奈良・唐招提寺の年中行事・特別公開日程まとめ

薬師寺とともに奈良・西の京エリアにある世界遺産である「唐招提寺」。

こちらの記事では、唐招提寺で毎年行われている年中行事及び特別公開について、その日程と概要を一覧でまとめていきます。なお、臨時に行われる行事や特別公開については本記事ではご案内しておりませんので、その点はご留意下さい。

唐招提寺においては、5月の「うちわまき」が最も大勢の観光客を集める行事となっており混雑が見られますが、それ以外の行事については比較的静かな環境で見学できるものも多くなっています。

唐招提寺の年中行事・特別公開(春・夏)

4月中旬~5月中旬:「御影堂供華園」の特別開園期間

場所御影堂供華園
時間拝観時間内
料金無料(唐招提寺の拝観料は必要)

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唐招提寺境内の北側「御影堂」の東側には、唐招提寺を創建した鑑真和上の故郷である中国揚州から昭和38年(1963年)に送られた「瓊花(けいか)」と呼ばれる花が咲き誇る「供華園」が設けられています。

こちらは毎年春の4月中旬~5月中旬ごろに咲くことで知られ、開園期間については花の見頃・開花状況に合わせて設定されるため、毎年の公開期間は異なる場合があります。

なお、供華園については唐招提寺を拝観される場合であれば特に追加の料金などなく自由にご覧頂けます。

5月19日:「中興忌梵網会」

場所講堂・講堂前舞台
時間13時~14時

「うちわまき」の開催される5月19日は、鑑真和上の再来とも言われるほどに伽藍の復興や戒律制度の復興に尽力したことで知られる鎌倉時代の唐招提寺の僧侶「大悲菩薩覚盛(だいひぼさつかくじょう)」上人の命日にあたります。

当日は「うちわまき」行事の前に、まずは講堂においてその遺徳を偲ぶ法要・舞楽法要が行われます。「うちわまき」行事は整理券などが必要ですが、こちらについては特に見学にあたっての制限などはありません。

5月19日 :「うちわまき」

場所鼓楼前特設会場
時間15時~
※整理券配布は9時から

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5月19日が命日である唐招提寺中興の祖である「覚盛上人」は「蚊」を殺すことも慎むほど仏道に精進した僧侶として知られていますが、その死後に「せめてうちわで『蚊』を払ってあげよう」とハート形のうちわが奉納されたことにちなみ、当日は「中興忌梵網会」の法要などが開催された後、鼓楼の上からハート形のうちわが次々とまかれます。

うちわまきに確実に参加するには当日朝9時から配布の整理券を受け取る必要があるため、朝8時の開門前には既に列が出来ていることがほとんどです。すなわち、朝に訪れない限りは「うちわまき」行事に参加することは難しい状況です。

なお、それ以外にも当選者のみがうちわを頂ける抽選券(当選してもうちわまき本体には参加できず、うちわのみ授与して頂く形となります)も別途配布されており、こちらは1000枚限定ですが14時30分頃まで配布が行われるため、行列をつくる必要は基本的にありません。

5月19日:「中興忌梵網会」に伴う中興堂特別公開

場所中興堂
時間9時~16時
料金無料(唐招提寺の拝観料は必要)

中興忌梵網会(うちわまき)の当日には、唐招提寺中興の祖である「大悲菩薩覚盛(だいひぼさつかくじょう)」上人の像を安置する「中興堂」の特別公開も行われます。こちらは追加の拝観料などは不要です。

6月5日~6日 「開山忌舎利会」

場所講堂・礼堂東室(御影堂)
※御影堂でも本来開催されますが、平成大修理期間のため現在は御影堂の見学・拝観は出来ません。
時間読経・献茶・献香:5日9時~
御宿忌法要:5日16時~
舎利会御諱法要:6日13時~

「開山忌舎利会」は、唐招提寺を創建した鑑真和上の命日である6月6日に合わせて鑑真和上が請来した仏舎利を奉り、また和上の遺徳を偲ぶために行われる行事となっています。

まず前日の5日には、御影堂(平成大修理中は見学不可)において読経が行われつつ、茶道藪内流家元紹智宗匠による献茶・献香も行われます。

その後、5日16時から講堂において御宿忌法要が、6日には午後1時から講堂で舎利会御諱法要が行われます。

6月5日~7日:「開山忌」に伴う鑑真和上坐像の特別公開

場所新宝蔵(御影堂)
※本来は御影堂で公開されますが、修理中のため新宝蔵で公開される形となります。
時間9時~16時
料金特別拝観料:大人500円・中高生400円・小学生300円
※唐招提寺の拝観には、通常の拝観料(大人600円・中高生400円・小学生200円)が必要であり、特別拝観料は別途必要な料金となっています。

なお、5日~7日は開山忌に合わせ御影堂に安置されている鑑真和上坐像が特別公開(御影堂修理中は新宝蔵で実施)されます。

8月23日~24日 「地蔵盆」に伴う地蔵菩薩立像の特別公開

場所地蔵堂
時間日中時間帯に公開
料金無料(唐招提寺の拝観料は必要)

関連記事:【唐招提寺地蔵堂】毎年地蔵盆の時期のみ公開される地蔵菩薩立像を安置する空間


唐招提寺の地蔵盆では、地蔵堂に安置されている地蔵菩薩立像が特別に公開され、日頃ご覧いただけないそのお姿を見て頂けるようになっています。また、小規模なものですが地蔵堂において法要も行われます。

地蔵堂は境内北側、開山堂・御影堂などの近くにあります。

唐招提寺の年中行事・特別公開(秋・冬)

毎年中秋名月の日:「観月讃仏会」

場所金堂(御影堂前庭)
※平成大修理が実施中のため、御影堂前庭での行事は行われません。御影堂の見学・拝観はして頂く事が出来ません。
時間18時~21時

中秋の名月を愛でる法要として行われる「観月讃仏会」では、金堂が夜間に特別にご覧いただける(拝観無料)ようになっているほか、裏千家奉仕の献茶式も行われます。

夜の静かな暗がりの中に、金堂の廬舎那仏坐像・千手観音立像・薬師如来立像が浮かび上がる姿は日頃の日中時間帯の唐招提寺とはまた違った幻想的な雰囲気を感じさせます。

なお、献茶式などはこれまで御影堂を会場として行われてきましたが、現在は修理中のため御影堂では実施されていませんので、その点はご注意下さい。また、写真撮影についてはどこでも可能と言う訳ではなく、金堂などに表示されている指示に従い撮影して頂く形となっています。堂内での撮影などは厳禁ですのでご注意下さい。

10月21日~23日:「釈迦念仏会」

場所礼堂
時間21日:14時~・19時~
22日:4時~・14時~・19時~
23日:4時~・7時~

10月の下旬に行われる「釈迦念仏会」は、礼堂に奉安されている鑑真和上が中国から持ち込んだ仏舎利を本尊とし、3日間に渡って釈尊の宝号「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」を唱える法要となっています。

この法要は鎌倉時代初頭の1202年(建仁2年)に初めて行われたものであり、800年ほどの歴史を有する行事として知られています。

なお、下記でもご案内しているように、期間中は通常ご覧いただけない礼堂内部が特別に公開されるようになっています。

10月21日~23日:「礼堂特別公開」

場所礼堂
時間9時~16時
拝観料200円

関連記事:【唐招提寺礼堂】南北に細長く伸びる建築は伽藍の美しい風景を形作る


「釈迦念仏会」が実施される10月21日~23日には、通常時はご覧いただけない礼堂内部も特別に公開され、仏舎利を収納する金亀舎利塔(国宝)・釈迦如来立像(重要文化財)を近くでご覧いただくことも出来るようになっています。

なお、特別公開は唐招提寺を拝観している方であれば自由に拝観可能となりますので、追加の拝観料などは必要ありません。

12月15日:「お身拭い」

場所金堂
時間9時~

唐招提寺の「お身拭い」は、薬師寺で年末に行われるお身拭いと同様、金堂にある仏さまに積もったほこりを取り除く作業が行われ、新年を迎える準備が行われます。

当日は朝9時頃から読経が行われた後、僧侶らが竹竿と和紙で作られた長さ3mほどの巨大な「はたき」を用いて清掃を行います。

なお、参拝者は金堂内部へは入れませんので、お身拭いの様子は外側から見学をする形となり、見学者はそれほど多いと言う訳ではありません。

12月31日:「除夜の鐘」

場所鐘楼
時間番号札配布:23時~
鐘つき:23時40分~

唐招提寺の除夜の鐘は、大晦日の23時から南大門前で108枚の番号札が先着順で配布され、その後番号札を持つ方は23時40分から鐘をついて頂けるようになっています。

唐招提寺の年越しには、東大寺や興福寺ほどの参拝者が訪れる訳ではありませんが、配布開始前から番号札を受け取るために並んで待機している方も多くなっています。

なお、この時間の拝観は無料となっており、参詣者には千手観音の御守札の授与も行われます。

1月1日 ・3日「修正会・餅談義」

場所礼堂
時間1月1日0時~(修正会護摩供)
1月3日18時~(修正会護摩供・餅談義)

新年を迎えるにあたり行われる「修正会」では僧侶らにより密教形式の修正護摩供などが執り行われます。

まず1月1日の0時からは、礼堂の前において僧侶らが伽蛇を唱え、その後礼堂の中において修正護摩供が行われます。なお、用いられる蓮華形の護摩炉には鉄粉やアセビの葉が入れられるという少し珍しい護摩の形式となっています。

3日には18時から護摩供が行われる他、修正会の終わりに行われる「餅談義」は、護摩供の後に鏡餅を奉納した方々の名前を読み上げ、全国の各地のお餅を讃えるというかなりユニークな儀式となっています。

1月15日:「大般若転読法要」

場所礼堂
時間13時~

奈良では興福寺などでも行われる「大般若転読法要」。

こちらは僧侶らが600巻にもわたる大般若経をパタパタと動かしながら次々に読むという少しユニークな所作が見られる儀式であり、天下泰平・国家安穏・家内安全等を祈願する法要となっています。

2月15日:「涅槃会」

場所礼堂
時間拝観時間内

お釈迦様の亡くなった2月15日に合わせ、その入滅のお姿を描いた涅槃図を掛け、周囲には造花をお供えして供養のための法要が行われます。

まとめ

唐招提寺では、奈良市内のその他主要寺院と同様、年間を通して様々な行事が行われています。

特別公開については、鑑真和上坐像の特別公開や礼堂の公開については別途拝観料が必要となりますが、中興堂・地蔵堂の公開等については通常の拝観料のみでご覧頂けます。

混雑については5月19日の「うちわまき」行事のみが突出しており、こちらについては昼以降の開催ながら、参加したい場合は朝早い時間の整理券配布を受け取ることが必要となっています。なお、会場の外側からうちわまきの様子をご覧頂く分には問題ありません。