奈良「西ノ京駅」周辺エリアはどんな街?(生活環境・住みやすさ等を徹底解説) | 奈良まちあるき風景紀行

奈良「西ノ京駅」周辺エリアはどんな街?(生活環境・住みやすさ等を徹底解説)

奈良の基礎知識

こちらの記事では、奈良市内の近鉄「西ノ京駅」周辺エリアとはどんな街?として、各種生活環境・住みやすさ(住宅・生活利便施設・交通等)について解説していきます。

西ノ京駅周辺は、世界遺産である「薬師寺・唐招提寺」を有するなど一大観光地としての側面と、古くからの静かな住宅地や医療・福祉ゾーンとしての側面もある等、様々な特徴のあるエリアです。

場所・概要

奈良市の「西ノ京駅」周辺エリアは、近鉄橿原線の「西ノ京駅」周辺一帯に広がる地域です。

位置としては、近鉄・JR奈良駅周辺からは西に4キロ程度、大和西大寺駅周辺からは南に2キロ程度の位置にあり、金魚やお城で有名な「大和郡山市」寄りの場所となっています。

西ノ京駅周辺は、駅のすぐ東側・北側には「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されている薬師寺・唐招提寺という一大観光地がある一方、駅の西側は細い道が入り組んだ古くからの郊外住宅地となっています。また、西側に1キロ程度離れたエリアには比較的大きな病院が複数あり、奈良県内最大規模の医療・福祉ゾーンとして機能しています。

住宅事情

西ノ京駅周辺の住宅事情は、その他のエリアとは少し色彩が異なり、マンションが占める比重はかなり少なくなります。

マンションについては、駅東側に離れた田園地帯沿いの「西の京病院」近くにありますが棟数自体はごく僅かで、駅周辺の住宅の大半は「一戸建て」もしくは「ハイツ・アパート」となります。

後述するように、西ノ京駅周辺エリアは道路環境がお世辞にも良いとは言えず、かなり入り組んだ街路が続きます。

そのため、駅周辺も含め中古一戸建ては数百万円程度からの物件もあり、新築の場合も3000万円前後から見られます。駅東側の「五条町」エリア等、世界遺産のすぐ近くの物件はやや割高になっているようにも見えますが、それでも学園前駅・学研奈良登美ヶ丘駅周辺の典型的な郊外住宅地よりは住宅コストは低くなります。

賃貸物件については、狭いものでは2万円台程度からある他、ファミリー世帯向けは5万円~7万円台の物件が多く、奈良市の家賃水準としてはごく平均的もしくは少し安めの状況です。

団地物件は、UR賃貸住宅は駅周辺には一切ありません。駅西側の六条山方面には一定規模の団地がありますが「県営住宅」ですので所得等の条件があり、誰でも借りられる訳ではありません。

生活環境

西ノ京駅周辺エリアの生活環境については、同じく奈良市郊外にあたる学園前駅や学研奈良登美ヶ丘駅周辺、高の原駅周辺と比較すると、生活利便施設の立地状況等には大きな違いがあります。

簡単に言えば、西ノ京駅周辺エリアの場合「駅のそば」には余り商業施設等がなく、住宅街の中に各種店舗や施設が点在しているという環境となります。

例えば、駅前には大規模なスーパーマーケット等は一切なく、スーパーマーケットは駅から離れた住宅街の中に「プライスカット西の京店」が、医療・福祉ゾーンである六条山エリアには「ならコープ七条」があります。また、一部を除く学習塾、南都銀行の支店も駅から少し離れた場所にある等、生活利便施設が駅から離れた場所に分散している傾向があります。

駅を中心とした街ではないということは、各種店舗や施設が家のそばにある場合は徒歩で行けるなど、利便性が高いことになりますが、そうでない場合はかえって不便な場合もありますし、駅以外の施設へは公共交通機関によるアクセスが難しい場合もありますので、様々な留意が必要です。

一方、西ノ京駅西側の「六条山」地区は医療・福祉ゾーンのため、大病院は「奈良県総合医療センター」や「国立病院機構奈良医療センター」等充実しています。病院の近くには複数の薬局や各種福祉施設もあり、医療・福祉面での利便性や安心感は高いエリアと言えるでしょう。

また、教育環境については、学園前駅周辺のような突出した受験志向はありませんが、何か問題があるような事もなく、ごく一般的な環境が確保されていると言えるでしょう。

交通

近鉄西ノ京駅は、大阪難波方面へ直通する「近鉄奈良線」の駅ではなく、京都や橿原方面へ直通する「近鉄橿原線」の途中駅です。

近鉄「西ノ京」駅

電車は概ね10分間隔程度で運行されており、大阪方面や近鉄奈良方面への乗り換え駅である大和西大寺駅へは、わずか2駅・5分以下でアクセス可能となっています。

一部を除き乗り換えは必須ではありますが、各エリアへの通勤・通学にも比較的便利な「ベッドタウン」としての側面もあるのです。

路線バスについては、西ノ京駅から医療・福祉ゾーンである六条山・奈良県総合医療センター方面へのバスは大半の時間帯で1時間に4本以上運行されていますので、利便性は一定以上確保されています。

一方で、駅から少し離れていても、バス便を使うのが不便なエリアもあります。特に駅西側の五条西・六条西地区の一部は「交通空白地帯」とも言える場所であり、駅からも1キロ以上離れている一方、便数の多いバス停へも1キロ弱の徒歩移動が必要な場所があります。

道路事情については、はっきり言えばかなり悪い環境と言えます。西ノ京駅周辺には、ごく一部を除いて満足に対面通行出来る道路すらありません。新しく出来た「奈良県総合医療センター」付近を除いては、狭い道をバスやマイカーが行き違いをしながら走るような道、また入り組んだ上に細く、一度入ると戻るのが難しいような道、初めての方であれば確実に迷ってしまうような道、一方通行の道等、地元を良く知っている人でなければ使わない方がよいような道路ばかりです。

駅周辺の主要な道路(こちらは一方通行)

また、西ノ京駅周辺の道路でややこしいのは、行き違いが難しい道路でも、1日中それなりの交通量があるという点です。駅へ向かっての人の流れもある程度存在する一方、歩道などもほとんど整備されていないため、歩行者にとっても余り移動しやすい環境とは言えないでしょう。

自転車についても、駅西側のエリアは比較的起伏・傾斜の多い地形となっていますし、何よりも道路環境が悪いため、自転車を使う事が便利な環境とは言えません。

みどころ・観光

近鉄西ノ京駅周辺エリアは、世界遺産である「古都奈良の文化財」のうち「薬師寺」と「唐招提寺」が駅の東側と北側にあり、一大観光地としての側面もあります。

薬師寺

薬師寺は、西ノ京駅を降りてすぐの場所にある寺院(世界遺産)です。
奈良時代からの歴史を受け継ぐ「東塔」等の美麗な建築、また華やかな朱色が目立つ境内の風景等、奈良市内にある寺院の中でも特に強い印象を与える空間となっています。
なお、仏像については飛鳥時代(白鳳時代)の作を複数ご覧頂けます。

唐招提寺

唐招提寺は、西ノ京駅の北側少し離れた場所にある寺院です。
薬師寺とは対照的に静かで落ち着いた風情が特徴の空間は、中国(唐)からの渡来僧である鑑真和上によって創建されたものであり、現在も金堂・講堂を始めとする奈良時代の建築が複数残されています。

垂仁天皇陵・田道間守墓

垂仁天皇陵の水辺

垂仁天皇陵・田道間守墓は、西ノ京駅・唐招提寺の北側にある日本有数の規模を誇る大きな古墳です。
宮内庁によって垂仁天皇の御陵と定められている墳丘のそばには、天皇のために不老不死の果物を探した「田道間守」の墓所とされる小さな島のようなものもあり、歴史ロマンにあふれる空間となっています。

大池

大池の冬

大池は、西ノ京駅の西側に少し離れた場所にある大きな池です。
池からは若草山・春日山を背景に薬師寺の東塔・西塔を望む風景や、遠く大和高原を望む広々とした風景もご覧頂けます。

休ヶ岡八幡宮

休ヶ岡八幡宮は、薬師寺の境内のすぐそばにある神社です。
平安時代に創建された神社は、各地の鎮守神が明治以降分離される中でも変わらず1000年以上に渡って「薬師寺の鎮守神」としての役割を果たし続けてきた歴史を持っています。

まとめ

奈良市の近鉄「西ノ京駅」周辺エリアは、薬師寺・唐招提寺といった世界遺産を有する観光地という側面と、閑静な住宅街、医療・福祉ゾーンとしての機能も持つ様々な特徴を持つ地域です。

住宅事情としては、マンションは少なく、戸建てまたはアパートやハイツが大半を占めます。不動産価格は学園前エリア等と比べ割安感があり、賃貸物件も奈良の平均的な家賃水準であり、コスト面では住みやすいエリアと言えるでしょう。

生活環境については、他の主要駅前と比較して「駅前」の各種施設・店舗が少ないことが特徴で、住宅街の中に生活利便施設が点在しています。

交通については、近鉄西ノ京駅からは大和西大寺方面へ電車が多く運行されており、近鉄奈良や大阪難波方面へは大和西大寺乗り換えで便利にアクセス可能です。路線バスについては、医療・福祉ゾーンである六条山方面へのバスは比較的便利ですが、駅周辺の一部には交通空白地帯もあります。

道路環境は奈良市内でも屈指の厳しい環境・悪い環境であり、対面通行がスムーズに出来る道路は少なく、入り組んだ街路も多く「難易度」は高い状況です。