奈良市の「農業」ってどんな感じ?(特産品・生産量・従事者数など)

奈良市とは

こちらのページでは、奈良市について「農業」という側面から見ていきます。

奈良市は観光都市として有名であり、農業に関しては必ずしも全国的な知名度を有する訳ではありませんが、「お茶」をはじめとする様々な特産品もあります。

奈良市の「農業」とは?

世界遺産が多数ある「古都」として有名な奈良市。奈良のまちは一般的にはそれほど大きな「都会」ではないというイメージを持たれている場合が多く、実際に市街地から少し離れるとのどかな「農村風景」が広がることで知られています。

もっとも、田園風景も多い奈良市においては「農業」が非常に盛んであると思われる方も多いかもしれませんが、規模としては全国的に見れば必ずしも大きなものではありません。奈良市は「盆地」のエリアについては南東部などを除き市街化された地域が多く、それ以外の場所は山間部となっているため、大規模な農業事業者や畜産関係の事業者は多いとは言えず、関西エリアで比較すると例えば市内の西部に広大な田園地域を持つ「神戸市」などの方が農業は盛んです。

奈良市内の農業は、市街地の周辺部や山間部で比較的小規模に行われているものが多くなっています。

農業が盛んなエリアは?

奈良市内で農業が盛んなエリアは、大まかに言えば「東部山間部」一帯と、市街地の南側の地域となります。

東部山間部については、傾斜地が多いため水田については「都祁」地域を除き面積は小規模ですが、後述するように最大の特産品である「大和茶」については斜面に沿って茶畑が広がるため、「田原」地域や「柳生」地域、「月ヶ瀬」地域のあちこちで広く栽培が行われており、宇治茶などと比べればややマイナーとは言え、国内有数のお茶の生産地として知られています。

この他、全体としての規模は大きくありませんが、山間部の一部では養鶏業や養豚業者も見られます。

また、市街地に近いエリアでは、市内の南側(大和郡山市・天理市との市境に近い地域)では農地が占める割合がかなり高くなっており、主に兼業農家によってどちらかと言えば自給的な農業(米や野菜の生産)が行われ、一部では商業ベースで出荷するような近郊農業も行われています。

生産規模は?

農家数3216戸(うち自給的農家1418戸・販売農家1798戸・主業的農家194戸)
耕地面積2750ha(うち田耕地2060ha・畑耕地690ha)
農業生産額45億4千万円(うち「米」16億5千万円・「野菜」8億1千万円・大和茶など「工芸農産物」7億4千万円)
主要な生産物米(1568経営体)・だいこん(185経営体)・はくさい(167経営体)・茶(139経営体)・きゅうり(128経営体)

※統計データは農林水産省ウェブサイト内「統計情報」を参照

奈良市内の農家数は平成27年現在のデータでは3216戸となっており、全世帯15万戸程度と比較するとそれほど多い訳ではありません。

また、耕地面積は2750ha・うち水田は2060ha・畑は690haとなっており、市内の土地のうち10分の1程度が農業に利用されています。

農産物生産額については、2017年(平成29年)の数字では、市内全体で45億4000万円となっています。

他の県庁所在地と比べると、生産額は神戸市の3分の1程度、京都市の半分程度、和歌山市の3分の2程度ですが、大阪市の9倍程度・大津市の2.5倍程度となっており、全国的に見ればそれほど農業が盛んな場所とまでは言えませんが、関西では平均的な農業生産の規模を有しています。

奈良を代表する農作物・特産品について

最大の特産品「大和茶」

奈良市で生産される農作物については、他の地域と比べると「工芸農作物」の比率が高いことで知られており、これはほぼすべてが「大和茶」の生産によるものとなっています。

大和茶については、京都の宇治茶などと比較すると知名度はやや低いかもしれませんが、日本有数の日本茶ブランドの一つとして知られており、奈良市山間部をはじめとする「大和高原」地域の寒冷でよく晴れる気候によって高品質の茶葉が生産されています。

イチゴ「あすかルビー・古都華」

生産量・生産額ベースでは「大和茶」が圧倒的な存在ですが、この他にも奈良ブランドとして知られるものとしては、高品質なイチゴ「あすかルビー・古都華」が奈良市内でも栽培されています。

あすかルビーはその名の通り宝石のように光沢のある美しいイチゴとして知られ、更にブランド力を高めるために開発された「古都華」については、糖度及び酸味の強さが特徴となっています。

その他

この他の特産品としては、市内では高品質の「トマト」や「ナス」の生産、奈良のお米としてブランド化されている「ヒノヒカリ」の栽培なども行われています。

なお、奈良市で生産される農作物は、必ずしも「奈良県の特産物」として知られるものを全てカバーしているわけではありません。例えば「柿」については大半が県内の五條市等南西部エリアの生産となっています。

また、奈良の特産品と言うと、そのままの農産物ではなく「柿の葉寿司」や「奈良漬」などのように、「保存」性の高い加工食品が有名ですが、これらの食材については「奈良市・奈良県」の産品が用いられている場合もありますが、多くは地元の産品ではなく、加工性・保存性・品質などを考慮して適宜各地の素材が用いられています。

お買い求め可能な場所は?

奈良市内で生産された農産物を購入したい場合については、以下のような場所でお買い求め頂けます。

なお、野菜ではなく「大和茶」を購入する場合については「田村青芳園茶舗」など奈良駅周辺(三条通り・ならまちエリア北側など)に専門店がありますので、そちらでお買い求め頂くことをおすすめします。

まほろばキッチンJR奈良駅前店・JR奈良駅西口からすぐ
・「JAならけん」のアンテナショップ
・地元野菜等を安価で販売
JA特産品アンテナショップ・JR奈良駅から三条通り沿いを徒歩数分
・小規模な「JAならけん」のアンテナショップ
・地元野菜等を安価で販売
奈良のうまいものプラザ・JR奈良駅の高架下店舗
・特産品販売、レストラン等も営業

農産物のアンテナショップについては、JR奈良駅周辺に多数あり、奈良市を含む奈良県内で栽培された農産物がお求めやすい価格で多数販売されています。なお、近鉄奈良駅構内や周辺には地元の野菜の直売所などは見られません。

また、店舗の他には「柳生街道」や「山辺の道」エリア一帯ではハイキングコース・道路沿いに農家による無人販売所が設けられている場合もありますので、ハイキングの途中などにもし見つけた場合はお買い求め頂くのもおすすめです。

まとめ

奈良市内の「農業」については、兼業農家がかなり多くなっており、規模自体は大きくはありませんが市街地周辺・山間部において広く農地が広がっています。

特産品としては「大和茶」が最も有名かつ生産量が多くなっており、山間部は水田よりも「茶畑」が多い地域も見られるなど「茶どころ」としても知られています。また、「イチゴ(あすかルビー・古都華)」についても比較的知名度が高いことで知られます。

観光で訪れた方が奈良の農作物(特産品)を購入したい場合は、JR奈良駅西口から徒歩すぐの場所にあるJAならけんによるアンテナショップなどでお買い求め頂けます。