【法蓮町(奈良市)】とはどんな所?【佐保山に近い住宅密集地・みどころも多い】

市内名鑑

奈良駅周辺の市街地北側に位置し、広大な住宅地と自然豊かな風景も広がる奈良市の「法蓮町」界隈。当ページでは、地域の地理や歴史・地名の由来・みどころなど各種地域の基本的情報をご紹介してまいります。

地理・概要

読みほうれんちょう
交通近鉄奈良駅から北方向に徒歩約7~30分
近鉄新大宮駅から北東方向に徒歩約4~35分
JR奈良駅から北東に徒歩約9~35分
奈良交通バス「佐保橋」・「法蓮仲町」・「育英学園」・「鴻池」・「市営球場」・「佐保小学校」・「奈良高校」・「教育大付属中学校」・「不退寺口」・「一条高校前」・「東之坂町」・「今在家」バス停
人口約8000人(2021年現在)
校区若草中学校・佐保小学校(JR線より東側の全域)
三笠中学校・佐保川小学校(JR線より西側の地域のみ)
郵便番号630-8113

法蓮町は、近鉄奈良駅・近鉄新大宮駅の北側エリア・駅周辺から続く市街地の北端部に位置する地域です。市街地を含みながら面積は広く、東西1.5キロ以上の範囲を持つため、奈良市内の町としては、最も人口が多い地域の一つとなっています。

地理としては大半は住宅地(市街地)であり、町内の東西を通る一条通り(奈良県道104号谷田奈良線)一帯は各種のチェーン店舗なども立ち並んでいます。

高台もある法蓮町界隈

北西側の地域は佐保山と呼ばれる丘陵地域・森林となっており、自然も豊かな環境です。なお、町内の南側には奈良を代表する河川「佐保川」も流れており、春には美しい桜並木の風景がご覧頂けることでも知られています。

佐保川沿い以外にも桜が

なお、行政関係の施設としては佐保小学校の北側には奈良県庁の奈良総合庁舎、西側の国道24号線沿いにはハローワーク奈良なども見られます。また、教育機関としては奈良教育大学付属中学校・佐保小学校・奈良育英学園(幼小中高)などがあります。なお、このほか奈良県立奈良高校がありますが、2022年に移転することが決定しています。

法蓮町は後述するように「歴史的みどころ」は複数ある一方で観光客の動線上からは外れた場所であり、一定数歴史散策などをする人もおられますが、主には「ごく普通の生活空間」といった地域です。「大ベッドタウン」でもなく「観光地=奈良」のイメージでもない比較的落ち着いた周辺市街地と言えるでしょう。

居住環境

法蓮町は、基本的にほぼ全域が落ち着いた環境の住宅地です。教育環境も良好で、法蓮町が通学範囲である佐保小学校校区は比較的進学意欲の高い地域・高学歴志向の地域としても知られています。

戸建て物件は様々・新築もあり

物件数は多く、売買不動産では中古の場合数百万円台の物件から2000万円以上の物件まで、広さや建物に応じて価格は様々です。新築については大規模な開発は終わりましたが、近年もミニ開発が行われており、概ね土地・建物込みで2000万円台後半から3000万円台後半の物件が見られます。価格としては市内では平均的な部類ですが、市内西部の一部地域よりは割安感があります。

また、JR線より西側の新大宮駅徒歩圏には、新しい物件である「パークナードなら新大宮」、平成初頭の「コスモハイツ新大宮」など大規模なマンションもあり、駅前と比べるとそこまで高額な価格にはなっていませんが、新築で3000万円~程度の平均的な価格で発売されています。

駅徒歩圏のワンルームが多い

賃貸物件は駅に近い側を中心にかなり多く、とりわけワンルームの物件がかなりの比重を占め、新大宮駅や近鉄奈良駅の徒歩圏でも2~3万円台の物件が多く見られます。ファミリー世帯向けのハイツなども、5~6万円台程度と概ねリーズナブルな価格水準です。

複数のスーパーあり

法蓮町は、かなり広大な区域を持っていますが、かなりの範囲でスーパーマーケットは徒歩圏となっています。東側の地域はビッグナラ若草店またはパケット鴻池店、西側の地域はプライスカット法蓮店が利用可能です。

この他生活利便施設としては、一条通沿い・やすらぎの道沿いに各種店舗(ドラッグストア・コンビニ・飲食店)なども数多く見られます。但し、大規模な商業施設などは徒歩圏にはありません。また、クリニック(病院)は数件ありますが人口の割には少な目で、船橋通り沿いの沢井病院や、近鉄奈良駅・新大宮駅周辺の病院などを利用される方も多くなっています。

交通

最寄り駅は近鉄奈良駅・新大宮駅

法蓮町地域の最寄り駅は、東側の地域は近鉄奈良駅、西側の地域は近鉄新大宮駅です。佐保小学校周辺からはJR奈良駅への距離も比較的短く、アクセスしやすくなっています。

近鉄奈良・新大宮駅からは直線距離で1キロ圏内になっている場所が多く、大半の地域は駅から徒歩5~15分の範囲に入ります。旧奈良監獄に近い住宅地、教育大付属中学校の裏手の住宅地は、駅からの距離は1.5キロ前後と離れており、徒歩20分以上を要します。

バスによるアクセスは?

法蓮町一帯は、かなりの範囲が駅から徒歩でアクセス可能となっていることから、近年はバスを利用される方は少ない地域です。20年ほど前までは比較的利用も多く、町内の東西を1時間5本のバスが走り、法蓮仲町バス停までは頻発となっていましたが、現在は本数はやや少なくなっています。

バス停については、以下のバス停が利用可能です。

エリアバス停・運行間隔奈良駅からの行き先
やすらぎの道沿い(南)「佐保橋」・「法蓮仲町」バス停(約10~20分間隔で運行)加茂駅・高の原駅・大和西大寺駅行き
やすらぎの道沿い(北)「鴻池」・「市営球場」バス停(約10~30分間隔で運行)加茂駅・高の原駅行き
一条通り沿い(西側)「育英学園」・「佐保小学校」・「奈良高校」・「教育大付属中学校」・「不退寺口」・「一条高校前」バス停(約30分間隔で運行)大和西大寺駅行き
その他(奈良監獄周辺)「東之坂町」・「今在家」バス停(約10~20分間隔で運行)青山住宅・州見台八丁目行き

上記のように、同じ町内といっても範囲は広く、利用可能なバス路線も場所によって異なります。また、駅から離れた場所を除きバスの利用が不可欠な地域は限られています。近年では奈良駅方面への移動よりも、高齢者の方が大和西大寺駅前の「ならファミリー」へ移動する際にバスが多く用いられています。

狭路と袋小路が多い道路環境

主要な通りである「やすらぎの道」

道路については、主要な通りである「一条通り」や「やすらぎの道」を通る分には問題ありませんが、ほぼ全域で道路がかなり狭いという特徴があり、袋小路・行き止まりになっている区間、迷いやすい場所が多くなっています。

生活道路であり交通量は少ないため、対向困難なケースはそれほど目立ちませんが、対向車との行き違いに留まらず、車が通るのがやっと。といったような区間もあるほか、舗装されていても歩行者や二輪車以外通れないような小道も見られます。

住民の方は慣れているため、特段の問題はないようですが、各種の用事などではじめて訪れた場合は少し注意が必要でしょう。

なお、駅までの区間は概ね平坦な場所も多いため、自転車を利用される方は比較的多くなっています。

歴史・みどころ

旧法蓮村から発展した地域

古くから集落が形成されてきた法蓮町東端部

かつての法蓮町一帯は、ほとんどの区域は農地または森林であり、現在の町内の東端部「きたまち」エリアの一部に含まれる界隈のみに大規模な人家の並びがあり、農家建築の様式と町家建築の様式の両方を併せ持つ「法蓮造」と呼ばれる特有の建築がかつては多数並んでいました。その他は人家は非常に少なく、現在の奈良高・奈良教育大学付属中学校近くの「佐保田」など一部の集落のみ存在しました。

戦前期の住宅開発の面影が残る地域も多い

一方で、近代になると奈良市の人口増加・市街地の拡大によってまず最初に開発対象になった地域がこの法蓮町一帯であり、市内の他地域(学園前・大和西大寺など)が戦後になってからの開発が目立つ一方で、現在の佐保小学校の周辺などは戦前期から郊外住宅地として開発が進められ、奈良の新しい市街地として一時脚光を浴びることになりました。

また、現在では記念公園など一部でしかその面影を確認することはできませんが、上記の住宅開発が行われる少し前の時代には、奈良と京都府加茂を結んだ「大仏鉄道(関西鉄道大仏線)」は一時期町内を南北に通っていたという歴史もあります。

当時の住宅地は現在も一定数現存しており、大仏鉄道記念公園の北側や興福院周辺などには、少しモダンな雰囲気も感じさせつつ、日本家屋の様式も残す近代和風住宅建築が多数立ち並んでいます。

地名の由来は?

法蓮という地名については、かつて南法蓮と呼ばれる地域にあった「法蓮寺」に由来し、法蓮法師と呼ばれる僧侶が住んでいたともされています(参考『奈良町風土記』)が、現在そのお寺などの具体的な面影が残る訳ではありません。

歴史スポット・観光名所

法蓮町界隈は、奈良の有名な観光地からは少し離れており、観光客の行き来は決して多くありませんが、歴史的なみどころ・魅力は多く残されている地域です。

不退寺

不退寺(ふたいじ)は、法蓮町の西端部にあるお寺で、在原業平ゆかりのお寺としても知られています。境内は各種文化財・建築もさることながら、春の「レンギョウ」や「黄菖蒲」をはじめとする「花のお寺」としての風景でも知られており、観光客も比較的多く訪れるお寺です。

興福院

興福院(こんぶいん)は、法蓮町の町並みの北側、佐保山の斜面沿いに広がる門跡寺院(尼寺)です。一般拝観(いつでも予約なし)が可能なお寺ではないため、ほぼ通年ひっそりとした風情が広がっていますが、外側から見えるお寺の建築や四季折々の自然も大変魅力的な風景となっています。

佐保川の桜並木・川路桜

法蓮町一帯は、奈良最大の「桜の名所」として名高い「佐保川の桜並木」の上流側起点部となっており、名奉行として知られる川路聖謨ゆかりとも言われる「川路桜」も町内に残されています。


狭岡神社

法蓮町内で最も大きな神社としては、藤原不比等ゆかりとの伝説も残る「狭岡神社(さおかじんじゃ)」があり、佐保山の斜面に境内地を有しています。

大佛鐵道記念公園

明治時代の一時期のみ現在の法蓮町内を通っていた旧関西鉄道の大仏線を記念する場所としては、佐保川の近くに「大佛鐵道記念公園」があり、モニュメントなどが設置されています。なお、春には桜も美しく咲き誇ります。

大山守命墓(那羅山墓)

法蓮町の北側には、応神天皇が崩御した後に皇位奪還を目指した謀反を引き起こしたとされる「大山守命(おおやまもりのみこと)」の墓所もあります。

西安の森

法蓮町の北東側、奈良市街地と「鴻ノ池運動公園」の間に見られる小さな森は「西安の森」として姉妹都市である中華人民共和国西安市の名称が付けられています。こちらは奈良市街地や若草山・春日山・高円山方面が一望できる場所があるため、一般に「若草山焼き」が良く見える場所として知られています。

常陸神社

奈良高校の敷地そばの佐保山斜面には、一般に「安産のご利益」があるとされる神社「常陸神社」も鎮座しています。

長慶寺

立ち入ることなどは出来ませんが、奈良の近代史にしばしば登場する「豪傑」とも言える人物「吉村長慶」が建てた「長慶寺」も法蓮町内にあり、奇妙な石造物が立つ姿を外側から見ることも可能です。

大仏鉄道橋脚跡

法蓮町内にある大仏鉄道関連の具体的な痕跡としては、佐保川の中に大仏鉄道の橋脚跡がそのまま残されています。こちらは特に観光地という訳でもなく、保護されているわけでもなく、川の中にただその面影を留めています。

不退寺裏山古墳

余程の古墳好きの方でなければ訪れてもその存在がはっきりわからないスポットではありますが、法蓮町西側には「不退寺裏山古墳」と呼ばれる全長80メートル規模の古墳が残されています。

法蓮町周辺地図

法蓮町は、北側を奈良阪町、西側を法華寺町、南側を芝辻町・畑中町・船橋町・北市町・西新在家町・東新在家町・北魚屋西町、東側を北袋町・北川端町・西包永町・多門町・川上町・般若寺町と隣接しています。