近鉄学園前駅を玄関口にする形で、近鉄グループを中心に開発が行われた郊外住宅地「登美ヶ丘」。こちらでは、地域の居住環境をはじめとする基本的な情報をご紹介していきます。
地理・概要

読み | とみがおか |
交通 | 奈良交通バス「登美ヶ丘一丁目」・「登美ヶ丘二丁目」・「登美ヶ丘三丁目」・「大渕橋」・「西登美ヶ丘一丁目」・「登美ヶ丘五丁目」バス停 近鉄学園前駅から北方向に徒歩約15分~約30分 近鉄学研奈良登美ヶ丘駅から南方向に徒歩約15分~約30分 |
人口 | 約2400人 |
校区 | 登美ヶ丘中学校・鶴舞小学校(一丁目)・登美ヶ丘小学校(二丁目・三丁目)・東登美ヶ丘小学校(四丁目~六丁目) |
郵便番号 | 631-0004 |
奈良市の「登美ヶ丘」地域は、近鉄学園前駅から1キロ以上離れた北側の丘陵地域に広がる住宅街です。地域内は南から一丁目~六丁目までの区域に分かれており、南北・東西それぞれ1キロ以上の幅を持つやや広い地域です。
地域内には美しい風景を見せる「大渕池」などがあり、各住宅の植栽も立派なものであるなど、比較的自然豊かな環境となっています。
登美ヶ丘は、主に昭和の中頃以降に近鉄グループなどが沿線開発を行う中、比較的早い時期に開発が行われた奈良市を代表する郊外住宅地であり、6丁目などの一部を除くほとんどの地域で、かなり敷地面積が広い住宅が目立ついわゆる「高級住宅地」です。規模としてはさすがに阪急沿線のそれには及びませんが、大阪の千里山や北野田(大美野)に匹敵するかそれ以上の規模であり、関西有数の存在となっています。
なお、全ての場所が住宅地である一方、各家の面積が広いため、人口密度はさほど高い地域ではありません。
ちなみに「登美ヶ丘」という地域名は、一般には周辺の西登美ヶ丘・中登美ケ丘・東登美ヶ丘・北登美ヶ丘を含めて一体的に指す名称としても用いられています(奈良の登美ヶ丘で~のような形)。
居住環境

奈良市を代表する郊外住宅地である登美ヶ丘地域は、高級住宅地であることから一般的な居住環境とはやや異なる側面もあります。
まず賃貸物件については、ごく一部に家賃3~4万円台の物件が見られますが、広い戸建てが多い地域の特性上、そもそもハイツやアパートなどは少なく、物件数は限られています。地域内にはマンションなども存在しません。
売買不動産については、高級住宅地という性質上、明らかな「豪邸」物件は1億前後の値が付くこともあります。一方で豪邸物件ではないものは、それほど高額にはならない場合も目立ちますし、近年は六丁目などで新築物件の開発もあり、こちらは敷地面積はごく一般的なため、3千万円台での取引となっており、特に割高感はありません。

生活面については、徒歩圏にスーパーマーケット「ならコープ学園前」があり、登美ヶ丘一丁目・三丁目バス停周辺には店舗やクリニックが少しだけ集まった区画もあります。また、学研奈良登美ヶ丘駅や学園前駅周辺まで行けば、イオンモール登美ヶ丘・パラディといった各商業施設・各種店舗から病院など、一通りの生活利便施設は揃っています。
交通

学園前駅・学研奈良登美ヶ丘駅のいずれも利用可能な登美ヶ丘地域ですが、駅からは1キロ少々離れており、坂道も多いため徒歩や自転車では少し移動しづらい場合もあります。
公共交通機関については、奈良県はおろか関西の中でも「路線バス」が充実した地域の一つであるため、特に学園前駅方面へのバス便は本数が多めです。
町内からは「登美ヶ丘一丁目」・「登美ヶ丘二丁目」・「登美ヶ丘三丁目」・「大渕橋」・「西登美ヶ丘一丁目」・「登美ヶ丘五丁目」バス停が利用可能ですが、「登美ヶ丘五丁目」を除く全てのバス停で、昼間も1時間8本以上のバス便が確保されており、朝夕は更に本数が増える場所がほとんどです。バスに乗れば駅まで5分程度で到着しますので、利便性は非常に高くなっています。
車については、高級住宅地という特性上利用される方が大変多い地域ですが、学園前駅周辺道路は2車線のため、夕方や土日祝日は慢性的な渋滞が見られますので、車が便利な地域とは言い難い側面があります。なお、自転車は坂道が多い土地柄のため、利用は目立ちません。
地名について
登美ヶ丘という地名については、郊外の新興住宅地ですので昔から存在した地名という訳ではありませんが、この地域はかつて「鳥見郷(登美と書かれる場合もある)」と呼ばれる地域であり、その歴史的背景を継承する地名のため、例えば平城ニュータウンの「右京・左京・朱雀」のような愛称に近い地名と比べると、地域性がある地名と言えます。
なお、地名のルーツについては神武天皇がこの地で長髄彦(ながすねひこ)と呼ばれる豪族と戦った際に、金色の鵄(とび)が弓先にとまったおかげで勝つことが出来た。というエピソードにちなむ、かなり壮大な背景を持っています。登美・鳥見・富雄といった地名は、全てこの「鵄(とび)」にルーツを持つということなのです。
みどころ
住宅地であるため、観光とは基本的に縁はありませんが、近鉄グループ総帥であった佐伯勇氏の邸宅跡には「松伯美術館」があり、上村松園・松篁・淳之氏の三代に渡る作品の展示が行われています。
地図
登美ヶ丘地域は、北側を中登美ヶ丘(一・二丁目)、西側を西登美ヶ丘(一丁目)・大渕町、南側を南登美ヶ丘・鶴舞西町・鶴舞東町、東側を中山町西(一・二丁目)・東登美ヶ丘(一・二丁目)と隣接しています。
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