はじめての「奈良観光」知っておきたい基礎知識

基礎知識・お役立ち情報

関西では京都に次ぐ規模の歴史観光都市である奈良。奈良観光には毎年大勢の方が訪れますが、本記事では、余り奈良についてよく知らない方も含め、はじめて奈良に訪れる方が知っておくと少しだけ便利な「基礎知識」を解説していきます。

なお、こちらではごく基本的な情報のみを取り扱いますので、コアな・更に奥深い情報については本サイトの他の記事を合わせてご覧頂くことをおすすめします。

奈良は本来「日帰り」では足りない

春日大社回廊

奈良のまちは、一部の宿泊される方を除いては、大半の方は日帰りでお越しになる方が多いかと思います。遠方から来られる方でも、大阪や京都のホテルに泊まって、奈良はそのついでに立ち寄る。という方も多いかもしれません。

また、奈良は奈良公園・東大寺・興福寺・ならまちなど観光地が比較的コンパクトにまとまっていることから、一見すると1日や半日で「観光できそう」なイメージを持たれやすい地域でもあります。

しかしながら、実際の所奈良市内の一部観光地だけで見ても、じっくりと観光しようと思えば「半日・一日」では到底時間が足りないのが実際の所です。

東大寺だけでも定番の大仏殿以外にも法華堂(三月堂)・二月堂・正倉院・東大寺ミュージアムをはじめみどころは多数あり、穴場的な場所も含めて見て行けば、みどころは非常に多く、全てを見て回れば1日では済みません。

また、平城宮跡や唐招提寺・薬師寺・秋篠寺・法華寺・海龍王寺といった代表的なみどころは奈良公園周辺からは離れているため、こちらもしっかり巡ろうと思えば、やはりそれなりの時間を要します。

円成寺名勝庭園

奈良市街地から少し離れた場所についても、円成寺や柳生の里など、やはり有名な観光地があり、そちらも合わせて訪れるとなると、行くだけでも一定の時間がかかります。

1回目の奈良で、まずは東大寺の大仏さまと奈良公園の鹿だけ見て行こう。という観光のやり方は無難で、それはそれで問題ないのですが、奈良は決してそれだけではなく、知れば知るほどたくさんのみどころがある地域です。

ぜひ奈良へお越しの場合は、興味のあるスポットをじっくり巡るだけの時間を確保するか、1回だけで終わらせず、新しい魅力を探しに何度も訪れて頂ければと思います。

奈良は「奈良市」だけではない

大神神社近くから望む風景

奈良観光。というと、鹿さんと大仏さまがいらっしゃる「奈良のまち」だけをイメージされる方がやはり多いですが、奈良県全体を見た場合、奈良市はあくまでも一つの代表的な観光地であり、これ以外の地域にも同等レベルの歴史ある観光名所があふれています。

代表的なものとしては、日本初の世界遺産「法隆寺」、古代ロマンあふれる「飛鳥(明日香)」地域や大神神社などを含む「山辺の道」界隈、また長谷寺や室生寺・當麻寺といった季節折々の風景が魅力のお寺、橿原の今井町・御所まち・宇陀松山・高取土佐街道・竹内街道といった歴史的町並みが広がる地域、洞川温泉や十津川温泉・谷瀬の吊り橋・大台ケ原といった南部の自然に囲まれた観光名所など、数えればきりがありません。

奈良観光の際には、奈良市内はもちろんのこと、県内各地の観光地も是非併せて訪れることをご検討になってみてはいかがでしょうか。南部の山岳地帯を除いては、公共交通機関によるアクセスも比較的スムーズとなっています。

マイカーではなく公共交通機関が便利

近鉄奈良駅

奈良というと、とりわけ遠方の方の場合、どうしても「地方」や「田舎」といったイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに奈良は都会とは到底言えない地域で、のどかで穏やかな環境が広がっています。

但し、地理的には大阪・京都からかなり近く、ベッドタウンとして発展してきたため、交通については利便性が高く、電車が奈良市内を含め奈良盆地のあちこちを走っており、運行本数も一部を除き多めです。

例えば奈良駅へは、JRの場合大阪駅から15分おきに大和路快速が、近鉄の場合大阪難波・鶴橋駅から10分おきに快速急行や急行が運行されており、首都圏の郊外と利便性に差はありません。

観光地へのアクセスについても、駅から徒歩圏の場所も多いほか、バスの運行本数もそれなりに充実しており、平城宮跡~奈良公園~春日大社などを直結する「ぐるっとバス」も運行していますので、車で訪れる必要はありません。

宿泊施設は近年増加・選択肢も充実

奈良というと、日帰り観光割合「日本一」の地域であり続ける地域であり、宿泊される観光客の方は未だ多いとは言えません。

一方で、コロナ禍までは活況を呈していた「インバウンド」の関係や新しい市場としての魅力もあり、近年奈良駅周辺では宿泊施設の建設がかなり活発です。

奈良には日本有数の高級ホテル「奈良ホテル」や使い勝手のよい駅前「ホテル日航奈良」などの大規模ホテルが元より営業をしてきましたが、

例えば新しく整備された奈良公園「瑜伽山園地」に隣接する場所には全室スイートの「ふふ 奈良」が、近鉄奈良駅近くには「変なホテル奈良」が、JR奈良駅近くには「ダイワロイヤルホテル D‐PREMIUM 奈良」が、興福寺・猿沢池のすぐそばには「セトレならまち」が近年オープンしています。これ以外にも複数の宿泊施設が近年開業しており、2021年にも東横イン・アパホテルなどの開業が予定されています。

現在の奈良はハイグレードなホテルから利用しやすいシティホテル、歴史ある旅館から格安のビジネスホテルまで多種多様な宿泊施設が揃いつつあり、かつてと比べると選択肢が充実しており、京都や大阪ではなく「奈良に泊まる」こともぜひご検討頂ければと思います。

「奈良の鹿」は野生動物です

奈良の象徴として、はじめての観光客の方であってもほぼ必ず目にすることになる「奈良の鹿」。

奈良の鹿については、一見マスコット的な存在に見えますが、実際の所は、公園を生活空間としている「ただの野生動物」です。

もちろん、公認のエサ「鹿せんべい」をあげる分には何の問題もありませんが、鹿せんべい以外の「人間の食べ物」を与えることは健康被害のリスクがあるため厳禁です。また、野生動物ですので時に攻撃的になり、人間が怪我をするリスクも完全にゼロとは言い切れません。

奈良の鹿をご覧になったりエサやりをする場合は、野生動物であるという理解をもった上で行動して頂くようにお願い致します。

奈良の鹿に関する基礎知識は、上記の記事でも解説しています。

グルメについては?

奈良観光については、近年は以前と比べて「グルメ」目的での来訪も増えて来ています。

昔の奈良は「うまいものなし」などと酷評された時代もありましたが、近年はメディアへの露出が増えたことや、SNS上での発信などにより、奈良にも様々なグルメスポットがあることが認知され、実際に大勢の方がお店を訪れています。奈良=グルメに乏しいは過去の話です。

観光客に人気のお店は現在では多種多様、数えられないほどの店舗数となり、かき氷・そば・創作料理・イタリアン・フレンチ・手作り洋食・スイーツ・和菓子などほぼオールジャンルが揃っています。

奈良に観光に訪れる方は、おそらく行ってみたいお店を既にリサーチされている方も多いことでしょう。

なお、観光客の方に有名なお店=地元でよく知られているお店。とは限らない場合も一部であります。また、評判についてもネット上の口コミと地元での評判が、必ずしも全て一致している訳ではありません。価格についても訪れる客層の違いにより、同じようなメニューや商品でも、お店により価格がかなり異なる場合もあります。

グルメの知名度が上がれば上がるほど、いわゆる「観光客向け」と「それ以外のお店」がはっきり分かれつつあるのは、京都や大阪と同様で、奈良も次第にその傾向が強くなっていると言えるでしょう。