「近鉄奈良駅」周辺エリアはどんな所?(奈良市内の各エリア解説)

奈良の基礎知識

こちらの記事では、奈良市内の「近鉄奈良駅」周辺エリアとはどんな所か?として、住宅・交通・生活環境等について解説していきます。

近鉄奈良駅は、奈良観光の玄関口であるため、周辺エリアにも世界的観光地が多く、歴史ある風景が広がる場所も多くなっています。

場所・概要

奈良市の「近鉄奈良駅」周辺エリアは、奈良市内では最も大きな「市街地」の一つであり、興福寺・東大寺・春日大社と言った世界遺産へも近い、まさに「奈良らしさ」を実感できるエリアとなっています。

場所としては、「奈良市街地」の中では最も東側に位置し、駅の東側は奈良公園一帯、駅の南側は古くからの「ならまち」地域、駅北側はモダンな香りも残される「きたまち」地域となっています。

近鉄奈良駅一帯は、住宅街を含めどこへ行っても「観光」の要素が少なからず見られるエリアであり、学園前駅周辺など郊外住宅地とは全くタイプの異なる市街地ですが、観光関係に留まらず「大阪のベッドタウンとしても普通に住める」地域でもあります。

住宅事情

近鉄奈良駅周辺は、世界的観光地としての価値がありますので、駅の近くについては地価はかなり高めではあります。

駅徒歩圏には古い町並みが多い

また、郊外住宅地と比べると「奈良」のブランド価値もあり不動産需要は高いため、駅の徒歩圏で常時多数の物件が出回っているとはでは言い切れません。物件がない訳ではありませんが、中古の戸建てなども含め、郊外住宅地エリアと比べると不動産価格は高くなります(最低2000万円程度~物件によっては数千万~億単位)。

マンションについても、西に少し離れた「新大宮」エリアの場合は供給が大変多いですが、近鉄奈良駅の利用範囲については中古も含め流通している物件はそれほど多くありませんし、中古物件も含めてそれなりの価格(一定の築年数でも2000万円程度など)が一般的です。

もっとも、近年は新築マンションも一定程度供給されていますが、3000万~5000万円台の物件が多くなっており、郊外住宅地の新築マンションよりは明らかに割高感が見られますし、入居者の性質もリタイア世代や奈良に永住したい首都圏の方など、「ベッドタウン」の「ファミリー世帯」とはやや異なった層の方が入居する場合もあります。

なお、近鉄奈良駅からは現在も多くのバス便が運航されており、駅から2㎞程度離れたような地域まで行けば、数百万円の中古物件などが多い地域も増えてきます。

賃貸については、駅徒歩圏も含め、2万円程度からの大学生向けのワンルーム物件は多数供給されているため、売買物件と比べると割安感が見られます。ファミリー世帯向けのハイツなども含め、家賃水準は郊外住宅地エリアとそう変わらないと言えますし、流通している賃貸物件も比較的多いと言えるでしょう。

生活環境

郊外住宅地エリアとは異なり、「観光」ニーズの高い近鉄奈良駅周辺については、商業施設等については生活者よりは「観光客」寄りのものが多いことは否定できません。

駅前には商店街が南北1㎞程度に渡り伸びていますが、とりわけ駅から南に伸びる「東向商店街」は、地元向けではなく大半の店が「観光客向け」になっています。

観光客向けの店が立ち並ぶ駅前の「東向商店街」

また、近鉄奈良駅は利用者数は奈良県一ですが、駅前には一か所の店舗でなんでも売っているようなショッピングモール・百貨店・大規模スーパーは一切ありません。

駅近くには食品スーパーがあるだけで、他の大きな店舗は観光客向けの店舗が中心となっています。もっとも、日常生活に不可欠なドラッグストア・コンビニ等は近鉄奈良駅周辺にも多数ありますので、生活に支障をきたすようなことはありません。

駅前で出来ない大きな買い物・お出かけといったような場合、車で買い物に出かけるような場合、近隣市のショッピングモールなどに行かれる方もいらっしゃいますし、公共交通機関を利用される方は大半が大和西大寺駅前の「ならファミリー・近鉄百貨店奈良店」へ行かれる他、近鉄電車で大阪まで行ってしまう方も少なくありません。

医療については、駅周辺には多数の開業医によるかかりつけ医院があり、少し離れた場所には市立奈良病院などが設けられています。

教育については、駅周辺の広い範囲を見ると、市内西部の郊外住宅地エリアと比べると進学校への受験意欲はやや抑えられた環境と言えますが、やはり通塾率などは高くなっています。なお、地域によってはマンション建設により子供の数が増えた場所も一部であれば、観光偏重・割高な住宅価格・既存住民の高齢化という要因により人口減少・少子化が著しく、駅周辺でも児童・生徒がかなり少なくなっているエリアも見られます。

交通事情

近鉄奈良駅構内

奈良で最も利用者数の多い「近鉄奈良駅」については、大阪難波・神戸三宮・京都方面への直通電車(快速急行・急行・特急等)が多数運行されており、大阪方面へはほぼ終日10分おきに電車がご利用頂ける環境です。また、近鉄奈良駅の南東側にはJR奈良駅もありますので、王寺・天王寺方面へはそちらもご利用頂けます。

バス路線については、近鉄奈良駅から周辺エリア各所へのバス便が充実しています。

近鉄奈良駅前を発車する「市内循環」バス

例えば駅周辺を巡る循環バスは約15分おきに、南側の大安寺・神殿方面へは約15分おきに、北側の般若寺・青山住宅方面へも約10~20分おき程度のバス便が確保されている他、南側の比較的人口密度の低いエリアへもバス便があるなど、奈良では学園前駅周辺と並ぶバスアクセスの充実度となっています。駅から離れたエリアでも、バス利用をすることで駅へのスムーズな移動が可能です。

道路交通については、「観光地」ということもあり、春や秋の土日祝日等を中心に駅周辺はひどい渋滞が発生するほか、駅からやや離れたエリアでも毎日の通勤時間帯にはかなりの渋滞が生じる道路があります。

また、主要な道路は片側2車線・片側1車線は確保されているものの、ならまち・きたまちエリアや大安寺周辺エリアなど、少し入り組んだ住宅街に入れば迷ってしまったり、道路の狭さに困ってしまうような状況も多々見られます。

日本各地の地方都市の駅前エリアとして考えると、マイカーによる移動の利便性は低いのが近鉄奈良駅周辺エリアの特徴ですが、その代わりに公共交通機関の利便性が比較的確保されていますので、首都圏や大阪近郊のライフスタイルに近い環境と言えるでしょう。

みどころ・観光スポット

近鉄奈良駅周辺エリアについては、「奈良」観光の拠点ゾーンですので、東大寺をはじめ世界遺産指定を受ける寺社仏閣が複数ある他、鹿で有名な「奈良公園」など、日常生活の中に「古都」らしさを感じて頂ける環境が広がっています。

興福寺

興福寺は、世界遺産に登録されている奈良を代表する寺院です。

近鉄奈良駅から徒歩圏の場所にあり、五重塔や東金堂などの国宝建築、また阿修羅像をはじめとする国宝の仏教美術で知られています。

また、近年は大規模な「中金堂」が再建されるなど境内の整備も進んでいます。

奈良公園

奈良公園は、近鉄奈良駅の東側一帯に広がる広大な都市公園です。

いわゆる「奈良の鹿」はこの奈良公園一帯に生息する鹿のことであり、公園内を散策していると必ず鹿の姿をご覧頂けるようになっています。

公園内はいくつかの「園地」に分かれており、どこを散策しても季節ごとの美しい風景を味わって頂けます。

東大寺

東大寺は、奈良はおろか、日本でも最大規模の寺院の一つであり、世界遺産に登録されています。

境内にある「奈良の大仏(大仏殿)」や「金剛力士像(南大門)」は世界的な知名度を有している他、1300年近く続く二月堂の「修二会(お水取り)」行事は奈良の春の風物詩としてなくてはならない存在になっています。

春日大社

春日大社は、春日山・若草山の山麓一帯に境内を有する奈良市内最大の神社であり、世界遺産に登録されています。

多数の摂末社を有する境内は常に大勢の参拝者でにぎわいを見せており、初詣等の際にはかなりの混雑が見られます。

なお、年間を通して神事・儀式が多数行われますが、12月の「おん祭」は奈良最大の祭事として広く知られています。

ならまち

芝新屋町の町並み(元興寺塔跡近く)

ならまちエリアは、近鉄奈良駅南側一帯の「旧市街地」を指す名称であり、現在でも古い町家などが立ち並ぶ風景が見られます。

近年はこだわりの飲食店や雑貨店などが増加し、世代を問わず大勢の観光客が訪れる地域になっている一方、静かな住宅地としての側面も有しています。

まとめ

近鉄奈良駅周辺エリアは、奈良観光の玄関口であるため観光客が多くなっており、「古都」風情を存分に味わえる地域となっています。

駅周辺は「奈良」ブランドもあり不動産価格は高めですが、バスを利用する郊外・周辺エリアの物件であれば、かなり割安な物件が多くなります。また、賃貸の場合駅徒歩圏でも比較的安い家賃水準となっています。

生活環境としては、「お店」が観光客シフトの傾向が強いため、スーパーマーケット等を除いて、大規模な商業施設は少なくなっています。

交通機関については大阪・神戸・京都へ直通可能な近鉄電車が抜群の利便性を誇る他、近鉄奈良駅からのバス便についても、昼間でも15~20分間隔で主要な郊外エリアへ移動出来る等、一定の利便性が確保されています。