【辰市神社】春日大社の創建期に奉斎した中臣氏ゆかりの神社

辰市神社とは?

辰市神社(たついちじんじゃ)は、奈良市街地の南側、大和郡山市との境界にも近い「杏町」と呼ばれる地域に鎮座する神社です。ご祭神としては武甕槌命(たけみかつちのみこと)と経津主命(ふつぬしのみこと)を祀っています。

神社の歴史については、春日大社の創建時に鹿島国から武甕槌命(たけみかつちのみこと)に付き従ってやってきた中臣時風(なかとみのときふう)・中臣秀行(ひでつら)が、神託に応じてこの地を居住地とし、神社を創建したとされています。春日大社との関係としては、中世などに春日大社末社「紀伊神社」や本殿の社殿建築を移築した歴史も有しています。なお、神社はかつては「神宮社」・「鴻宮」と呼ばれてきました。

なお、中臣氏を巡っては、辰市神社のすぐそばにある「時風神社」が中臣時風・中臣秀行を直接祀る空間となっています。

現在は地域の氏神様として機能している空間であり、知名度が高い訳ではありませんが、近隣の倭文神社などとともに、身近な奈良の歴史の奥深さを感じることが出来る空間となっています。

住宅街の中に鎮座する辰市神社。「元神宮社」と記された大きな石標が印象的な存在です。

鳥居から社殿までの参道は比較的長くなっています。

手水舎の近くには「東の市の 植木の木足るまで 逢はず久しみ うべ恋ひにけり」と記された歌碑が設けられています。

社殿のそばには立派な手水舎も設けられています。

小さな拝殿の向こう側には本殿があり、社殿のすぐ目の前まで行くことが可能です。

武甕槌命(たけみかつちのみこと)と経津主命(ふつぬしのみこと)を祀る本殿は、手入れが行き届き、美しい状態が保たれています。

交通・アクセス

近鉄奈良駅・JR奈良駅から奈良交通バス「イオンモール大和郡山」・「杏南町」行き乗車、「大和ハウス前」バス停下車、北に徒歩約5分

周辺地図

神社一帯は奈良市内の主な歴史散策ルートから外れた地域となっていますが、倭文神社や時風神社をはじめ、歴史ある神社が複数見られます。