奈良・興福寺の主要年中行事日程まとめ

奈良観光の最大のみどころの一つであり、「国宝の宝庫」として日本を代表する仏教美術を多数ご覧頂けることでも知られる「興福寺」

興福寺では、東大寺などと同様に1年を通して様々な年中行事が行われ、行事によっては大勢の見学者・参加者・観光客でにぎわいを見せます。

こちらのページでは、毎年決まった時期に行われる興福寺の行事について一覧形式でご案内していきます。なお、臨時に行われる特別な行事・イベント(コンサート)や等の日程についてはここでは取り扱っていませんので、別途最新の観光情報をご参考にして下さい。

興福寺の行事(春・夏)

3月5日:「三蔵会」

場所本坊
時間10時~16時

涅槃会に続き、通常は興福寺関係者しか入ることができない「本坊」に入ることが出来る貴重な機会でもある「三蔵会」は、玄奘三蔵の命日にちなみその遺徳を偲ぶ法要となっています。

なお、法要は10時頃から行われますが、法要終了後も16時頃まで参拝可能となっています。

4月8日:「仏生会」

場所南円堂前庭
時間10時~

お釈迦さまの誕生をお祝いする行事である「仏生会」。

「南円堂」の前庭には釈迦誕生仏の周囲に美しい花が飾られた「花御堂」が設置され法要が行われる他、一般の参拝者も甘茶を注いでお参りすることができるようになっています。また、甘茶の振る舞いも実施されます。

4月16日:「放生会」

場所法要:南円堂前庭・一言観音堂
放流:猿沢池
(南円堂前の石段を下ってすぐ)
時間13時~

生きとし生けるものに感謝を捧げる行事である「放生会」。

この行事では、南円堂前庭周辺に「金魚」が泳ぐ多数の桶が並べられ、当日はまずは南円堂のすぐそばの一言観音堂で法要が行われます。法要においては魚たちにも「戒」が授けられるというこれもユニークな内容を含んでおり、「生きとし生けるもの全て」という考え方を反映したものとなっています。

その後は南円堂前の石段を下ってすぐの場所にある歴史ある水辺「猿沢池」に、般若心経を唱えながら金魚たちを実際に放流する儀式を行います。

4月25日:「文殊会」

場所行列:三条通り界隈(浄教寺から)~五重塔周辺
法要:東金堂
時間14時30分頃~16時頃

文殊菩薩の縁日にあたる4月25日に行われる文殊会では、その「知恵」にあやかろうとかわいらしい稚児たちが三条通り界隈から興福寺へと練り歩く稚児行列が行われます。

また、行列到着後には東金堂の文殊菩薩さまの前において法要(読経)が行われます。

5月第3金曜日・第3土曜日:「薪御能」

会場興福寺(南大門跡)・春日大社(舞殿・若宮神社)
時間17時30分~
※春日大社会場は11時より

関連記事:【興福寺・春日大社】薪御能(たきぎおのう)ってどんな行事?内容・日程・観覧方法など【奈良観光】


興福寺と春日大社の両方が会場となって実施される「薪御能」は、平安時代頃からの歴史を持つ野外で「能楽」をご覧いただける行事となっています。「薪(たきぎ)」の名は、夜に野外で薪を燃やして明かりを灯し、能楽を行った歴史に由来しています。

能楽は興福寺会場の場合、南大門跡の観覧席でご覧頂く形であり、前売りの場合4000円と能楽としてはリーズナブルな料金でご覧いただけるようになっています。

また、南大門跡の場合、観覧席の外側からであれば無料で自由にご覧頂くことも可能です。但し、野外のため雨天時は中止になる場合があり、その場合は奈良県文化会館に会場が変更となり、無料観覧はできなくなります。

7月7日:「弁財天供」

場所三重塔
時間三重塔公開:9~16時
法要:10時~

三重塔にお祀りされている窪弁財天像の供養を行う「弁財天供」。

法要が行われる当日は1年に1回だけ興福寺「三重塔」の内部を拝観して頂けるという貴重な機会にもなっています。

興福寺の行事(秋・冬)

10月第1土曜日:「塔影能」

場所東金堂前庭
時間17時30分~
備考観覧は有料(7000円)・要予約

「薪御能」と同じく興福寺境内の野外で能楽をご覧頂ける行事である「塔影能」。

当日は引き締まった秋らしい空気の中で能楽を楽しんで頂けるようになっています。なお、観覧席は有料となっており、事前の申し込みが必要となります。

なお、塔影能は「東金堂」の諸仏に能楽を見て頂くという意味合いで行われているため、観覧席は東金堂に背を向ける形となっており、拍手なども禁じられています。

10月17日:「大般若転読法要」

場所南円堂前庭
時間13時~

1年に1回だけ「南円堂」の特別公開が実施される10月17日は、南円堂前で13時頃より「大般若転読法要」が行われます。

「大般若転読法要」は僧侶らが経典をパタパタと「乱舞」させながら大般若経を短時間で読み上げるダイナミックな法要であり、当日はそのユニークな姿を一目見ようと大勢の参拝者が訪れます。

11月13日:「慈恩会」

会場仮講堂
時間19時~

法相宗宗祖の「慈恩大師窺基」の忌日である11月13日に薬師寺と興福寺がそれぞれ2年交代で行う儀式である「慈恩会」。

当日は古式に則り厳粛に宗祖に遺徳を偲ぶ法要が行われます。法要は「論議・問答」を中心とした仏教教義を問う形式で行われ、僧侶が適切な回答が出来ない場合は「今(ま)一度申せ」と繰り返し問答が繰り返されるなど、日頃余りご覧いただけな光景が広がります。

なお、慈恩会の開催寺院については、2018年・2019年については興福寺で行われることになっています。

会場の仮講堂は通常近くまで行くことも出来ないお堂ですが、当日は仮講堂の前まで行き、法要の様子をご覧頂くことが可能です。

12月31日:「除夜の鐘」

場所南円堂脇の鐘楼・菩提院大御堂の鐘楼(十三鐘)
時間23時より整理券配布
23時30分頃より鐘つき開始
備考それぞれ先着100名限定(無料)

興福寺の除夜の鐘は、12月31日・大晦日の23時より整理券配布が開始され、23時30分頃より鐘つきが始まるという流れになります。

なお、除夜の鐘は南円堂脇の鐘楼及び「十三鐘」で有名な菩提院大御堂の鐘楼にて行われますが、受付人数はいずれも先着100名(整理券配布)となっています。

東大寺の除夜の鐘と比較すると整理券の枚数が合計200枚とかなり少なくなっており、当日は23時の配布開始時に並んでも整理券が受け取れず、2時間前などから並ぶ人も多くなっています。

非常に寒い時間帯ではありますが、 必ず「鐘つき」に参加したい場合は、とりわけ南円堂脇の鐘楼に関してはかなり早い時間帯から整理券待ちの列に並んでおくことをおすすめします。

1月1日~3日:「新春護摩祈祷」

場所不動堂
時間14時頃~(3~4時間程度実施)

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正月3が日には、興福寺の「不動堂(南円堂の向かい側)」において、若手の僧侶らが奉納された護摩木を燃やしながら読経を行う「新春護摩祈祷」が行われます。

不動堂は小さいので内部の参拝などは出来ませんが、外側から護摩祈祷が行われる様子を見ることが可能です。

なお、不動堂では護摩法要において焚き上げられる護摩木を300円で奉納することが可能です。

1月2日:「春日社参式」

場所春日大社(本殿周辺・若宮神社)
時間10時頃~

明治に入るまでは神仏習合の伝統から長らく一体的な存在として機能してきた「春日大社」に興福寺の僧侶らがお参りする儀式である「春日社参式」。

当日は10時頃より興福寺の管主や僧侶が春日大社本殿に春日大社の宮司・神職らとともに参拝し、興福寺からの参拝者は春日大社の敷地にいながらにして「読経」を行うというかなり珍しい儀式となっています。

なお、本殿へのお参りの後は「おん祭」でも有名な摂社若宮神社にも参拝し、こちらでも読経が行われます。

興福寺境内ではなく、春日大社において行われる儀式となっていますので、ご覧頂く場合にはその点はご留意下さい。また、本殿における儀式はご覧頂けず、若宮神社における儀式のみご覧頂けます。

2月3日:「鬼追い式(追儺会)」

場所東金堂(法要)
東金堂前特設会場(鬼追い式・豆まき)
時間法要:18時30分~19時頃
鬼追い式:19時頃~19時30分頃
豆まき:19時30分~

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興福寺の年中行事の中で最も迫力ある儀式として知られる節分の日の「鬼追い式(追儺会)」。

18時半頃から行われる東金堂での法要の後、19時頃からは「鬼」たちが激しい動きを含んだパフォーマンスを披露し、19時半頃からは「豆まき」が行われます。

鬼追い式では大暴れする赤・青・黒の3匹の鬼を毘沙門天が退治し、その後大黒天により参拝者に服が授けられるという流れとなっています。

当日は寒い時期ながら多数の参拝者でにぎわいを見せ、豆まき会場の中に入る場合の入場整理券等が配布されるケースもあるという人気行事です。

2月15日:「涅槃会」

場所本坊(北客殿)
時間10時~16時

お釈迦様の命日にその遺徳を偲んで行われる「涅槃会」。

興福寺の涅槃会は奈良時代からの歴史を有するものとなっており、かつてのような大規模な法要ではありませんが、2月15日には本坊(北客殿)において法要が行われています。

なお、当日は通常は立ち入ることが出来ない本坊の敷地内に入って自由に参拝可能な上、「甘酒」の接待も受けられるようになっています。