新幹線のきっぷの「有効期間(期限)」を詳しく解説

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こちらのページでは、新幹線のきっぷを使用するにあたっての使用可能な「有効期間(期限)」について解説していきます。

新幹線のきっぷは通常のきっぷであれば「乗車券」と「特急券」に分かれており、それぞれ扱いが異なります。

なお、本サイトは奈良の観光情報を取り扱うサイトですが、奈良へは新幹線をご利用になって訪れる(京都経由)方が大変多い為、利用される各種交通機関に関する情報も解説しております。

乗車券の有効期間は距離に応じて

新幹線のきっぷは、いわゆる「運賃」にあたる部分である「乗車券」、そして自由席・指定席を利用するための「特急券」(又はグリーン車を利用するためのグリーン券)の2枚で構成されています。

このうち運賃部分の「乗車券」については、乗車する「距離」に応じて利用可能な有効期間(期限)が設定されています。

・100キロ以下=1日(当日限り有効)
・200キロまで=2日
・400キロまで=3日
・600キロまで=4日
・800キロまで=5日
・1000キロまで=6日
・1001キロを上回る区間についても200キロごとに1日加算

また、「往復きっぷ」の場合は、乗車券の有効期間(期限)はこの2倍(博多〜新下関間に関わる往復乗⾞券の有効期間は往路と復路それぞれの合計)となります。

なお、規模の大きな都市周辺に設定されている「大都市近郊区間」内の乗車であれば、たとえ100km以上の利用であっても有効期間は1日です。ご注意下さい。

【例】東京駅~新大阪駅間であれば600キロまでの区分に当てはまるので、片道乗車券の有効期間(期限)は4日です。

【例】金沢駅から富山駅まで(新幹線)、岡山駅から新倉敷駅(新幹線)までといった利用の場合、移動距離(営業キロ)は100キロまでの区間ですので、片道乗車券の有効期間(期限)は1日となります。

【例】東京駅~博多駅(福岡)のような長距離区間の場合、営業キロは1001キロを越えるため片道乗車券の有効期間(期限)は7日とかなり長めに設定されています。

【例】姫路駅〜米原駅間の場合、距離は100kmを大きく上回りますが、「大阪近郊区間」内に含まれるため、有効期間は1日です。

新幹線に乗るための「乗車券」に限って見れば、ある程度長い距離を乗る場合は、一部を除き距離に応じて利用可能な期間が長くなっています。

特急券の有効期間は当日限り

「運賃」部分にあたる「乗車券」については、上述したように有効期間(期限)は距離によって比較的長めになります。

一方で、新幹線に乗るためには「乗車券」だけではなく「特急券(自由席・指定席)」又は「グリーン券(グリーン車)」が不可欠です。

これらの特急券・グリーン券については、有効期間(期限)は「利用指定日(乗車日)」当日限りです。

【例】10月1日、朝6時発の東京駅~新大阪駅間の「のぞみ号」の指定席やグリーン券を予約・購入した場合、列車と座席が「指定」されている以上、原則として10月1日のその列車しか利用できません(乗り遅れた場合、自由席のみ10月1日当日は利用可能)。乗り遅れてから、別の列車の座席を再度指定する事は不可能です。

【例】指定席ではなく10月1日分の自由席特急券を買った場合は、10月1日当日の列車にしか使えません。利用しなかった場合でも、翌日以降の新幹線には乗ることが出来ません。

特急券は、乗車予定日「その日限り」しか使えませんので、もし新幹線に乗る予定が別の日に変わってしまった場合は、発車前にきっぷを「変更」する必要があります。

きっぷの「変更」は、きっぷを買った以降でも、利用開始前(乗る予定の列車が発車する前・自由席券であれば利用日当日まで)であれば「1回」までは無料で変更する事が可能です。10月1日の特急券を、10月2日や3日に変更する事も可能です。

きっぷの変更をせずに、乗車予定日も過ぎてしまった特急券類は、ただの紙切れになってしまいますので、その点は十分ご注意下さい。

回数券などは一部を除き発売終了の流れ

新幹線をお得に利用できるきっぷとしては、金券ショップ等でもおなじみの「回数券」が発売されていましたが、2023年現在は東海道新幹線の自由席のみ利用可能な回数券など、一部のみの発売に縮小されており、利用可能な機会が大きく減っています。

回数券の有効期間(期限)は、東海道新幹線の一般的な自由席の回数券であれば、6枚つづりで窓口等で購入してから3か月以内となります。

なお、JR九州の「定期券専用新幹線特急料金回数券」のようなきっぷの場合は、有効期間(期限)は14日間となっているなど、回数券と名の付くきっぷが全て有効期間(期限)3か月という訳ではありません。

現在東海道新幹線・山陽新幹線などの「指定席」は回数券では利用出来ませんが、一部区間のみで残る「グリーン席」用の回数券については、きっぷを買っただけで乗れる訳ではなく、乗車前に「座席指定」を別途受ける必要があります。

※回数券の発売状況については、状況が変化している場合がありますのでご注意下さい。

エクスプレス予約・お得なきっぷ類は通常のきっぷと異なる

新幹線の割引サービスやお得なきっぷ類としては、会員制の割引サービス「エクスプレス予約」やJR西日本のお得なきっぷ「スーパー早特きっぷ」のようなものも各社によって提供されています。

エクスプレス予約にしても、スーパー早特きっぷにしても、きっぷのルールとしては通常のきっぷとは異なる点が多くなります。

エクスプレス予約や各種お得なきっぷ類は、「乗車券+特急券」がセットの扱いですので、乗車券部分の有効期間(期限)という概念はありません。きっぷなどの種類により可否は異なりますが、指定席に乗り遅れた場合、例えばエクスプレス予約などの場合は当日であれば後続列車の自由席が利用可能です。
なお、エクスプレス予約など一部に限り、乗車しなかった場合は自動で手数料を差し引いて払い戻しが行われる仕組みがありますが、きっぷに変えてご乗車の場合などは窓口での対応が必要ですのでご注意下さい。

エクスプレス予約のうち「早特」商品、JR西日本「スーパー早特きっぷ」、JR九州の「九州ネット早特7」等のお得なきっぷ類は、「指定列車」以外は利用できません。乗り遅れた場合は後続の自由席を使う事も出来ません(一部のきっぷで乗車券部分のみ有効な場合あり)。なお、エクスプレス予約など一部に限り、乗車しなかった場合は自動で手数料を差し引いて払い戻しが行われる仕組みがありますが、きっぷに変えてご乗車の場合などは窓口での対応が必要ですのでご注意下さい。

また、指定列車の変更はエクスプレス予約の場合一部を除き自由ですが、一部お得なきっぷ類は変更ができないきっぷがあります。この他にも様々なものがあります(JR九州のきっぷ類が特に充実しています)が、お得度が大きい程に、変更不可・乗り遅れた場合の救済措置なしといった条件も目立ちますので、利用にあたってはそれぞれの割引サービスやきっぷ類の「ルール・条件」を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

以上、新幹線のきっぷ類の「有効期間(期限)」について解説して来ました。最後に重要なポイントだけを再度まとめておきます。

・新幹線の通常の「きっぷ」は、「乗車券」と「特急券(グリーン券)」のセットとなっています。このうち乗車券については例えば100キロ以下=1日、200キロ以下=2日、400キロ以下=3日といったように有効期間(期限)が設定されています。

特急券、グリーン券については有効期間(期限)は1日です。指定席とグリーン席については、乗り遅れた場合はその日の「自由席」に限って利用可能です。自由席については、利用を指定した日のみ有効です。いずれにしても、きっぷに表示している日を過ぎると、きっぷは無効となります。

・回数券については発売対象や発売範囲が減っていますが、東海道新幹線の6枚つづりの自由席回数券は3か月間有効です。グリーン車用の回数券の場合、乗車前に列車を指定する必要があります。指定した後に乗り遅れた場合は当日の自由席が利用可能となります。

・エクスプレス予約や各種お得なきっぷ類については、乗車券と特急券はワンセットであるため、一般の乗車券に設定されているような有効期間という仕組みはありません。乗車予定の列車に乗り遅れた場合、当日に限り後続の自由席が利用可能な場合はありますが、次の日以降は乗車券部分も含めて利用出来ません(一部サービスの場合自動で払い戻しの仕組みあり)。
・また「早特」きっぷ類など特にお得なきっぷについては、多くが「指定列車のみ有効」であるため、乗り遅れても自由席に乗れる「救済措置」がありません。お得なきっぷ類の利用時にはこれらの点をご注意下さい。

ぜひ、便利な新幹線をご利用になって、古都「奈良」の観光に訪れてみてはいかがでしょうか。