鉄奈良駅から南に徒歩約12~14分 JR奈良駅から南東に徒歩約17~19分 |
人口 | 約180人(2021年現在) |
校区 | 春日中学校・済美小学校 |
郵便番号 | 630-8327 |
奈良市の「東木辻町」は、ならまちエリアの南西端に位置する町で、景観を維持するための補助なども行われる「奈良町都市景観形成地区」に町内の一部が含まれています。
現在の町内は町家建築などは一部を除き少なくなり、比較的高密度の一般的な住宅地となっており、賃貸マンションなどもある一方、奈良の地元スーパーを代表する「ビッグナラ」の本店や、鮮魚店・お好み焼き店などもあるなど地元の生活に密着した地域でもあり、観光地としての「ならまち」とは一線を画した地域となっています。
歴史・由来
東木辻町は、一般にかつての「木辻遊郭」があった地域として有名な存在です。木辻遊郭は東木辻町を中心に鳴川町・瓦堂町周辺にかけて広がっていた遊郭で、江戸時代の初め頃から昭和の戦後しばらくの間まで300年ほどの期間存続した歴史を持っています。
現在町内は遊郭の名残は少なくなっていますが、最も大きな建物としては旅館として営業している「静観荘」があり、遊郭時代の建築をほぼそのまま残したものであり、コロナ禍までは外国人観光客などにかなりの人気を集める空間でもありました。
地名の由来としては、かつて存在した大きな木に由来するとも、材木屋が住んでいたからともされており(参考『奈良町風土記』)、こちらは遊郭とは関係はないものと思われます。
町内には称念寺があり、遊郭の遊女のものも一部含むとされる巨大な無縁塔が独特の風景を生んでいます。
東木辻周辺地図・交通
東木辻町は、北側を鳴川町、西側を西木辻町、南側を瓦堂町・京終地方東側町、東側を花園町・三棟町と隣接しています。
交通は、奈良交通バスの「綿町(町内西側)」・「北京終町(町内東側)」バス停の利用が便利です。バスは奈良駅から「市内循環内回り(駅方向へは外回りを利用)」が便利で、約15~16分おきの運行となっています。なお、近鉄奈良駅・JR奈良駅からは徒歩によるアクセスも可能な地域です。
道路については、ビッグナラの前を通る道路は南行き一方通行であり、東西に通る道もかなり狭くなっており、対向が難しい区間もあります。ならまち界隈は道路事情は良くありませんので、地域住民を除いては車を乗り入れず、公共交通機関や徒歩で散策するのがおすすめの地域です。